俳句まとめ 2013年11月〜2014年12月

◆◆◆自由律俳句◆◆◆

ささくれ引っかかって長い帰路

乾いた眼球に冬の雨染み込む

夕方の話をやっと今笑った

トンネルの向こうに初恋

二度目のおみくじ安心して捨てた

笑い顔見に行くたびに太ってく

かじかむ手ほっといて赤信号

大雪降るらしい音のない夜

一駅過ぎた窓はむらさき

風の道探して午前零時

タコ噛む顔はずむ

ランドセルぶつけ合った子と飲んでいる

家族ごっこに鍋囲む

終わらせたくないページが捲れない

延びた陽の道跳ねるこども

もらったマフラー汗だくで巻いている

鬼ごっこするこども誰よりも春みつけた

春の雨から学生服のにおい

猫の耳毛ゆれて綿毛も来た


◆◆◆定型俳句◆◆◆

焦燥を電子レンジにかけ深夜

カーテンに朝がいっぱい冬日向

冬の朝透き通る道歩く人

沁み渡る熟れた梅の実ひとつかな

手のひらに涼しき実梅光りける

嘘ついてすべてまぶしい冬日向
(1月25日 コガモ句会 題詠:嘘)

嘘言った人の隣で牡丹落ち
(1月25日 コガモ句会 題詠:嘘)

ぬくもった空の鳥の巣羽残し
(4月12日 コガモ句会 題詠:鳥の巣)

噴水のカーテンより君現るる
(7月12日 コガモ句会 題詠:七夕)

階段を踏みしめ登り七五三
(11月1日 コガモ句会 題詠:七五三)

お転婆もしとやかなりて七五三
(11月1日 コガモ句会 題詠:七五三)

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