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Makuake Bank Meetup 2020 トークセッションレポート

みなさんこんにちは。今回のnoteは、今年2月に開催したイベント「Makuake Bank Meetup 2020」のトークセッション内容をお届けします。

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イベントはアルコール消毒の設置や会場換気に配慮し実施しました。※「Makuake Bank Meetup 2020」のイベントレポートはこちら

私たち(株)マクアケは国内100社以上の金融機関と連携しています。これは全国の1/4にもあたる金融機関にのぼります。全国の金融機関との連携することで、各地域に根ざした事業に対しMakuakeサービスを通しての支援やサポートに取り組ませていただいています。

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今回のトークセッションでは、実際に(株)マクアケと提携いただいている金融機関の皆さまに、各地方の事業者の持つ課題やニーズ、それを解決するための各銀行の取り組みや社内制度・Makuakeの活用方法について、幅広いお話を伺いました。

スピーカーご紹介

今回ご登壇いただいたのは、「Makuake Bank Partner賞」を受賞された北海道銀行、池田泉州銀行、京都信用金庫の3社様です。

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京都信用金庫 竹口 尚樹さま

長い歴史のある京都の文化を残す、産業文化支援という切り口からも
多方面に渡るプロジェクトをご一緒させていただいております。

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池田泉州銀行 細見 恭樹さま

金融機関様との提携を始めた初期からのお付き合いで、あらゆるジャンルのプロジェクトをご紹介いただきご一緒させていただいております。

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北海道銀行 疋田 一晶さま

広大な北海道に多数支店を展開されており、各地域の活性化に向け
様々なお取組みをご一緒させていただいております。

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モデレーター 株式会社マクアケ 坊垣 佳奈

モデレーターは、弊社 共同創業者 / 取締役 坊垣が
務めさせていただきました。

株式会社マクアケと提携をしたきっかけ

細見さん:近年大阪はラグビーワールドカップが開催されたり、2025年には万博を控えていたりと、今後の発展が期待されている地域です。近隣の地方銀行などの参入が相次いでおり、また、銀行同士の競争が激しくなっているエリアでもあります。そうした中で、事業者さまから我々を選んでいただくにあたっての差別化手段として、(株)マクアケと提携をいたしました。

疋田さん:(株)マクアケとの提携のきっかけは、水産加工販売のお客さまへの往訪に際しキュレーターの方にご同席いただいたことです。そのお客様は、ストーリーと共に商品を世にだしたいという考えをお持ちでしたが、具体的にどうすればよいかわからないという悩みをお持ちでした。Makuakeに掲載し、製品の背景にある作り手の想いを届けることがお客様の課題に対するソリューションになると確信し、提携をさせていただきました。

竹口さん:色々な角度から事業者をサポートするために(株)マクアケと提携させていただきましたが、多くの事業者さまのプロジェクトをご一緒させていただく中で、それまでいかに自分たち目線でしか考えられていなかったか、事業者目線が弱かったかということを実感いたしました。

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行内の評価基準にMakuake紹介が組み込まれている

細見さん:池田泉州銀行では、表彰の基準に「企業へのMakuake紹介」を組み込み、積極的にMakuakeのご紹介をさせていただくことを推奨しています。評価制度についても、数値的なノルマ達成ではなく、地域のみなさんのお役に立てること、お客様に喜んでいただけたことを評価する仕組に切り替えました。こうした取り組みは、行員のモチベーション向上にも繋がっています。

竹口さん:「Makuakeマイスター制度」というものを制定しています。過去に実績をつみあげてきた行員をマイスターとし、他の行員の現場に同行させ、行員同士でMakuakeの理解を深められる仕組です。京都信用金庫内でマイスターの称号を得ている者は6名おります。

会場の方々に社内の表彰・評価制度にMakuakeについて組み込まれているかどうかを伺ったところ、登壇されている3社の他にも数名の手があがりました。

疋田さま:提携させていただいて1年半ほどですが、最初の1年はMakuakeについての啓蒙のためにキュレーターさんと共に各支店でディスカッションをして回りました。

坊垣:北海道は広いですから、支店を回られるだけでもかなりの時間を要しますよね!その甲斐もあり、直近半年ではお問い合わせを多くいただけるようになりました。ありがとうございます。

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地域の特色に合わせたMakuake活用方法

つづいて、地域に根付いた産業支援の切り口から、Makuakeをどう活用されているのかをお伺いしました。

竹口さん:京都は残して行きたい文化財や伝統産業も多いのですが、提携してすぐにそれらとMakuakeを紐づけることはできていませんでした。きっかけになったのは祇園祭です。祇園祭が財政的な面から今後の継続が難しいとご相談をいただいた際に、融資という形は難しいが、Makuakeならば資金を集めることができるかもしれないという案が出たんです。そうしてプロジェクトを実施し大成功したことで、地元の祇園祭に対する関心も改めて高まりました。

坊垣:祇園祭のプロジェクトは、多くの京都の方々にMakuakeを知っていただくきかっけにもなりました。

竹口さん:そうですね。プロジェクト実施以来、毎年京都信用金庫本店の前で祇園祭の巡行行列が止まり、連合会の会長が私共に「ちまき」を手渡すということが恒例に加わったんです。

坊垣:京信さんへの感謝が表れていますね。産業支援だけでなく、地域活動サポートへの取り組みという文化が行内で根付いているからこそ、地元との信頼関係が強化されているんですね。

細見さん:私共は昔から地元のベンチャー企業の支援をしてきておりますが、スタートアップのタイミングは人・モノが揃わず、もちろん資金もありません。そしてノウハウもないという状況ですから、非常に難易度が高かったりします。そこでMakuakeを活用しブランディングやテストマーケティングをすることを提案しています。成功報酬型ということもお勧めしやすいポイントです。

坊垣:北海道は言わずもがな農業や水産がさかんな地域かと思うのですが、そうした分野ではどうマクアケをご活用いただておりますでしょうか。

疋田さん:確かに北海道では農林水産業がさかんではあるのですが、ここ最近の気候の変化によって獲れる魚が変わってきています。なので、漁業でも新しい製品を開発する必要性が出てきていまうす。また農業についても、新しい事をやりたいと思っている若手が多いんです。そういった際にマクアケを活用し、新規事業や取り組みへの資金を集められるというのは非常に有効だと考えています。

坊垣:食品等は差別化をしていかないと難しいジャンルですが、Makuakeでは明石のタコや博多の明太子のなど成功事例も多くあります。Makuakeを通じて製品開発の裏側にあるストーリーを伝え、北海道で新たに獲れるものの加工技術開発を後押しして行けたらと思っています。

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事業継承という社会的課題とMakuake

坊垣:各地域を回らせていただいていると、「事業継承」について悩まれている事業者様が多いなと感じることも多いのですが、そうした課題についてどう取り組まれていますか?

竹口さん:「事業承継」という社会的課題については、今後多くの金融機関が取り組まれていくと思います。その際に、銀行に求められてくるのは、ベンチャー型事業承継だと思っています。つまり、事業内容をそのまま引き継ぐのではなく、何かイノベーションを起こし、新しいことにチャレンジする後押しです。そこではやはり、テストマーケティングやリブランディングが必要になることも多く、そうしたニーズに対しMakuakeをご紹介させていただいております。

坊垣:何かを変える、新製品を作るという文脈では、モノづくりをされている企業様は「在庫」が一つハードルになるかと思います。Makuakeは「目標金額が集まったら作ります」という形で「在庫をかかえない仕組み」つまり受注生産が可能なので、スタートアップや事業継承といった新たな取り組みを実行するタイミングに適しています。glafit株式会社様はそうして「自転車+電動バイク」という新たなプロダクトを産み出し大成功を納められました。

疋田さん:北海道銀行では、次世代の後継予定者を集めた経営塾を実施しています。ぜひ今後、その取り組みでもMakuakeをご紹介させていただければと思います。

坊垣:ありがとうございます、ぜひよろしくお願いいたします。


最後に、マクアケに対する要望や今後取り組んで行きたいことなどをお伺いしました。

疋田さん:「ストーリーにして伝える」という部分に難しさを感じる事がまだまだ多いので、ぜひそうしたところをお力添えいただければと。地域ごとの特色や、どんな企業があるかといった情報を踏まえて、アイデアの前段階からディスカッションし、新規事業案を練って行けたらと思います。

竹口さん:我々もアイデア出し会議等を様々な事業者様と行っておりますが、(株)マクアケのみなさんにはそうした場にもぜひご参加いただきたいです。

坊垣:そうですね、私共が地域の特色や事業者様についてもっと勉強させていただくためにも、ぜひ積極的にそうしたアイデア会議に加わらせていただければと思います。

細見さん:今はまだ担当キュレーターの方に色々と頼らせていただいてしまっていますが、今後は行員ももっと勉強をして、アイデア創出力を高めていきたいですね。

坊垣:行員のみなさまと事業者様とマクアケ、三人四脚での協力をより深めていけたらと思います。今後ともよろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。

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最後に

各地方の事業者の抱える課題には、共通項もあれば地域ならではのものもあり、一筋縄では解決しないことも増えているように感じます。今回、銀行各社様がそれらに正面から取り組み、行内の制度までもアップデートしながら、日々真剣に向きあわれていることをお伺いすることが出来ました。(株)マクアケとしても、金融機関の皆様や地域の企業の方々のお役に立てるよう、そして地方活性・創生に貢献できるよう、今後も取り組んで参ります。

(株)マクアケでは、全国の拠点で活躍するキュレーターを募集しています!


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