お金の使い道。
「私がどれだけのお給料をもらっているかご存知なんですか?」
怪我知らず、キャリアを重ねてもなお現役のプレイヤーとして一線を走るアメリカメジャーリーガー、イチロー選手のインタビューでの回答がとても印象深い。
確か、肉体の衰えを不安視するメディアに対応したシーンだったと思うのだが、つまりは「これだけ高い年俸をいただいていて、自分の身体のコントロールが出来ない(衰えさせてしまう)なんてことがあってはならない。」というプロ意識を、イチロー選手らしい表現で返したものだろう。
もう7、8年前になる。
30歳を過ぎてサロン開業からほどなく、初めて腱鞘炎と思しき症状に見舞われた。
「これが、それか。」
自分だけが無縁でいられるわけもなく。
それ以外にも、年齢を重ねるほどに現場でプレイヤーであり続けるための肉体的な自己管理の大切さを痛感する場面は確実に増えた。
自分が頑張って稼いだお金なんだから、、、に続く表現は十人十色様々だが、最近はそういう動機からの「自分磨き」。お金を使うことに関心が強くなったように思う。
見栄えカッコつけ、何を持っている、何を着ている、自分に付属するもの、外見にかかわるものばかりに関心を向けて、そこにお金を使うことこそが自分磨きだと思っていた20代の頃に比べれば、ずいぶんな変化だ。
今は自分の身体、思考、価値観。
自分そのものを柔軟にしていける肥やしみたいなものにこそ価値を感じるようになった。
年末です。師走です。
走りつつ気前よろしく財布の紐を緩めすぎないよう戒めながら。
中年層に近づいていく男性美容師なりの美容観ってやつを模索していきたいものです。
では。
株式会社ICHIE 代表取締役
hair design space i.chi.e オーナースタイリスト/伊藤 護
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