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礼儀アレルギー

正直、上下関係という概念が苦手です。みんな同じ生物であって上下とか関係ないと思うからです。「上下」という言葉の響き自体どうも引っかかります。
死んで生まれ変わったら年齢も逆転するかもしれないのに、今の年齢や立場はそんなに重要なのか?
同じ年齢層の人じゃないと仲良くなりにくいのだろうか……とも思います。

でもそれは私が友達いない人間だからそう思うのであって、誠に惹かれ合う仲なら、年齢も性別も国籍も何もかも越えられるのでしょうけどね……。

私自身は幸い(?)、「あなたの言葉遣いは無礼です」と言われた覚えはあまりありません。あんまり丁寧な敬語を必要とされる状況にいなかったか、「指摘したいけど悪気があるというわけじゃないから注意しづらい」か、でしょうか。敬語の重要度は職種などによって違うのかもしれませんね。
しかしネットでは敬語についてよく見ます。私が調べるからかもしれませんが。

誰がどこまで礼儀を重んじておられるかは、人とお話していてもよく分かりません。「そんなの気にしなくていいじゃん」タイプなのか、上下を大切にされているのか。フィーリング、だとしても、そのフィーリングの範囲もおそらく人それぞれなんですよね。
上下関係や敬語に限ったことではないですが、何がいわゆる「地雷ポイント」なのか分からないところがあり、人と話すのも緊張します。

敬語・タメ語に関わらず、人には言葉への思い込みやイメージがあって、許せる言葉と許せない言葉とか、許容できる範囲とか、苦手な言葉とか色々ありますね。私も、個人的にトラウマになっている言葉は、文脈に関わらず見聞きするだけでヒヤッとしたりします。



ちなみに私が言われたことで印象に残っているのは、「敬語が間違っています」より、「タメ語で喋ってよ~!」「ほらまた敬語!」などです。
昔無料チャットをうろついていたとき、または現実でも、「タメでしゃべろ~」と言われたことがあり、「またきた!」と思いました。
「なぜ人は敬語・タメ語を使い分け、そこにこだわるのだろう?」「使い分けるの面倒だから、ずっと丁寧か、ずっとタメでも良いじゃない?」と感じたものでした。

そのときは、自分はわりと敬語の方が喋りやすいのだと思っていたのでしょう。
しかし今になって調べてみると……です・ますで喋っていれば敬語というわけではないんですね。

礼儀というのは思ったよりもややこしくて面倒で、調べると疲れます。「実は怒られはしなくても、人ってみんな、あれは失礼これは失礼って思っているのかも……」「こう言ったらどう思われるだろう……」とビクビクし、あんまり人と話したくなくなります。



目上の方に「ご苦労様」はいけないけれど、「お疲れ様です」も賛否両論だとか。目上の方を褒めてはいけない、「了解です」はいけない、あれはいけない、これもいけない、と、覚えきれません。
これが簡単に覚えきれるなら、学校の国語のテストで100点取れていたことでしょう。

そこで私は、「気にしない」を目指すことにしました。

たとえ礼儀が完璧だったとしても、「自分探しとゴキブリ探しに明け暮れているような人とは関わりたくない」と言われるかもしれません。「化粧をしろ」と言われるかもしれません。そしたら、相手の言うとおりにするか、したくないなら戦うか、可能なら言った相手から離れるか……のどれかしかありません。

私は「年齢に関係なく対等な世界」「自由な世界」であってほしいと思います。これは言っちゃいけない、ああ言わなきゃいけない、こうしない方が無難だ、ここは言い換えよう……そんなこと常に考えていたら、世界は心のこもっていない、当たり障りのない定型文で溢れていくと思います。そして人と話すときに、何を言ったら失礼だと言われるかと怖くなってしまって、人と人との間にぶ厚い壁ができる気がします。

喋るときに言葉について気にならないほど、礼儀が染み付いた状態になれるなら良いかもしれませんが、私には無理です。勉強・マナーアレルギーで、こうしろああしろと言われるのが嫌なのです。

ならば、こだわりたくないことにはこだわらずにいくしかありません。それでもし喧嘩になったり、嫌われたり、縁が切れたとしたら、しょうがないのでしょう……。


「人にされて嫌だったことはしない」の逆で、私は自分がされたいことをします。現時点では、「嘘でもいいから褒められたかった」みたいな強い願望があるので、自分が言われて嬉しいであろうことは人にも言います。
でも同時に、嘘とお世辞は言いたくないとも思います(いつも本音でありたいし、言われた褒め言葉が嘘だったら傷つく)。
「嘘でもいいから褒められたい」と、「嘘はいらない」の狭間ですね。優しさと偽り、批判と誹謗中傷、色々見境がつきません。

もっといい言葉が見つかるまで、「頭が下がります」も「すごいですね」も普通に言います。


自分が褒められて嬉しくったって、他の人が褒められて嬉しいとは限りません。
自分が言われて嬉しいことが、他の人にとっても喜びであるとは限りません。
自分の使いたい言葉が、相手にとっては不愉快かもしれません。
それでも、自分がされたいこと、目指したいことしかできません。

自身が折れることはできそうにない……。でももうあんまり論争したくはない……。一度仲良くなった人に嫌われるのも嫌……。

コミュニケーションスキルと気力が不足している今日この頃です。



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