英訳するときに気をつけるべき4つのこと
この記事は mohikanz Advent Calendar 2019 の13日目の記事です。
前回はpeacock0803szさんでした。
この記事では僕が英語論文執筆において個人的に役に立ったTipsを備忘録も兼ねて紹介しようと思います。
ちなみにこれは論文投稿に追われてネタが見つからなかったことを逆手に取った記事なので、内容は10倍希釈のカルピスぐらい薄いです。
ご了承ください。
翻訳元の文章はブレイクダウンする
論文に限った話ではないのですが,日本語での一文はどうしても長くなりがちです。長い文をそのまま英訳しようとすると、修飾語をどの位置に入れるのが適切なのか、文をどうつなげるのがただしいのかを見失ってしまいやすくなります。
なので、翻訳する時はなるべく元の文を細かく分割するのがおすすめです。
システムの機能を説明した文章の一部を例にすると、
職員は時間帯や場所を指定して入居者の移動履歴をタイムラプスやその部屋にいた入居者と職員のリストにより確認する
という文であれば、
・職員は入居者の移動履歴を時間帯を指定してタイムラプスで確認する
・さらに職員は場所を指定して入居者と職員の所在表を見る
というふうに2つの文章に分割してから英訳したほうが、意味の伝わる文章になります。
平易な表現に言い換えて翻訳する
論文では堅い表現を多用しがちで、そのまま翻訳しようとするとどんな訳語が適切なのかわからなくなることがよくあります。そんなときは、一度文章を簡単な表現に言い換えてから訳しましょう。上の例でいえば、この2つの文章を翻訳しやすい表現にすると以下のようになります。
・職員は指定した時間帯の入居者の移動をタイムラプスを使って確認できる
・さらにシステムは指定した時間と場所にいた入居者と職員の表を表示する
上の文では、もとの文章では "職員がシステムを確認する" という表現をしていますが、ここで言いたいことは "職員がシステムでできること" なので、 "職員が(システムにより)確認できる" という表現に変えています。また "タイムラプスで" という表現を "タイムラプスを使って" という風にも変換しています。
下の文では主語が職員の文が連続するとやりすぎ感があるので、主語をシステムに変えています。また"所在表"は"その場所にいた入居者と職員の表"と言い換えています。
このように表現を平易なものに変えておけば、英訳も簡単になります。
aとthe、複数形の使い方
冠詞をaにするかtheにするか、はたまた複数形にするのかというのは感覚的な部分が強いのでわりと難しいところです。簡単にいうと、以下のように分類できます。
a → その名詞の指すもの全てにあてはまる内容であるとき
複数形 → その名詞の指すもののグループの一部があてはまるとき
the → その名詞のさす概念全体について言及するとき
詳しくはこちらを参照ください。
翻訳にGoogle翻訳は使わない
普段お世話になっているある教授に以下のようなやり方を聞いていて、僕も英訳作業の最初はこのやり方でやっていました。
1. 日本語版の内容を1文ずつGoogle Sheetsのセルにコピペする
2. 日本語版の隣のセルで GOOGLETRANSLATE() を使って英訳
3. 翻訳した内容を別シートにコピー
4. コピーした英文を隣のセルで再翻訳
5. 再翻訳結果が意味が通る日本語になるように英文を修正
このやり方を使うと、英訳作業が爆速で進んだのですが、指導教官にチェックしてもらったところ原稿が真っ赤になって返ってきて痛い目をみました。
Google翻訳は翻訳機能が高性能過ぎて、文法がおかしかったり、単語が多少間違っていても、システムが意図を汲んで正しく翻訳出来てしまうのです。
なので、多少めんどくさくても最初に書いた3つを使うやり方のほうが結局は一番早いです。ジャイロもこう言っています。
人生と一緒です(クソデカ主語)。
英文の確認にはExcite翻訳が丁度いいです。
以上のことに気をつけておけば、だいたいいい感じの英訳が出来ます。また最近は文法チェッカーもたくさんあるので、活用すると英訳作業が捗っておすすめです。個人的なイチオシはgrammarlyです。
以上です。Enjoy your english composition !
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