企業編4-同期の大量離職?キャリアの転機は準備をせずとも訪れる

こちらのnoteは「mameka記」シリーズになります。

「僕は次の転職先が見つかったので会社を辞めるよ、mamekaはどうするの?」

定期健康診断の待合室で、Hにばったり会った。Hは、会社の中でもトップクラスに優秀な同期だ。なんと、そのHが辞めるということで、周りがざわついていた。

「うちの会社が売却されると聞いた時点で転職活動を始めたよ。mamekaはちゃんと動いているの?終身雇用の神話はもう終わったよ。早く動いた方がいいよ。」

正直、私は行動に移せていなかった。会社の売却の発表、組織の大幅な変更、追加の早期退職の通知…

こんなにも深刻な状況になっていたとは。話を聞くと、同期のほとんどが会社を去るようだ。しかも皆、この不景気の中、次の転職先を見つけている。

「人材エージェントに相談しても自分が求めている案件を紹介してくれなくてね。結局自分で行動した結果、次の仕事が見つかったよ。」

自分のやりたいことがはっきりしている人は良い。しかし、はっきりしていない人は、人材エージェントの意向で次から次へと自分のやりたいこととは、違う転職先を紹介されてしまうという事実を知った。

「事業本部の方針が変わった、新規事業への投資はやめる。君たちは早く仕事を片付けてくれ。」

上司から言い渡された。

自分がやりたいと思っていた新規事業に取り組めなくなった…
よく新規事業には撤退基準を最初に決めることが重要といわれるが、今回は外部要因による撤退だ。

「mameka君、君は若いし、未来があるんだから次を見つけた方がいいよ。僕はもう頑張りたくないからこのままいるけどね。」

この人は、Uさん、一緒に新規事業を進めてきた人だ。外資系に入社をして、ベンチャー企業の事業本部長まで務めて、今こうして一緒にいる。

「これから、いろんなことを経験するだろうけど、キャリアは自責で考えた方がいい。他人と過去に目を向けるのではなく、自分と未来を変えることに目を向けるんだ。」

やりたいことに取り組めないとすると、このまま自分はどうすべきだろうか?

運が悪かったと自分を納得させる?この選択を選んだ自分が悪いと悲観的になる?外部環境のせいにする?

感情のやり場がなくなった。そんなときに、Uさんは人生の先輩としてアドバイスをくれた。

これまで、新規事業についてひたすら考えてきた。
ヒト・仕組み・組織の重要性、従業員が最大限に力を発揮する適切な人材配置、人材登用などの提言もしていこうと考えていた。

すると、Mgrから声がかかった。

「とりあえず、mameka、案件の残処理をお願い」

業務利用をしていたPCの初期化をはじめる。業務委託の方には今まで手伝ってもらっていた中、大変申し訳ないと思っている。
案件の失注が分かっていながら彼らと顔を合わせる数週間は嘘をついているみたいでとても辛かった。

仕事をマニュアル化して、他の人に引き継いでから、新たな仕事に積極的に取り組もうと思っていた矢先、私は、目の前のミッションを失った

「mamekaさん、何をそんなに落ち込んでるんですか?仕事は人生の一部ですよ。プライベートを充実させれば良いじゃないですか。」

こんなときに明るく振る舞ってくれている業務委託のMさんにとても救われた。自分が同じ立場なら演技でも同じように振る舞えないだろう。

その後、メンバーのMさんと話す機会があった。

「私が若手の頃は、週末皆でBBQにいったり、和気藹々としてたけど、職場全体がこんなに荒むとは思わなかったよ」

チームはこれから解散になる。これから多くの大企業がこのような経験をするのだろうか?

高度経済成長の頃は、皆が成長へ期待することで、経済が上手く回っていった。自分の道は自分で切り拓いていかなければいけないと感じた。

一人一人が自律的にキャリアについて考えなくてはいけない時代に突入した...

「mameka、今から君に新しい役割を任命する」

(おわり)

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