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070.利に明るくなければ損を出す。反面、利に聡くなり過ぎると義に背く

著・三松會 占心行動学塾長  脇田尚揮   ■LINE公式アカウント■
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世の中には“二律背反(相反する2つの主張が同時に成り立つか、あるいはどちらも成立せず決着がつかない状態)”というものがあります。「義理」と「人情」などが、分かりやすい例として良く用いられます。類例で「智に働けば角が立ち情に掉させば流される」というものもあります。

このように二つの方向性が逆を向いている場合には、どのような結論を出すのが良いのでしょう。その一つとして“止揚(アウフヘーベン)”という弁証法的な考え方が挙げられます。これは、あるものを「それ自体」としては否定する反面、契機として保存してより高い段階で活かすという方法です。

矛盾する諸要素を、対立と闘争のプロセスを通じて発展的に統一することができれば、新しい道が生まれるということです。これを仕事の面で考えると、利益を出すための知恵や経験を積まなければ損失が出てしまう、しかし利益を出すことにばかり執着すると信用を失ってしまう、という問題にも答えが出ます。

これもある種の二律背反ですよね。そこでもし止揚の道を見つけようと思えば、何がその要素になるのでしょう。それは「視野を広くする」ことにあるのかもしれません。視野を広く持てば、利益を出すための知恵も出てきますし、自己中心的な利益の出し方や利己的な儲け方に偏ることもないでしょう。

二つの矛盾した概念に挟まれた時は、この“止揚”の発想を持っていれば新たな道が見えるはずです。

Q.これまでに“止揚”の発想が上手くいった経験はありますか? あなたは迷ったときどのように解決しますか。


70.「サイの角」のように「同行二人」で歩む