見出し画像

自治体が運営するテレビ局をご存じですか?

自治体がテレビ局を運営?

そんな疑問を抱く人も多いのではないでしょうか?
それも無理はありません。
そういうテレビ局を保有する自治体は全国的にみても稀有。
そんな稀有な自治体は、北海道にある安平町というまちなのです。

安平町とはどんなまち?

苫小牧港がある苫小牧市や新千歳空港がある千歳市に隣接した、一次産業を主幹産業とするまち。
世界的にも有名な競走馬の生産牧場があるまちで、日本TOPの競走馬のまちでもあります。



さて、そんな安平町には自治体が運営するテレビ局があるのです。
ここで言うテレビ局とは、有線(ケーブルテレビ)ではなく無線で視聴できるテレビのこと。
言わば、普通のテレビ放送と同様のもの。
1700を超える自治体数がある日本でも、自治体がテレビ局を保有しているのは片手程度。
そんな事業を抱える自治体に住んでいるだけでも日本的にはとてもレアで0.3%くらいの確率です。
この確率。調べてみると良い表現ではなさそうですが、交通事故で命を落としてしまう確率よりも少し低いくらい。
※ちなみに双子誕生の確率は1/100なので1%の確率だそうです!

さてさて、そんな全国的にも珍しい事業「あびらチャンネル」の運営は、町職員2名が軸(主担当・副担当)となり、まちづくり会社と力を合わせて取り組んでいるところです(まちづくり会社とは2020年度から協力)。

さて、このあびらチャンネルはどうして誕生したのか?
それは「平時においても有効活用のできる情報伝達手段の確立」という観点から誕生したのです。
開局したのは2015年のこと。この開局時からこの事業に携わっているのが、私でした(笑)

今回紹介したいのは、この「あびらチャンネル」という事業の紹介ではなくて、「この事業を新聞社の記事に取り上げてもらいました!」というご報告でした(笑)
その記事がこちら!

画像1

とりあえず、小林が話したところのみの公開で、新聞社の方と話をしているので申し訳ありません。

写真の説明をすると、
左からカメラを前に立つのが上司。
カンペを持つのが所属グループの後輩(2021年4月採用)。
女性が委託先のまちづくり会社の方で、
後方にいるのが撮影場所となっているポッポらんどの管理担当の課の職員(2021年4月採用)。
 
どうして小林本人は写っていないのか?
これは、この日の撮影のディレクションをしていたのと、記者さんを見かけ「ぜひ取材を♪」と交渉に走っていたからということに・・・。

メディアに取り上げられれば良いというワケではないのはわかっている。

出たからOK!というワケではないことは、重々承知しております。
それは、自分自身がメディアに多く出させてもらっているから余計に理解しているつもりです。
それでも、記者さんの足を止め、「ぜひ取材を♪」と声をかけてまで今回取材してもらいたかったワケはなんなのか?

1つ目。
自分たちが良いと思っていることを、新聞記者というフィルターを介したときにどういう評価がなされるのか?
2つ目。
事業を少しでも多くの人に認知されたい。できればまちの外にいる人にも。
3つ目。
いろんな人の意見が混ざり合ってコンテンツが生み出されていることをより知ってもらいたい。

こんなところです。
まず1つ目について!
行政は比較的「やればOKな組織」というようなイメージから”お役所仕事”と揶揄されることがあります。
個人的に行政職員になる前からお役所仕事という言葉が得意でなくて、なんとか役所の仕事のイメージを変えれればなと。そこで、行き着いたのが「第三者目線の評価を定期的にもらう」だったのです。
同僚同士であれば、必然的にも評価は甘くなりがちです。
しかし、新聞紙というものは比較的フラットに物を見てくれているものだと思っており、指標の一つとすることが私自身あります。
そして、その評価は多くの人のもとに届くので、リスクも孕んでいるもの。そうなると「バッシング」とまでは行かずとも、存在意義を問われる可能性だってあるわけで。
だけど、「まちの人の役に立っている」と信じ取り組んでいる業務でもあり、開局時からのスタッフというほんの少しのプライドだって持ち合わせていたワケで。
そんな思いで、「評価を受けてみたい」という思いからの声かけ→取材→記事掲載でした。

続いては、2つ目。
「まちの外にいる人にも認知されたい!」ということ。
決して、「自分のことを知ってほしい!」ということでないですからね!笑
これは、自分がシティプロモーションの担当でもあり、まちの名前を知ってもらったり、「どうすればメディアに取り上げてもらえるのか?」ということを考えるのも大切な業務のひとつなのです。


最後は、いろんな人の意見が混ざり合ってコンテンツが生み出されているということ。
いろんな人が集まれば、意見は複雑化していきます。
だけど、複雑化していけばしていくほどに、今まで想像つかなかったアイデアとも出会えると思っていて。
それは、固定観念の打破や柔軟な発想ということにも繋がるのでとても良いことだなと思っていて。
そして、委託業務となれば委託主が投げっ放しで、受託先だけで物事を進めるというイメージがあると思うのです。
いや、委託業務とはそういうもので間違えはないのですが、協働して作り上げていきたいなと。そして、「その方がもっと良いものに出会えるのではないだろうか?」という願いをもってやっているので、そんなシーンを見てもらえたらなと思ってのこのタイミングでの取材依頼となったのです。

新聞に掲載されたのは5月4日の話。
ゴールデンウィーク真っ只中での掲載でした。
その期間、仕事はお休みでしたが休みが明け出勤すると「新聞見たよ」と声をかけてもらったり。

新しいコミュニケーションが生まれたことは良かったななんて。
「●●さんテレビ(あびらチャンネル)に出ていたよね」と。
そんな会話が、普通になされている北海道の少し小さなまち安平町。
まちの人がテレビ局を運営し、まちの人がたくさん出てくるテレビ番組。
それが「あびらチャンネル」。
これを機に、少しでも安平町に興味を持ってもらえたら幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?