町のピアノ教室♪楽しくない
ピアノが楽しくないのではありません。
教えていていて、楽しくない時間が有ります。
何割かの生徒は、こちらが何もしなくても、曲数を熟し、どんどん新しい曲が弾けるようになって教本も進んでいきます。
逆に、毎週全く進歩も無く、何なら来るたび退化している生徒もいます。
毎週手を変え品を変え、分かり易く生徒に合わせたレッスンをしています。
練習方法も工夫したり、練習しなくても少しずつ弾ける曲が増えるようにレッスンしても、翌週たった8小節しかない曲の8割以上の音を間違えて弾くってどういう現象なのでしょうか?
最初、真剣に「嫌がらせ」って思ってしまいましたが、どの子も真面目に取り組んでいるんです。
一緒に楽譜を読んだり、間違えている音にはフリガナをふったり、付箋を貼って目立たせたり、弾く前に「次は○の音だよ~」と声掛けしたり。
音程読みもしたり、楽譜を拡大コピーしたり、噛み砕いて説明したり。
出来ること全部やったけど、今まで一度も正しく弾けたことは有りません。
これは個人の事ではなく、何人もいます。
年齢は小学2~4年生に多いです。
私だってわかっています。
「認知機能」「視覚」「聴覚」「平衡感覚」「固有感覚」「触覚」「筋力」
様々な部分に躓きがあって、出来ない事くらい。
その原因を探って、工夫して、週に一回、たった30分だけど、この子の弾き辛さを何とか改善してあげようと頑張っているのです。
それでも毎週何も改善されず、最終的に先生がやってはいけない「はい、頑張りました💮」と言って、次の曲に進んでしまうのです。
私の心が折れる瞬間です。
この状況で1年、2年と経っていくのですが、弾いている曲のレベルは入会当時と全く変わりません。
違う曲を弾いていますが、どれも同じレベルです。
分かり易く言うと、メロディが5音(5指)で弾けて、左手の伴奏は1つか2つの音を繰り返すだけ。
バイエル上巻程度で止まっています。
一人の生徒は5回以上発表会に出ていますが、毎回レベルを下げて選曲している状態です。
本人の希望曲で、レベルが上がってしまうと、結局仕上がらず急遽曲変えなんてことも毎年の風物詩となっています。
そうなんです!
この子たちの共通点は「好きな曲でも弾けるようにならない。」と言うことなんです。
もうお手上げです。
心のどこかで「ピアノ辞めれば?」「この労力を他の事に使いなよ!」と思っています。
でもみんな良い子なので「ピアノが上手になりたい。」と言って毎週笑顔で通ってきます。
そうすると、先生も「よし頑張ろう!」と思って、この文章の最初に戻ります。
このループから抜け出したいです。
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