セカンド・モラトリアム

4か月ほど前、10年以上勤めた仕事を辞めた。

「辞めたい」という思いは数年前からあった。それが、とあるきっかけで、「よし、辞めよう」に変わったのが約1年前。それまでの自分の中のぐずぐずとした未練が、本当に嘘のように綺麗さっぱりなくなった。

「本当に辞める人は、何も言わないである日突然辞める」と聞いたけれど、確かに「辞めようかと思ってるんだよね」と話していた頃の自分は全然踏ん切りがついていなかったし、良く「辞める辞める」と言ってた人は今でも会社に残っている。(辞める辞める詐欺)
そして、一旦決心した後は、本当に付き合いの深い人にだけ「辞めることにした」と「報告」をして、他の人には黙っていた。


退職の意思を伝えた段階では、世界が、日本が今のような状況になるなんて想像もしていなかった。
2か月前頃から、ううむ思いのほか転職活動も難航しそうだぞと感じ始め、先が見えない状況と、貯金を切り崩しながらの生活に全く不安を感じていないと言ったら嘘になる。
それでも、辞めたこと自体は全く後悔していない。

この十数年何をやったかと訊かれたら、「仕事」以外のことは良く考えないと出てこないくらいかもしれない。
自分の中のほぼすべてが「仕事」を中心に回っていて、心身共にボロボロになりながら突っ走ってきた。

「仕事=お金を稼ぐ手段」と割り切れない自分が、今後何をどうしたいのか。そして、何を大切にしていきたいのか。
自分のことなのに、自分が一番見えなくなっている今、少しずつ整理して進んでいくため、文字にして自分自身に見せるように、noteを始めてみることにした。


奇しくもコロナで一旦立ち止まらざるを得ないこの状況の中、第二のモラトリアムだと思って、模索している。


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