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電車の中の私の時間 いい時間

今、私の日常は苦しいのですが、そんな中でも心が安らいだ時間について今日は書きます

昨日の電車に揺られている時間です

13時 池袋駅待ち合わせ
平日昼下がりの西武池袋線は、乗り込んだ人のほとんどが座れるくらい

私は車両の一番隅の席をゲットし、日傘を手すりにかけました

駅まで歩いている時は汗が滲んでしまって
これから会うというのに、私が汗臭くないか心配です

電車内は心地よい気温で、座っているうちに汗はどこかに行きました

私は、吉本ばななの本を取り出します

『B級BANANA 吉本ばなな読本』
タイトルに名前が入っていることからもわかるように、吉本ばななが詰め込まれたような本です
質問にひたすら答えるページでは、簡潔なのに頭に残り、その面白さをじわじわと噛み締めることができるような答えがいっぱいでした

私は、つい表情が柔らかくなりました

電車の揺れは心地良く、電車の隅は落ち着きます
昨晩は遅くまで楽しい電話をしていたんだった
寝不足です

私は、本を閉じて膝の上に乗せました
そして、目を閉じます
電車の揺れは私を包み込みます

うすく、眠りました
ここは心地良い電車の中、私はおしゃれをしている、今から好きな人と水族館に行く
その意識は眠っている間も私の中にありました
優しく、可愛らしい気持ちで眠りました

目を開けると、池袋まであと二駅
彼にLINEを返してから、鏡を見て前髪とリップを直します
今日はメイクがうまくいったな
かわいいかも

車両の隅で、私は壁にもたれかかります
再び目を閉じてゆっくりと呼吸をして、心を落ちつかせます

「池袋駅、池袋駅ー」

私は身だしなみを整え、車両から降りました

いい時間を過ごせたな
ずっとこんな電車に乗りたいな

と思いました



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