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「幸福感・好奇心・意欲」の源は鉄分にあり?

今日は『血流がすべて解決する』(著:堀江昭佳)より「鉄不足によって負の感情が生まれてしまう」を読みました。

血流が悪くなると、酸素や栄養、ホルモンが身体の隅々まで届かなくなり、不調をきたしてしまう。人の体だけでなく、システムやネットワークは要素と要素間のつながりで構成されていて、そのつながりの中の流れを通して、交換や相互作用が絶え間なく起こり続け、維持されている。流れ続けることはやはり大切だなと思うわけです。

急に立ち上がったときに、ふらっとした経験はありませんか?これは、一時的に脳の血流が不足するために起きる現象です。一時的な不足であればふらつき程度ですみますが、慢性的に脳の血流が悪化すると、脳はいつもどおりの活動ができなくなり、深刻な影響が出てしまいます。気持ちが沈みがちになり、記憶力も低下してしまいます。そして、うつや認知症のように、感情や記憶といった働きへの悪影響も表れます。うつが回復しても再発するひとがいますが、再発の際には、脳の血流が急激に減ってしまっていることもわかっています。

脳への血流が滞ってしまうと、感情や記憶力に深刻な影響が出てしまう。気分が乗らない、頭がまわらない。もちろん、何かの病気を患っていることによるかもしれませんので診断を受けることも必要だと思いますが、一方で、「血が巡っていないかもしれない。日常生活に原因があるかもしれない。」と自分を見つめ直すきっかけになるかもしれません。

身体だけでなく、チームや組織も脳に相当する部分への(情報が届かないなど)流れが滞ると、機能低下、麻痺してしまいます。

どうして脳と血液には、それほどまでに深い関係があるのでしょうか。脳は体の情報のやり取りの中心であり、非常に重要な部位ですが、重さは一.二kg、体重五〇kgのひとなら、全身の約二%の重さにすぎません。このたった二%の重さの脳が、肺で取り込んだ酸素のなんと二五%を使っています。そして大量の酸素を運ぶために、全身の一五%もの血流が集中しているのです。

脳は全身の重さの約2%を占めるに過ぎないにもかかわらず、酸素の25%を消費していて血流の15%が集中している。脳がどれほど重要な臓器であるか、数値を通してあらためて実感しました。数値で流れを捉えることで、システム全体の解像度が高まります。

脳の中には、感情や精神に関係するホルモンがあります。精神を安定させて幸福感を抱かせる幸せホルモン、セロトニン。向上心やモチベーションを高めてくれるわくわくホルモン、ドーパミン。物事への意欲の源であるやる気ホルモン、ノルアドレナリン。(中略)この三つのホルモンをつくるためには、鉄が必要不可欠です。鉄が不足すると、これらの心のホルモンがつくれず、幸せもわくわくもやる気も感じられなくなってしまうのです。考え方や食事によって、脳内の幸せホルモンを増やす方法も提唱されていますが、鉄が不足すると、そんな努力はまったくの無意味となってしまいます。

セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリン。これらのホルモンについて、それぞれの名称を聞いたことはありますが、役割について曖昧だったので、あらためて確認することができました。

幸福感、好奇心、意欲。これらが足りていない、十分でないと感じた場合に置かれた状況などについつい意識が向いてしまう気がします。鉄が足りなければ状況は好転しないのだとすれば、自分の食生活は大丈夫だろうか…と見つめ直してみる。「医食同源」と言いますが、「食事と身体は血を通してつながっている」と捉えたいと思います。

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