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イメージしやすい言葉で伝える方法

長年続けて染みついた感覚を具体的な言葉で他人にわかりやすく伝えるって本当に難しい。

と、小学生にバドミントンを教えながらつくづく思う。

小学校3年生からバドミントンをやってきたわたしは、当たり前のようにシャトルを打っているけれど、自分にも何も打てない初心者の時代はもちろんあった。

はじめは自分が小さい頃にやってきた練習を思い浮かべながら同じようにやっていたけれど何かちがう。同じコトをやっているはずなのに。伝わっているようでいまいち伝わらない。子どもたちも言われたとおりにやっているつもりでも「違う」と言われてしまう。

ある日の練習中のこと。上から下に振るんだよと教えてもなかなかできない。もうちょっと上!こう!とやってみせてもイマイチ。でも相変わらず本人たちはちゃんとやれているつもりなのだ。だから治らない。

うーん、どうやったら伝わるのだろうと頭を悩ませているときに小学2年生の男の子が「時計の12から6に向かって振るってこと?」と言った。

それをみんなに伝えた途端、「なーんだ、そういうことねー!」とみるみるうちに修正されていく子どもたち。これまで具体的にイメージができていなかったのか・・・と気がついた。

わたしが昔やっていた練習と同じことをやる前に、その練習で取得した技術を一度自分のフィルターを通してわたしの言葉と相手が瞬時にイメージできる言葉で伝えなければいけなかったのだ。それを子どもたちから教わった。

最近は、男女や学年で少しずつ伝え方を変えなければいけないのも分かってきた。やはり男の子はロジカルに、女の子は感覚的な言葉で説明すると体に落とし込みやすいみたい。

そういえば、文章を書いたり話が上手な人は、形ないものをイメージしやすい言葉に置き換えるのがとっても上手だなぁ。

・・・

先日、テレビでフィギュアスケートの羽生結弦選手が会見で、四回転・四回転半・五回転の難しさをやっていないひとにもわかるように説明をしてほしいというという無茶振りに苦しみながら

「四回転は目をつぶって回転しながらなわとびの三重跳びをするかんじ」
「四回転半は目をつぶって二回転しながら四重跳びをするかんじ」
「五回転は目をつぶって二回転しながら四重跳びをするかんじ」

と答えていた。それは難しい!すごいことをやっているんだー!とますます尊敬。

しかし、そのまえに記者が「日本では出産の厳しさを鼻の穴からスイカを出す感じって言うじゃないですか」と言った例えがイケてなかった。鼻からスイカは出産そのものじゃなく、出口の痛みや!そもそもそんな例えで羽生くんを困惑させないでー!(笑)

そんなこんなで、自分の中にある形ないものを伝えるには、一度触れたことや経験したことがある何かに例えつつ、多すぎない言葉で伝えるのが効果的なんだなと改めて学んだのでした。おしまい。


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