見出し画像

やさしい和菓子の世界〜もなか編〜

和菓子屋で10年の修行を経て現在お店を開いています

専門用語を使わずにわかりやすくざっくりと和菓子を解説してみようと思います。
※お店や職人さん、地域によって見解が違う場合もあります。

もなかの皮

もなかの皮はもち米を蒸して、ついておもちにしたものを切って型に入れて焼いたものです。

出来立てはパリパリとして香ばしい香りがします。

お店で焼いてるところもあるかも?ですがもなかの皮を専門に作ってるところにお願いして使用させてもらう場合が多いです。

わりと全国あちこちにもなかの皮の専門の会社があるのですがまめはるは石川県の会社にお願いしています。

上の写真のまん丸の形したもなかの皮です。

個人用に売ってるところもあれば、業務用しか扱ってない所もあります。

さまざまな形のもなかの皮があるんです。

ハート型とか星型とかクマさん型とかもあるし、もなかを焼く型を作ってもらってお店オリジナルのもなかを販売してるところもあります。

業務用で発注するので500組とか会社によっては100組以上からの注文になり、どうしても湿気てくるので毎回あんを詰める前に軽くフライパンや鉄板などで火を入れてパリッとさせてから詰めるようにしています。

あんこの水分も吸収していくのでできるだけもなかの水分を飛ばすようにしています。

最初からあんを詰めてあるタイプではなく、自分で詰めるというタイプのものもあります。

これだとパリパリ感が楽しめるし、アイスやクリームチーズなど入れてアレンジできたりします。

もなかのあん

もなかのあんの特徴としては、大福や饅頭のあんよりも甘めにできているところです。

あとは寒天が入っている。水飴も。

左が糸寒天です

寒天とは海藻から作られた水を固めることができるもので、糸型や棒型、粉末状なんかもあります。水に寒天を入れて沸騰させて溶かし器に流して冷ますとそのまま固まります。

なぜあんこに寒天を入れるのかというと、あんこから水分が出ないよう、もなかができるだけ湿らないように固めておくためといった感じです。

まあできるだけなんで時間がたつとやはり湿ってはくるんですけど…

あとは砂糖を多めにして豆の水分を糖分に置き換えるように煮詰めて日持ちさせるようにしたりしてますね。

なのでもなかのあんって固くて甘いんですよ。こういうのは日持ちします。

お店によって違うので消費期限が次の日のところもあればうちは3日間にしてます。

消費期限の短いもなかはわりとあっさりめに仕上げてありますね。あんも柔らかめで食べやすいです。でも日持ちしない。

うちは大福よりは甘めにはしてあるし、寒天も入れてます。ちなみに水飴も。でもかなりギリギリにしてあるので3日が限界かな…

もはや、水分を吸われるものと割り切って作ってます。

もなかって甘くてなんかあんこだけ食べてるような、あんこ好きが好むものというイメージがあります。

あんこの中にはおもちや栗なんか入ってたりするものもありますよ。

お店によって違うので消費期限を見て食べ比べてみては?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?