リゾート=「重ねて行きたくなるような潤いのある息抜きのかたち」
今日は『日本のデザイン』(著:原研哉)から「アジア式リゾートを考える」を読みました。
昨日読んだ内容を少し振り返ると「空間とは何か?」というテーマに触れました。日本の未来資源である「美意識」を観光という産業の中で活かしてゆく。著者は「もてなしの織物」という表現を使っていますが、もてなしの全てが自然に無理なくひとつなぎにつながっていること。
そもそも何かを「編む」という営みは逐次的(sequential)であり、叙述的(descriptive)。どこからどのように編み込んでいくのか。全体が調和するように部分を重ねていく必要がある。決してツギハギではないということ。
さて、今回読んだ範囲では「リゾートとは何か?」というテーマが展開されていました。
リゾートという言葉から何を連想するでしょうか。青い海、晴れ渡る空、波の音、深い緑、荘厳な建築物などなど。いわゆる「リゾート」という概念にまつわる何かしらのイメージがある。それは先入観なのかもしれません。
いわゆる「西洋式」のリゾートが唯一のリゾートというわけではない。そもそもリゾートとは何でしょうか。著者は「重ねて行きたくなるような潤いのある息抜きのかたち」と述べます。そこには西洋も東洋もなく、本質的には「息抜き」できるか否か。
あるがままの自然を味わい楽しむ。人工的な世界を創造するのではなく自然との調和の中で息抜きをする。そもそも自然は流動的で多様。画一性から脱するためには自然に還り自然に浸る。そんなことを思ったのでした。
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