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ラルフの家の前を通り過ぎながら

豆と小鳥エピソード147は「数字の秘密」をテーマにバクとナミンで話しています。
youtubeとポッドキャストはこちらになります。

息子のカンちゃん(現在21歳)は幼少期、誰もが驚くレベルの泣き虫+
シャイでした。サッカーを始めた小1の時は「みんながボールを独り占めしようとする」と言って泣きながら、私のところに帰ってきました。
ゲームのルール自体、全くわかってないんやけど、
全てが万事、そんな感じ。

当時、サッカーのコーチラルフは呆れてたに違いない。
でも見捨てずにいてくれた。
カンちゃんはなんかある事によく泣いてたし、
ほとんどボールに触ってなかったし、
全く戦力にはなってなかったけど、
多分、ほとんど練習と試合は休まずに参加してた。
結局、中3までずっとこのチームにお世話になりました。

カンちゃんが初めて、ゴールを決めた時はラルフは空まで飛んでいきそうな勢いで彼を派手に抱っこしてブルンブルン。
試合後、木の下で2人で話をしてくれてました。

コーチラルフとかんちゃん(多分、中1くらい)

大きくなるにつれてかんちゃんの泣き虫もシャイも少しづつ落ち着き、
サッカーもそれなりに上手になってきた。
カナダのスポーツコーチはどんなに下手でもヘタレでも
「Good Job!」や「Nice Try!」って声かけする人が多いけど、
だんだんコーチラルフの気質に変化が。いや、多分、こちらが彼の素。

「ボケ、何してんねん!」「寝ぼけてんな~」「もっと走らんかい!」と罵倒気味に叫ぶ叫ぶ。チームの子たちの年齢に合わせて少しずつラルフの本性が顔を出してきた。「なんでラルフはあんなにきつい調子で怒るんやろ」ってさめざめと泣いてましたが、大雨でも雪が降っても練習も試合もほぼ皆勤やったと思います。

そんなに強いチームじゃなかったけど、同じ子がずっと続けてて、私とおっちゃんはチームメイトのお母さんやお父さんとも仲良くなって、毎週、土曜日の試合が楽しみになってきた。

随分、大きくなった時に試合でカンちゃんがチームプレイを完無視して、
エゴ丸出しプレイをした時があったらしい
(私は見てても気づかんかったw)。
ラルフはかんちゃんをベンチに戻してめっちゃ怒ってくれたらしい。
でも、その𠮟責後にかんちゃんのプレイがごろっと変わったようで、
ラルフが私に「今日はアホほど怒ったけど、ちゃんと気持ちが伝わったみたいでうれしい」と後でメールをくれました。

ティーンエージャーになって、かんちゃんは親の言う事は聞かなくなったけど、ラルフの言うことは聞いていた。
ラルフの言葉は絶好調に不安定な息子のココロに届くようだった。
「ママを悲しませることすんな」とも言うてくれてはったらしい。
にも関わらず私はたくさん悲しむことがありましたがw。

学校のプロジェクトで「尊敬するオトナ」ってテーマの時にも
息子はラルフを選びました。
彼は根本的にはヘタレやから典型的マッチョなラルフみたいに男
になりたかったんやと思います。
コドモがややこしい年齢になった時、親以外に信頼できるオトナが近くにいてくれるのって大事やなぁって思います。

そして、コドモは親以外のオトナにもたくさん育ててもらって大きくなるんやと思います。私自身のコドモの頃にはそんなオトナが近くにいなかったから、随分、長いことこじらせてしまいましたw。

昨日、ラルフの家の前を車で通った時、ぐわーんとこんな事が蘇ってきて、
ウルんときました。元気で楽しくやっててほしい。
時々、かんちゃんは「早く稼いでスポーツバーでサッカー観ながら、
ラルフにビールを奢らせてもらいたい」って言うてるけど、飲みすぎには気を付けてほしい、もう歳なんやから。

コドモは地球の宝。自分の子とかよその子とか関係なしにみんな、宝。
私もラルフがしてくれたように、少しでもたくさんのお子を応援したいです。

今週のピックはバク担。最近、ラッセルクロウがブームみたいです。
オススメの映画はこちらです。
天才数学者の人生を描いた実話ベースの「ビューティフルマインド」。

私も昔に観たけど、全く内容覚えてない!この歳になると何回も楽しめてお得ですねww。



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