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クリスマスに思うこと

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昨年の今頃通っていた、スピーチ教室でお話したことをお伝えします。

クリスマスの出来事

クリスマスっていうと、とても商業的な楽しいイベントの1つ。そういうものだと思っていたけれど、スペインではカップルで楽しむとか、友達と集まって盛り上がるパーティーではなくて、家族や親戚が集まって御馳走を食べる、という食べる会みたいなもの。24日の夜、25日の昼、そして私がいたバルセロナは26日も州の聖人の日か何かでお祝い日。3日に渡って食べ続けます。

家族の集まりなのですが、夫と知り合って、ただの友達なのにクリスマスに実家に連れて行ってくれました。そこで、夫のお母さんが、私にもプレゼントを用意していてくれたことにとても感動しました。頂いた手袋は人生で感動したプレゼントの1つ。もう随分前に亡くなってしまいましたが、お母さんがあの人でなかったら、私は夫と家族になっていなかったかもしれません。

クリスマスが苦手な人もいる

私の息子はとっても無邪気にクリスマスイブの夜を楽しみしています。かわいいですね、子供って。

ところがクリスマスが苦手な人って一定数いますよね。一緒に過ごす彼や彼女がいないから…ということになるのかもしれませんが、外国だったら、やっぱり家族がいない人や、訳があって疎遠になっている人など。彼、彼女がいないことに比べたら深刻に感じられます。

実際に「クリスマスが嫌い」という言葉を聞いてはいないけれど、多分大っ嫌いだろうなと思う人たちを知っています。夫の親戚なのですが、こんな出来事があったからです。

クリスマスだから、なおさら考える生と死

夫の従妹のことです。クリスマス前まではFacebookでメッセージのやり取りをしていたのに、クリスマスのお祝いのメッセージを送信しても返事が返ってきませんでした。

従妹の娘さんのFacebookには、クリスマスの日に一家でバーベキューをしている楽し気な写真がたくさん掲載されていて(アルゼンチンなので夏です)。

「クリスマスにバーベキューっていうのもオツだね」なんてメッセージを送ったのですが。返事はなし。

数日経って、娘さんからメッセージが。

なんと夫の従妹はクリスマスの夜に心臓発作をおこして、亡くなっていました。

はじける笑顔のバーベキューの後。まさかの。

残された家族にとって、クリスマスは一生消えない悲しい思い出でしょう。胸が痛みます。

私の夫も昨年心筋梗塞で倒れたので、他人事とは思えません。歳をとってから生活環境がこんなに変わる日本に連れてきちゃったから…とか、私がしっかり経済的、精神的な安心を与えられなかったから…とか、私がイライラして夫や子供に当たったりしたから…とかストレスを引き起こす原因は十分すぎるくらいで。

夫は九死に一生を得たわけですが、結果は従妹と紙一重でした。

突然いなくなっちゃうことってあるんだ、と思うととても恐ろしい。それは誰にでもあり得る可能性だし、防ぎようもないですよね。

どれだけ日常を楽しめるか、深刻にならずにでも真剣に充実させて過ごしていけるか、クリスマスに毎年思います。

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