チョコレート店が考える気候変動問題への取り組み。（カーボンオフセット編）

noteには初投稿します。
ママノのワタナベです。私は、環境問題やフェアトレードに強い関心がありママノチョコレートで働き始めました。そんな自分が、環境問題についてママノでできることを考えてみました。

カカオと環境問題の関係？

チョコレートの原料は、皆さんご存知の通り、カカオという熱帯の果物です。

カカオは基本的に緯度20度以内の「カカオベルト」と呼ばれる範囲内に生息しており、温暖で多湿多雨など特定の生育環境を必要とする植物です。

このままのペースで温暖化が進み気温が上昇をし続けた場合、現在の生産地では気候変動の影響に耐えられず、生産地を移動させることが必要になる地域も出てくると言われています。

また、既に乾季は干ばつに見舞われやすくなったり、雨季の降雨量が増えた事での洪水被害や収穫の遅れ、路面が流され運搬が滞る等ペルーのカカオ農家からの報告も挙がってきています。

但し、個別地域における気候の事象と地球全体で進行している温暖化を安直に因果関係で結ぶことは出来ず、あくまで1つの事例として客観的に捉える必要はあると思います。

カカオ生産の未来

現在、ママノのチョコレートはすべてエクアドルのアマゾン地域産のアリバカカオ（カカオナショナル）という品種のカカオから作られています。これはアマゾンの豊かな自然があってこそ収穫できるもの。

私たちのパートナー組合の方々が、今の生活を守りながら高品質のカカオを生産ができること。皆さんにおいしいチョコレートを届け続けること。それがママノの大事な役割です。それを考えると、地球温暖化問題はカカオ栽培に影響を与える可能性があり、無視できるものではありません。

地球温暖化の原因とカーボンオフセット

地球温暖化の原因として、温室効果ガスが挙げられます。気象庁ではこのように説明されています。

”20世紀半ば以降に見られる地球規模の気温の上昇、すなわち現在問題となっている地球温暖化の支配的な原因は、人間活動による温室効果ガスの増加である可能性が極めて高いと考えられています。
　大気中に含まれる二酸化炭素などの温室効果ガスには、海や陸などの地球の表面から地球の外に向かう熱を大気に蓄積し、再び地球の表面に戻す性質（温室効果）があります。18世紀半ばの産業革命の開始以降、人間活動による化石燃料の使用や森林の減少などにより、大気中の温室効果ガスの濃度は急激に増加しました。この急激に増加した温室効果ガスにより、大気の温室効果が強まったことが、地球温暖化の原因と考えられています。”
出典：気象庁

その温室効果ガス削減の取り組みとして注目されているのが、カーボンオフセットという仕組みです。CO2等の温室効果ガスの排出削減と排出量に見合った温室効果ガス削減活動への投資についての仕組みです。

環境省のHPではこのように説明されています。

カーボン・オフセットとは、日常生活や経済活動において避けることができないCO2等の温室効果ガスの排出について、まずできるだけ排出量が減るよう削減努力を行い、どうしても排出される温室効果ガスについて、排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に投資すること等により、排出される温室効果ガスを埋め合わせるという考え方です。

日本では環境省が指揮するJ-VER制度などがあり、世界各国さまざまな団体がサポートしています。今回はよりカーボンオフセットについて理解を深めるため、またママノでできる取り組みを探るために、”Climate Neutral”という米国のNPO組織とコミュニケーションしてきましたので、その情報をシェアしてきたいと思います。

企業がカーボンオフセットに取り組むために

環境問題は企業にとって、どう取り組み始めたらいいのかが分かりづらいものかもしれません。問題があまりにも大きく、どこからでも、いくらでもやれることがあるからです。

今回、わたしがお話したNPOの Climate Neutral では、

✔︎　温室効果ガス排出量の算出ツールを無料提供したり
✔︎　その後のオフセットまでの実際のプロセスをシンプルにする

ことで、企業がカーボンオフセットに取り組みやすい仕組みを提供しています。Climate Neutralが提供するプロセスは大きく下記の3段階です。

1.温室効果ガス排出量の算出、認識.

2.削減する努力.
（電力を再エネプランに切り替えたり、リサイクル可能な材料へ切り替え等）

3.すぐに削減することのできない温室効果ガスをクレジット購入。（温室効果ガス削減プロジェクトに還元される）

このプロセスを終了した会社はClimate Neutralから認証され、ラベルの表記などができるようになります。

ここで、気になるクレジット購入にかかる費用ですが、目安は収益の約0.4%だそう。

さいごに

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、外出制限や生産活動が縮小・停止されたことで、一時的に温室効果ガスが削減されており、改めて私たち人間の活動と地球環境の関係の深さを認識することができました。

SDGs の取組の「13.気候変動への具体的な対策」としても当てはまるカーボン・オフセットは、環境問題への一歩進んだ取り組みとして十分に検討する価値のあるアクション。持続可能な社会を目指せるよう、ママノがみなさんと共に、環境に対して出来ることを引き続き考えていきたいと思います。

climate neutralに興味ある方はこちらから連絡してみてくださいね。
https://www.climateneutral.org/

ママノと繋がってみませんか！

チョコ食べ会はこちら！（日時：2020年5月5日(火) 14時〜）
https://bosyu.me/b/ZxcxdJrFWwI

ママノのチョコレートが買えるページ！
https://mamano-chocolate.com/