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081.慈悲の心は全てを味方につける。ただし、そこには厳しさも包含する

著・三松會 占心行動学塾長  脇田尚揮   ■LINE公式アカウント■
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「慈悲」と聞くと、非常に優しく思いやり深いさまを想像するかと思います。相手に対して情けをかけられるのは素晴らしい性質ですよね。ただ、仏教的な意味での慈悲は少々意味合いが異なります。

仏教思想の中に「四無量心(しむりょうしん)」という言葉があります。この教えは、慈・悲・喜・捨という4つの心の働きを持つことで、無限の愛を手にして自然界の全てのものと平等になるという考えを表しています。

「慈」は相手に喜びを与え、幸福を願う心のこと。
「悲」は相手の苦しみを和らげ、慰めること。
「喜」は相手の喜びを自分のこととして、一緒に喜ぶこと。
「捨」は偏った心を捨て、誰とでも平等に接すること。

これらは全て“相手ありき”の発想で、他者のことを思い自分の心と行動を統制するもの。このような精神をもって生きていれば、当然人から好かれます。何かをする上で味方になってくれる人も多数現れるでしょう。

ただし一つ忘れてはいけないのは、「捨」の精神。ここには自分を戒め、誰にでも平等に振る舞うという“厳しさ”が含まれています。自分の周囲の出来事に気持ちを浮き沈みさせず、自分の個人的な好き嫌いによる差別をなくして常に平静でいるということです。

これは意外と難しいことで、「慈」「悲」「喜」が他者に対する優しさを深める精神であるのに対し、「捨」はそこに差を設けてはいけないという教えなのです。

慈悲の心は大切ですが、そこには厳しさも包含してこそ完成されるのかもしれません。

Q.あなたは情けと厳しさ、どう折り合いをつけますか。一番思い出に残る慈悲は何ですか?


81.今の自分が「理想の自分」かどうかを占いで確認する