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雪に残る足跡

気がつけばもう3月も終わり。週明け新年度の4月1日には新元号が発表されるとか。昭和から平成になった当時は花輪小の6年。あれから30年も経ったのか…と本当に驚く。人生80年とか100年時代と言われるけれど、自身を考えるときは、とっくに折り返してると思って日々過ごしている。

タイトルの言葉は、中学生のときに友人のお母さんから紹介されて、その後バイブルのようにずっと身近に置いていた星野富弘さんの詩画集『鈴の鳴る道』にあった「雪の道」という詩が、ふと思い浮かんだので。

のろくてもいいじゃないか
新しい雪の上を歩くようなもの
ゆっくり歩けば
足跡が
きれいに残る

星野富弘

東京から秋田に戻って、来年で10年が経とうとしている。秋田の外に出て、社会人として経験させてもらった悲喜交々があっての、ある種どこかカウンター的な意識、夢や希望ばかりではないけれど、想いを持って戻ってきた。

SNS全盛の昨今、ネガティブなことをわざわざ投稿したりはしないから、端から見れば順風満帆に見えるかもしれないけれど、もちろん道のりは平坦なわけじゃない。

あらためてのお知らせになるけれど、今年1月、秋田に戻って活動してきた個人としての「casane tsumugu」を法人化しました。体制が整ったとか、そういうわけではないし、法人化したとは言え、一人なのは変わらないのだけれど、ここに来るまでに10年もかかってしまった。

この事実を、かかってしまったとネガティブに捉えるか、必然としてポジティブに捉えるかは、当然だけど自分次第。そしてこれから先の未来が決めてくれることだと思う。

法人化して間もない2月には、ほぼ初めてと言っていい合同展示会に出展した。もちろん法人化する前から出展は決まっていたことだけれど、東京青山で開催された「ててて見本市」への出展が、法人化して最初の大きなトピックになったことは、とても象徴的な必然だったなと思う。

3月には「casane tsumugu」のプロダクトを10年近く前から作ってくれている「ミナトファニチャー」こと湊哲一と一緒にチャレンジした秋田銀行主催のビジネスコンテストで最上位のひとつとして優秀賞をいただいた。彼の地元、かつて木都(もくと)と呼ばれた能代から新たな木工品ブランドを立ち上げるプラン。他の方々のプランが本当に素晴らしくて、ぼくらのプレゼンテーションは一番最後だったから、今回はちょっと厳しいかもなぁ…なんて他のプレゼン聞きながら二人で話していただけに、結果が出たときは二人本当に驚いたし、素直に嬉しかった。

彼と一緒に受賞したのは、大館曲げわっぱのミラー「Wa MIRROR」で2013年度グッドデザイン賞を受賞して以来で、もう6年も前のことだけれど、6年経ったいま、またこうして一緒に誰かから評価いただけたことは、噛み締めるほどに胸を熱くするものがある。湊哲一とも約10年を経て、あらためて歩みを共に良いスタートが切れたことを嬉しく思う。

法人化した「合同会社casane tsumugu」は、前の投稿にも書いた、いまお手伝いさせていただいている「旬菜みそ茶屋くらを」がある約200年続いた勇駒酒造の酒蔵跡地に登記しました。なので横手市の事業者です。ほぼ秋田市で育ったし、両親は大館の出身だから、秋田のみんなは驚いたかも。笑

そんなわけで、今年は失敗することを恐れずに、駆け抜けたいと思っています。新たな商品や、先の展示会をご縁にいただいたメディア掲載の情報なども近々お知らせできるかと。
6月1日(土)2日(日)には、秋田のリノベ界を引っ張ってくれている東海林くん率いるシービジョンズの新たなリノベ物件「ヤマキウ倉庫」のオープニングに合わせたマーケットイベント「亀の市」に初めて出店させていただきます。いままさに現在進行形のフレッシュなcasane tsumuguのプロダクトに触れていただけたらと思っています。

新しい仕事もいくつか決まってきているので、またここでお知らせしますね。

まさかの10連休となった今年のゴールデンウィーク、5月1日には『釣りキチ三平』の作者、矢口高雄先生も尽力してくださっている横手市増田「まんが美術館」もリニューアルオープンします。東京でもオープニングイベントが開催されるようですが、桜満開の東京から約一ヶ月遅れて春が来る増田は、その頃ようやく春満開。きっと桜満開! たぶん…(笑)。

 まだ増田に来たことがない方はもちろん、来たことがある方も、この機会に足を運んでいただけたら嬉しいです。そして「くらを」にもぜひお立ち寄りください。


くらをの連休中の企画もまもなくお知らせします! こちらも合わせてチェックしてみてください。

あらためて、元号の変わる節目の年に、新たなスタートを切ったことのお知らせでした。いままで以上にたくさんの方にお会いしたいし、県内外国外いろいろな場所にも行きたいと思っています。お気軽にお声がけください。


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