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「本を語る」100日100冊チャレンジ 第86日「人は、なぜ他人を許せないのか?」



❶[1BOOK]
「人は、なぜ他人を許せないのか?」
中野信子 アスコム  2020年1月29日

❷[3POINT +1]
◎「はじめに」許せない自分を理解し、人を許せるようになるために
「我こそは正義」と確信した途端、人は「正義中毒」になる
「許せない仕組み」を知ることは穏やかに生きるヒントになる

①日本社会の特殊性と「正義」の関係
☆日本人の不安に関する意識調査
2019年、セコム株式会社が、質問による調査の結果を発表しています。
20代以上の男女500人を対象にしたもので、「最近、何か不安を感じていることはありますか」との質問に対して、なんと7割以上の人が「感じている」と答えたのです。

②なぜ、人は人を許せなくなってしまうのか
☆人間の脳は、対立するようにできている
結論を述べてしまえば、そもそも人間の脳は誰かと対立することが自然であり、対立するようにできています。

③「正義中毒」から自分を解放する
☆老けない脳を作るトレーニング
1)慣れていることをやめて新しい体験をする
2)不安定・過酷な環境に身を置く
3)安易なカテゴライズ、レッテル貼りに逃げない
4)余裕を大切にする
☆食事や生活習慣で前頭前野を鍛える
1)食事:脳の健康にはオメガ3脂肪酸
2)睡眠:睡眠不足を避け、スキマ時間に昼寝をする

❸[1ACTION]
[実行すること=自分との約束]
「考える」ことに意味がある。答えの出ない問題にも、チャレンジする。

[思いついたこと]
最近、自分の思いを伝える力が衰えているな〜と感じることがあります。毎日の読書で、たくさんの言葉をインプットしているはずですが、実際にアウトプットをしようとすると、すんなり「言葉」が出てこないのです。また「論理的」に説明することが必要なときにも、肝心の「結論」が先に出てこない、つまり頭の中が整理されていないことに気づいたのです。これはヤバい。

だから、最近選ぶ本は、「すぐに読めそうな」ものばかりなのかもしれません。でも、この本は、許す。というのは、著者の中野信子さんは、私の「モデル」だからです。つまり「憧れの人」です。テレビに出演されることも多く、賢くて、おしゃれで、何よりストレートにものを言う。難しい言葉を使わないので、脳科学者という肩書きすら忘れてしまうくらいです。これは本当に、頭のいい人だからできることだ〜

[そして]
見た目も、頭のできも、遠く及ばない私ですが、彼女をモデリングしようと思ったのは、自分のアウトプットをより効果的にするためです。普段は、化粧もほとんどしない私ですが、最低限のスキンケアは、欠かさないようになりました。おかげさまで、目じりに小皺がないことや、程よい「てかてか」のせいで、年齢の割には若く見てもらえています。できるだけ自然体に近い状態で、「特に何もしていません」と答えられるのは、ありがたいですね。

実は「何もしていない」と言う人ほど、しっかり基礎を固めているものです。上っ面の言葉に騙されてはいけません。優雅に水面を移動する白鳥は、水面下では必死で足をばたつかせているのです。この著者もまた、これまで努力が実った結果、今があるのではないでしょうか。本人も言うように「うまい解決策」を提示しないまま、「人間はもともと対立するようにできている」ことを明言しただけの、ある意味中途半端なまま出版された感が強い本ですが、「考えることをやめずに」生きようという姿勢は、見習いたいと思います。

❹[1episode]
☆対立は努力と進歩から生まれる〜あとがき
長い目で見れば結局、対立することも、対立を克服することも、いったん克服したかに見えた対立が再燃することも、努力と進歩の形態に過ぎないと言えるのではないでしょうか。
私は、もしもあらゆる人が十分に満足し、争いも競争もない本当に平凡な毎日が続くようになると、人間はむしろ退化してしまうのではないかと思うのです。全く対立のない状態が人類の進化を止めてしまうのであれば、ある程度の対立は人間に必要な要素なのかもしれないのです。
これからも人間はおそらく、宿命的に対立を続け、私たち一人一人もまた、そこから無縁ではいられないでしょう。しかしそこに、もしかしたら両者が勝てるウインウインの競争の方法を見出せることがあるのかもしれません。お互いが新たな闘い方を発見し、消耗するのではなく生産を目指す競い合いができるようになることに期待したいと思います。
結局、本書の終わりに至っても、うまい解決策を提示しないことは相変わらずですが、私もまた、手を替え品を替えながら、考えることをやめずに、少しずつ良い方向を目指す一人でありたいと思います。



#望月俊孝
#4C速読
#継続は力なり
#宝地図
#読書会

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