綿帽子キーパーとスタンプラリー

突然の綿帽子。

一昨年結婚した。
一緒に住んでいたので、新鮮味はとくになかったが、結婚するタイミングなどには、色々と気をもんだ記憶がある。

そんな中、結婚式の話になった。

この歳にもなると、結婚の話題はもちろん、式をあげるかあげないか、という話によくなる。

私はといえば、きょうだい唯一の女ということで、自身がやりたいというよりも、両親を「花嫁の両親」にできるのは世界で自分だけだと考えると、これはやらないといけない、と勝手に思っていた。

最近よく感じることであるが、人生は「旅」とか、人生は「ドラクエ」なんていろんな言い回しがあるけれど、私のなかでは「スタンプラリー」がいちばんしっくりくる。

夏休みになると、いろんな駅にスタンプ台が置かれ、たくさんのスタンプをコレクションしている小学生の姿を目にするが、そんな感じ。

より多くのスタンプ(経験)を押せたほうが、人生においては引き出しが多くなって、より充実した人生になるんじゃないかなと考えている。

それは、よいことでも悪いことでも、、できればよいことが多いほうがうれしいけれど、経験値という意味ではどちらも自分のためになっているだろうし、人生にむだなんてないんだなぁと思う。
ようにしている。

結論から言うと、やってよかった。
よかった理由は色々あるけれど、父が泣いた姿を生まれてはじめてみた。
これには本当に驚いた。

他の理由としては、自己満足ではあるが、達成感があった。
なかでも、綿帽子キーパーを手作りしたことについては、本当に胸が熱くなる想いでいる。

綿帽子キーパー。


それは、綿帽子の形を保つために使われる矯正器具のことであると、試着のときに知ったわけですが。

↓この形にするために

↑こういったものを中にいれる。

この針金のようなもの、白無垢をレンタルした場所では自分で手配することになっており、いざ自分で買おうとすると、なんと1万円から3万円程度‥

それは、メルカリで綿帽子本体を1200円で購入した身としてはありえてはならないことだった。←

そこで、友人と2人で手作りした。 
近所の100円ショップで針金を2種類購入、計200円+税。
自宅でさまざまな綿帽子キーパーを見ながら何度も試行錯誤し、完成した。
完成写真がいまないことが悔やまれる。

メイクリハーサルの際も、着付けのかたに「これ手作りした方はじめてです!!!」と言われたが、とても褒めてくださってうれしかった。

このときわたしは「綿帽子キーパーを材料費200円(税抜)で手作りする」というスタンプを押したわけだが、このスタンプはなかなかレアそうで気に入っている。

結婚式の準備にあたっては、このようなセコ技を随所にちりばめ、多くのスタンプを獲得した。

その道中では、多くの駆け引きに翻弄され、膨大な情報の渦に巻かれ、ときには涙することもあった。
しかし、結婚式というボスを倒せたことを、わたしはずっと心に留めておきたい。

やっぱドラクエ?



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