同棲カップル間にギブアンドテイクは必要か?
ついさっき起きた出来事から思うことがあり、こうして眠れずに真夜中に書いている。
同棲している彼と夜中に言い争いをした。
きっかけは、弁当箱や皿、グラスなどの洗い物をめぐって。
言葉にするとなんてくだらない・・・。
いや、この小さな事がわたしにとって、彼にとっても大切なのだ、と思う。
彼が長年働いていた飲食店を退職した事をきっかけにわたし達の生活はがらりと変わった。
いくつかあるが、そのうちの一つが
食生活
だ。
以前は、勤務先の飲食店で昼も夜もまかないを食べていた彼だが、今は洗車の仕事についた彼の為にお弁当をわたしが作る日々を送っている。
それに加えて、夕飯もわたしが作り、簡単にだが朝ごはんも作っている。
もしかしたらよそ様の家では当たり前の光景かもしれないが、料理に慣れないわたしには結構ハードだったりする。
以前まで、適当にピザとったりファミレスで食事を自由気ままに済ませていた女が、恋人のために料理をする。
料理をする時に塩分の計算したり栄養考えたり色々自分なりにそれなりに頑張っているつもりだ。
うん、わたしえらい! これだけ頑張ってるんやで!
と自画自賛している毎日。じゃないとテンションが上がらない。だから、自分のことえらいとか思わずに料理や家事をしている世の中の主婦、主夫、彼女、彼氏様方・・・本当に尊敬します。
そして改めて、いつも料理作ってくれた実家にいる母に感謝。当たり前にあったものの有り難みと幸せをこんな形で知るなんて。
ところで、料理をする、弁当を作る、となれば当たり前に出るもの、それは
洗い物。
実はわたしは、リズミカルに洗い物をするのはそんなに嫌いじゃない。
どういうことかと言うと、彼が夕飯を食べている間に鍋やフライパンをチャチャッと洗って、また昼の弁当箱も洗う。そしてコンロを拭いたり水回りを綺麗にしたり。
そうしている間に夕飯を食べ終わった彼の洗い物をして
完了!
という達成感はすがすがしく気持ちいい。
そう言うと自己満みたいだが、仕事から帰って来ている彼に少しでもゆっくりしてもらいたいという気持ちはまぎれもない本心だ。
なので、彼が仕事の日はいつもわたしがご飯を作り洗い物をしている。
しかし、今日はちょっとだけわたしは疲れていた。
彼も仕事だったが、わたしも一日中仕事で、飲食店のバイトから帰って来てからも仕事をしていた。
どちらの方が疲れている、とどんぐりの背比べしたいわけではないが、彼がゲームしている横でずっと仕事をしていたわたしは
「ごめん、サトル君が食べた皿、今日は自分で洗ってもらってもいいかな?」
とお願いした。
「うん、分かった」
素直にそう返事した彼だが、洗い物をする気配はなく、ゲームして疲れてそのまま寝る態勢に入る彼。
実は、わたしが彼の嫌いなところである。
後回し星人。
密かにわたしは彼をそう呼んでいる。
「ねぇ、洗い物するって言ったのに何でしないで寝るの?」
わたしは彼に問いかける。
「んー明日する」
出た、いつものお決まりパターン。
ついイラっとくるわたし。
この「また後で」、の彼の後回しにする性格にどれだけ振り回されてきたか。
彼の後回し癖のひどさは、わたしだけではなく以前まで、長年一緒に彼と働いていた(わたしのバイト先でもある)飲食店の店長も言っている。
後回しするのは悪い癖だぞ!
店長が彼にそう叱責していたのをよく見かけたものである。
彼が明日すると言い放った洗い物。
結局明日わたしがすることになるだろう。
放っておけばいい、と言われるかもしれないが、そんな簡単な事ではない。
うちの狭いキッチンに狭いシンク。
次に何か調理をするときに洗い物が残っているとかなり邪魔だ。
じゃあそもそも調理しなければいいじゃん、とさらに言われるかもしれないが、現実的にそれも難しい。
だからこそわたしは言い返した。
「明日洗い物するって・・・結局わたしがするんだよね。今日くらいはしてくれたっていいやん」
「わたしだってさ、慣れない料理毎日頑張ってるんだよ。朝早起きして弁当作って、夜ご飯もさっき疲れていても食べさせたいなぁって作ったんだよ。いやいや作ってるわけじゃなくて、作りたくて作ってるけど」
「普段、洗い物もわたしがしているけど今日くらいはしてくれたって・・・」
こう言うわたしに彼が言い放った言葉。
「じゃあ弁当作らなくていい。なんも作らなくていい」
違う・・・そうじゃないだよ。
「この話は、わたしが弁当作らなくて解決する話じゃないんだよ。わたしがこう言う事によってサトル君(彼)も少しは変わって頑張ってくれたら嬉しいんだよ。これからも一緒に住んでいく仲だしお互いを思いやって・・・」
そう必死に言うわたしに
「ギブアンドテイク求められても」
と彼は冷たく言い放つ。
ああ、通じない。
例えば、彼が今日本当にしんどくて洗い物をしないケースならわたしもわざわざうだうだと、ベッドに入り寝る態勢に入った彼に言わない。
しかし、日頃からの彼の後回しする癖をどうにかなおしてもらいたい。そして、わたしだって下手なりに頑張っている弁当作りや料理。
サトル君も少しは、今日くらいは洗い物してくれてもいいんじゃないか?
ああ、これはたしかにギブアンドテイクだ。
わたしはギブアンドテイクを求めている。
あまり負担にさせないように、と弁当箱も皿洗いもしてきたつもりだったが。
今日くらいは洗い物してよ! わたし疲れてるんだからね! わたしだって頑張ってるんだよ!
・・・と。わたしのこんな訴えはサトル君からすると、ひとりよがりにしか見えないだろうしうざくて仕方ないかもしれない。
しかし、わたしは一方通行の関係にはなりたくなかった。いずれ夫婦になる人だ。
うちの両親みたいにはなりたくない。
母が苦労しているのを知っている。
母といる父はまるで王様のようだ。
水
箸!
お湯!
父はそう言って偉そうに母に物を頼む。
さらにひどいのは
リモコン!
新聞!
と、明らかに母より父の方がその物が置いている位置に近いのに、母に頼むのだ。
足が悪い母に。
わたしがいるうちは、母に代わってわたしが父の言うことをしぶしぶ聞くが、料理か何かわたしがしている最中は母が父の頼みを聞かざるを得ない。
「はい、ただいまお持ちいたします。王様! 箸より重たい物を持ったことないですものね!」
明るく嫌味たっぷりに父の前で言って笑いにかえる母だが、わたしは心の底から笑えない。
「もうさ、お母さん足悪いんだから自分のことはなるべく自分でしてよ?」
何千回父にお願いしたが、父の王様きどりは治らない。
おまけに酒飲みで朝から翌朝まで飲む人間、それが父だ。
一言で言うと父はアル中である。
飲む量が半端じゃない。
大体いつもお酒を飲んでいる。
珍しくわたしが滞在中は、朝からお酒を飲む父の姿はあまりなく、車で銭湯にわたしと母を連れて行ってくれたりと優しい一面もある。
しかし、銭湯から帰る夕方頃は父がすでにお酒を飲み始めていたりで車を出してもらえずわたしと母はタクシーで帰ったりした。
その父を憎むことはできないし、好きか嫌いかと聞かれたら今は好きだ。家族だし。
しかし、母をまるで小間使いのように扱うのだけは許せない。
そして、母も父の言う事を全部聞くべきではない、と思うし母にも言っている。
それでも母と父は、召使いと王様のような関係をやめない。
父は一切家事をしない。
この間、父に
「レトルトカレーってどう作るのか」
と聞かれてたまげた。
レトルトカレー、美味しいと言っていつも食べてる父なのに。
レトルトカレーってこう作るんだよ、と力説?したが
「ほぉー難しいなぁ」
ととぼけた顔の父に拍子抜けしたのを覚えている。
とにかくわたしは、家事を一切しない父のような人とは一緒になりたくないのだ。
全然話が変わるが、昔行きつけのマッサージ屋があった。
そのマッサージ屋でいつも指名していたマッサージ師(男性)がいたのだが、ある時わたしはマッサージ師にこんな話をした。
「昔付き合っていた彼は、食べたカレーライスの皿をテレビの後ろに数日間放置していて、カピカピに乾いてこびりついて洗うのが大変だったんですよー。カレーだしちゃんと洗って欲しかった。もしくはせめて水につけておいて欲しかったなぁ」
なぜこんな昔の彼の話になったのか分からないが。
マッサージ師から返ってきた言葉はこうだった。
「んー、でも男の人がする事(洗い物)じゃないですけどねー」
ハァ?
かたまるわたし。
マッサージ師をその後指名する事はもちろんなかった。
家事は女がするもの、なんていつの話だ?って思う。
とはいえ、男性が仕事で大変で、もし女性の方が時間的に余裕があり自然に家事を女性がする家庭があるのはいいと思う。無理に家事しろや! とは思わない。(男性女性に限らず、お互い了承した上でなら)
ただ、やっぱり一方通行ほど辛いものはない。また、うちの父みたいな王様きどりも論外。
なぜ、母は父と一緒にいるのか? とすら思う。
そして、母は父の実の妹(叔母)からも
「◯◯ちゃん(母)はよく頑張ってるし、よくお兄さん(父)に耐えていると思うわー。真似できない。本当に大変だわ、ありがとう」と感謝までされている。
それくらい父は誰が見ても「大変」な「王様」なのである。
父が自分の飲む重たい酒まで母に買いに行かせている事実を知ったわたしはamazonで定期的に父に酒を送ることにした。
先日ビールをケースで送ったら、父も喜んだみたいだが、一番喜んだのは母だった。
まーちゃんありがとう。これでしばらくビールを買わなくてすむわ、と。
いや、多分◯日くらいだろうな。
日本酒を好んで飲む父だが、ビールもすごい勢いで飲む。
唯一の救いは父は酔っ払うと陽気になり面白くなることだが、それすらも一緒に住む母にとっては迷惑だろう。
こんな父だが、母はなんだかんだ愛しているんだろうなぁと思う。
全然
とこの日記を見たら母に断言されそうだが。
話を戻すが、とにかくサトル君の後回しが今夜はどうしても許せなかったわたし。
サトル君は
まーちゃん怒ってるから別々に寝よう
と床で寝てしまった。
もうわたしと話す気はないみたいだ。
しかし、わたしの怒りはおさまらなかった。
生理前で情緒不安定だからかもしれないが、そのせいにもしたくない。
ギブアンドテイクは大切にしたい。
9あげて1くれたらそれでいいから。
あなたが疲れて帰ってきて、ご飯を作るわたしは多分ギブアンドテイクなんて求めていない。本当に作りたくてご飯を作っている。
お疲れ様、という気持ちをこめて。
でも自分が疲れている時に思ってしまう。今日みたいな日には。
今日くらいはちょっと皿洗いしてほしいな。
・・・と。
ギブアンドテイク精神は、自分が疲れている時に実感するのかもしれない。
助け合いは大切。
それなのに
弁当作らなければいいじゃん
で片付けられる。片付かないよ、わたしの気持ちはそんな言葉では。
そしてつい怒りにまかせて真夜中に心をゆるせる友人に長文の愚痴LINEをした。
友人も時々、唐突にLINEなどで愚痴ってくれるのでお互い遠慮しない関係だ。(いつも本当にありがとう)
ひとしきり愚痴をだらだら友人に送ったあとのわたしは予想外に・・・
スッキリしてしまった。
たまっていた毒を全部出しきった感。
愚痴を吐くって素晴らしい。
もうこの日記のタイトルを
「愚痴を吐く事の素晴らしさ」
に変えようか途中で一瞬思ったくらい。
だけどやっぱりわたしは伝えたかった。
相手を思いやることが、ギブアンドテイクにつながるという事と、わたしはギブアンドテイクは大切な人との関係には必要なのではないかと思っている。
ギブアンドテイクは「見返りを求める」とも言うが、あまりいい響きには聞こえない。
しかし、ギブアンドテイクを求めるのはそんなにいけない事なのだろうか?
そしてなぜかわたしは慌てて友人に送った愚痴LINEの送信を取り消した。
わたしの愚痴が言い過ぎだった事に気づいたからだ。
愚痴を吐き出しスッキリして冷静になり思い返すとサトル君は休みの日によくわたしに料理を作ってくれた事を思い出す。
卵チャーハンは、中華料理店で時々鍋をふっていた事もあったサトル君の得意料理。
洋食だって得意のサトル君。サトル君が作るオムライスは世界で一番美味しい。いや、母と並ぶくらい。
本当に数えきれないくらい今までサトル君がわたしに料理を作ってくれた。
写真はないけど、風邪ひいた時に作ってくれた中華がゆ、あったかくて美味しかったなぁ。忘れられない。
色々と思い返すと、サトル君は口は時々悪いが根は優しくてあったかい人だという事を認識させられる。だからサトル君と三年半も付き合ってこれたのである。
優しい言葉ばかり並べても上っ面だけの人も世の中たくさんいる。
弁当も料理も作らなければいい、と冷たく言い放ったサトル君の言葉がサトル君の本心でない事も薄々気づいていた。
初めて今日わたしが作ったオムソバ、美味しい、ありがとうね!と笑顔で絶賛してくれたではないか。
こちらは今日の弁当。サトル君のは左、右のがわたし。サトル君の弁当にはこれにライスがつきます。
(わたしはバイトの後まかないの冷やしそばと一緒に食べました)
そんなこんなで・・・
床でふて寝しながら携帯をいじるサトル君に
「ごめんね、色々思い返したらサトル君もたくさんご飯作ってくれたりしたよね」
と謝ったのはわたし。
謝りながらもサトル君の後回しするところだけは少しずつでも変わっていったら嬉しいなぁと思う。
わたしも彼に「料理しない人なんて嫌だ」と昔さんざん言わてきてやっと変われた。毎日料理する人間に。
弁当も可愛いくオシャレにできないし、まだまだ修行が必要だけど・・・
わたしも頑張ります。
補足:この記事内で言っているギブアンドテイクとは「家事分担」の事です。家事分担に関しては助け合いが必要だと思い書きましたが「ギブアンドテイク」とだけ大きく書いてしまうと威圧的になってしまうので補足いたしました。
旦那様、奥様が一所懸命働いて主婦、主夫の方が一所懸命代わりに家事をするのもまた助け合いだと思います。
各家庭にそれぞれのスタイルがあると思います。
毎日毎日皆さま本当にお疲れ様です。
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