読書メモ【7つの習慣】中田敦彦のyoutube大学の動画を見て【私的成功】まで

《なぜ視聴したの?》
書店に行ったり、図書館に行ったりした時に何度も目にした『7つの習慣」』様々なメディアでも目にする機会も多かったが、手に取って見る事はなかった。たまたま、中田敦彦さんの動画で取り上げられていたので、見てみようと思った。
《感想》
想像していた内容は、一人の成功者の成功法則を7つにまとめたものかと思っていたが、そんなものではなかった。
アメリカが建国以来、1989年までに書かれたすべての自己啓発本をほとんどを調査した結果らしい。約200年ほどの膨大な自己啓発本を調査ってなんなんですかね?えげつない。いったい何年かけてすべてを読み尽くしたのか?200冊の書籍ではなく、200年に出版された自己啓発本だからなぁ。
著者は、「常に、この『7つの習慣』をすぐに手に届くところに置いておき、何度も見返してください。なぜなら、この本は方法論ではなく、習慣の話ですから」と言っている。非常に面白い。
習慣とは、簡単にいえば、「夜に眠る前に歯を磨く」といったレベルまでに、日々の生活に落とし込む事だ。疲れていても、忙しくても、夜に歯磨きを忘れる事はない。むろん、歯磨きに限った事ではなく、朝に早起きしてご飯を作る事でも、一日に一回は必ず風呂に入る事でも、何でもいい。
要は、疲れていても、忙しくても、何でも、絶対に忘れない行動というレベルまでに自分の身体に刷り込まれたものこそ、習慣なので、「そこまでやれ!」と著者は言っているという事だろう。
しかも、今回は「私的成功」までの三つの習慣について記述したが、それでも、かなりボリュームがある。まだ四つも残っている。中田敦彦さんも言っていたが、とんでもないスパルタだなぁと思った。だけど、そこがまた面白い。

《七つの習慣「私的成功」まで》


・第一の習慣「主体的であれ」
・第二の習慣「終わりを思い描く」
・第三の習慣「大切な事を優先する」

《第一の習慣「主体的であれ」について》


「全ては自分のせいだと思え」と最初に聞いた時には、「いや、経済情勢や社会情勢のような自分のコントロールできない範囲もあるから、さすがにそれは無理じゃない?」と思ったが、話を聞いていくと、「自分が関心を持っている中でも、自分が影響を及ぼせる範囲に集中しなさい」という話が出てきたので、それなら納得できると思った。
特に、「反応を自分で選択する」事の意識は、重要だと思った。前に、とりあえず誰かがやった事を「自分に対する嫌がらせ」と受け取って、怒鳴り散らすような人を見かけた事がある。それも第三者から見たら、些細な事なのにそこまで怒るのか?と疑問を抱かずにはいられない。具体的な例としては、コンビニで店員が些細なミスをしただけで怒鳴りちらす客や医者に指導された事を守らずに健康が悪化して苛立っている人など。
これらの人に共通して思うのが、「自ら怒りを感じる事に飛び込んでいる」ような印象を受ける事だ。焚き木に手を突っ込んだら、そりゃあ熱いだろう・・・。彼らはそれに似た事をしながら、それに対してキレている。
まさしく、「自分からキレる反応を自分で選択している」のだろう、という感じだ。
自分も、無意識にネガティブな影響を及ぼしかねない反応を選んでいないかどうか?を考えていかないといけないと感じた。

《第二の習慣「終わりを思い描く」について》

単に「何か計画を立てる時に終わりを想像しましょう」程度の話ではなく、スケールは人生の全体、つまり「葬式」という人生の終了を想像しましょうと語っているらしい。個人的には「『死』とは何か イェール大学で23年連続の人気講義」や「死ぬときに後悔すること25」などを読み、死について考えたり、死ぬ時にこんな後悔を多くの人がするなら、それを事前に対策しようとしたり、した事はあったが、葬式にどのような人たちに参列してほしいか?どんな弔辞を読んでほしいか?までは具体的に考えていなかった。
「『どんな葬式になってほしいか?』それがあなたの本当の成功です」という事にはなるほどと思わされた。
そこから「個人の憲法」をつくって、それに従って生きる事でブレない人生を送る事ができるという。そして、この憲法を作る時には、数か月はかけろという。確かに、自分の人生で最も大切な事を決める作業を数日で完了するわけがない。むしろ、数か月で終わるなら早い方なのでは?とすら思える。
多くの人は、お金家族仕事所有物娯楽などを行動の原則としている。しかし、それらではなく「個人の憲法こそ行動の原則とせよ」と著者は言っている。個人の憲法以外のものを行動の原則にしてしまうと、自分のゴール、つまり、人生の終わりに関係ない事で悩んでしまう事になる。本当に重要なのは、自分の人生の終了にどうなっていて欲しいか?であって、それに関係ない事で悩んでいてはもったいない、という事になる。
しかし、これは別に、「個人の憲法」だけを大切にして、他をないがしろにしろと言っているわけではないだろう。
「個人の憲法」を大切にすると、結果的に、他のすべてにも良い影響をもたらすのだろうと思う。
この葬式の想像などは、一人では難しいように感じるので、「エンディングノート」や「死ぬ時に後悔する事」「よくある葬式の光景」「末期がんを宣告された人の話」などについて調べて、「死や葬式、スピリチュアルケア」などについての理解を十分にしてから、練り上げたい。若輩者の人間に、いきなり何の下調べもしないで出来る事とは思えないので、ぜひとも調べながら「個人の憲法」を練り上げていきたい。

《第三の習慣「大切な事を優先する」》

時間の使い方の4段階
①チェックリストを持っている
②カレンダーを持っている
③カレンダーに優先順位を記入している
もう一度、優先順位を確認する
重要度と緊急度で、2×2マトリクスを作る。(コンサルタントの大好きなやつ)
多くの人は、「重要かつ緊急な事」に一日中を使っている。そして、疲れたら「重要でも緊急でもない事」に時間を使ってしまう。
重要で緊急な作業をして、疲れて、テレビやSNSのチェックなどに時間を消費してしまう。
でも、本当に大切なのは「それほど緊急ではないが、重要な事だ」と著者は主張している。これに集中するために、時間を作り出す必要がある。
そこで、人に「重要かつ緊急な事」を全委任する方法を学ぶ必要がある。多くの人は、誰かを育てる暇があるなら、さっさと自分がやった方が効率的だ、と考えて全部を自分でやろうとしてしまう。だから時間がない。
「効率よりも効果を考える」そのためには、他人を教育して、全委任できるようにして、そのレベルになったら、全委任する。そして、できた時間を「それほど緊急ではないが、重要な事」に注ぐというのが重要だと著者は語っている。
まるで、リーダーのための話だ。ところで、「日本では、一人の人間がリーダーとなり、それ以外の人間はその人に従う」という構造を好む。対して、「アメリカでは、すべての個人がリーダーとしての自覚を持ち、そこからチームを作り、主体的に物事を進めようとする」という構造を好む。という話を聞いたような気がするが、もしかしたら、この著書もそのような前提があるのかもしれない。

《参考資料》

『7つの習慣①』

『7つの習慣②』

『7つの習慣③』


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