あまい




四畳半の狭い部屋に二人。
ここは世界。二人だけのせかい。

チョコレートを食べてキスをする。
あまい。
君は甘い。
溶けていつかなくなってしまうんだろう。
チョコレートみたいに。

この幸せを誰にも、どうか誰にも分かられませんようにと願う。

君のスカートの端のレースと私のスカートのスパンコールが室内灯の光で輝く。
それぞれ違う光に輝くのだ。

おわりまで一緒にいようよ。さいごまで一緒にいようよ。

いつかおわってしまうなら。
さっさと一緒にいようよ。

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