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豆仕事と暮らし|日々の雑記#42

豆を選り分ける休日の午後。この広くない賃貸暮らしも10年以上経ちました。

周囲はだいぶ前から戸建てやマンションを購入していますが、実家のことや幾つかのやりたいことを考えると身軽でいたく、きっと会社勤めの限り今のままでしょう。
洗濯機の音が聞こえる台所、尻に馴染んだ椅子、建て付けの悪い収納扉。虫食いや割れ豆を探しながら、心はあちこち広がります。

昨夜は久しぶりに「マック」×「ビール」×「アマプラ」というトリックをキメたので、内臓の疲れ甚だしく出掛ける気力がありません。
ビッグマックにポテナゲ大、三角チョコパイの黒なんて随分と無茶をしましたが、映画を観るのにファーストフード以外の選択肢は考えられなかったのです。

深く、沈黙している胃腸の機嫌を伺いつつ、ボウルの豆を掬い上げ、転がし、選別します。こういった自分のペースで出来る仕事はいいですね。
老後、日なたにむしろを広げて選り分けしている姿を想像したら、不意に祖母が縁側で打ち豆を拵えていた情景を思い出しました。豆好きとなった原体験のひとつです。いずれ作ってみようと思いますが、今回は炒り豆です。

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はじかれた豆たち、歩留まり率は95%くらい。冬を迎える鳥たちには申し訳ないですが、撒けばトラブルになるので破棄します。

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熱湯で戻した信州産あおばた豆、青大豆の綺麗な色が出ています。ミニトマト、チーズと和えてサラダにしても美味しいです。

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鍋で15分ほど炒ったら出来上がり。一度戻しているのでソフトな食感に仕上がります。

炒った豆が冷めるのを待つ間、noteを開きます。色々と試してみましたが、週末に大枠を書きあげ、平日の朝晩に推敲するやり方に落ち着きました。始業前のコーヒーショップで、夕食後の食卓にて。30分ほど掛けて「ああでもない、こうでもない」と行間を行き来する、晩酌と比類する楽しき時間。

そんな訳で近頃は金曜日に更新しています。アップした後はフォローしている方の記事をつまみにnote酒、杯を重ねます。そして時折、お初の方からスキを頂くと、どんな方なのか興味を惹かれます。

私は自己紹介に「酒呑み」「豆と信州食材への愛」なんて掲げてますので、検索して訪ねて来られるのは飲み食いに興味のある方と思います。あとは酔っ払ってどうやって来たか覚えてない方、豆に誘われ飛んできた鳩、長野県関係者といった具合でしょうか。

酔いどれ話が主です。「酒呑み」の看板に嘘はありません。ですがお酒と比べると「豆と信州食材への愛」は2割くらい。がっかりした鳩に目玉を狙われるのも、阿部知事に「……JAROってなんじゃろ?ウソ・大げさ・まぎらわしい」と言わせるのも申し訳ないです。

軽々しく愛を口にするあたり、清廉潔白な人間ではございません。ですが、痛いのも訴えられるのも苦手です。暮らしの中に無理なく豆と信州食材を織り込んで参りますので、広い心で見守って頂ければ幸いです。


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