台湾編-グローバルに視野を広げ、リスクをとって行動する

こちらのnoteは「mameka記」シリーズになります。


「mameka君、お元気ですか?先日はありがとうございました。良かったら近況をお聞かせください。Kより」

仕事に一区切りがついたので、ふと社内便を見てみると、1通のハガキが入っている。懐かしい名前だ。

ランチで外に出るとタピオカミルクティーをもつOL達を見かけた。そういえば、あれから結構時間が経ったな。

〜私には、台湾出身の友達がいる。
シリコンバレーへ留学した時に仲良くなったうちの1人だ。彼は、今日本で働いている。

台湾に旅行に行った時は、複数名でその友達の家に泊まり、観光を楽しんだ。九份や台北101、国立故宮博物院などを満喫した。夜の象山散策は意外に体力的にきつかった(笑)

「台湾は朝食の外食文化があっていいね。それにミルクティーも美味しい」

数年後、日本でもタピオカミルクティーが流行り始めた。どんな流行にも火付け役が存在する。


「やっぱり、”いいもの”は国関係なく広がり始めるね」

友人とその後、そんな話をしたのを覚えている。
(そして、その流行の裏側には、物凄く綿密に練られた戦略と行動が伴っている)

「mameka、今度日本に行くんだけど、数日間泊まってもいい?」

台湾の友人から数年後、連絡がきた。どうしたのだろう?

「今働いている会社を辞めて、東京の大学院に留学することにした。もう合格通知ももらってるよ」

すごい大きな決断だと思った。私の同年代の台湾の友人達は、米国に留学してそのまま働いている人も結構いたりとグローバルな感覚をもっている人が結構多い。

「明日休日でしょ?東京に住む物件を見たいんだけど、ついて来てくれる?」

そんなこんなで、紹介を受けたらしい○○不動産に2人で行くことになった。

不動産屋に入ると、見た感じ、若い人がいた。30代くらいだろうか。名前をKさんという。

「見た感じ友人は日本語話せないみたいだけど、君が通訳してくれるの?」

聞いたところ、外国人留学生には、日本人学生と同じ条件で住居を貸し出してくれるところはかなり少ないようだ。そして、保証会社を必ずつける必要がある。日本語が通じないため、部屋を貸し出したくない人も多くいる。

「それじゃ、今から2、3件内見に行こうか。僕が車を出してあげるよ。」

車の中で、Kさんと話した。

「僕は、30歳まで財閥系の不動産で営業をやっていたけど、自分のやりたいことをしたいなと、思い切って独立することにしたんだ」

Kさんが何をやりたかったのかとても気になった。

「日本では、まだまだ外国人に家を貸し出すところは多くない。外国人が夢をもって日本に来ても住むところがなければ意味がないだろ?英語は話せないけどさ(笑)
今まで多くの外国人留学生に住まいを見つけてきたんだよ」

Kさんは続けた。

「mameka君は、そのうち独立しそうだね。僕がつるんでいる仲間たちに雰囲気が似てるよ。人生一度きりだし、やりたいことやった方がいいと思うよ」

2、3件物件を見終わったあと、友人がここに住むと決断をした。ものすごいスピードだ。どうやら、私の部屋にずっと居座らないように配慮してくれたらしい。彼の顔つきがいつもと違っているように見えた。

たまたま私の出身大学の近くだったので、学生時代の行きつけのお店で2人で夕食をとることにした。油そばは、彼の口にも合うようだ。

「mamekaは将来どうなりたいの?今いるところに、ずっと残るの?」

「まだ将来のことはよく分からないけど、将来的には”経営”に携わる仕事がしたい」というニュアンスで答えた。

「ふうん。台湾の企業では、創業者の一族が経営を継ぐことがほとんどだよ。本当に経営に携わりたいなら、リスクをとって起業するしかない。だから、米国とか留学先で、必死に勉強してグローバル企業に入社する人も多いね」

数日後、友人は私の家を出て、異国の地での生活を始めた。とても、勇気のいる決断だっただろう。今の私にその決断がとれるだろうか?


世界で見ると、日本で日本語を話す日本的な考えをもつ人たちで集まれば、それが強固な参入障壁となり、穏やかな日々を送ることができる。今後もそれが続くのだろうか?

私の友人然り、グローバルに目を向けて、リスクを取りながら自分の人生を選択する人達がほとんどだ。

ふと、Kさんとの会話を思い出した。

『人生一度きりだし、やりたいことやった方がいいと思うよ』


今の自分の本当にやりたいことって何だろう?何だか、目標に近づいている感じがしないし、漠然と日常を過ごしていていいのかな?

(おわり)

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