見出し画像

しゅじんこうになるために、さかさまなことをした日曜日。

なにかの番組で「霜降り明星のなにがすごいって、2人ともマンガの主人公みたいなところ」って言っていた。存在が週刊少年ジャンプみたいだって。

世界にはマンガの主人公になれる人と、脇役にしかなれない人がいる。

「自分の人生なんだから自分はいつだって主人公」なんて言われても、どう考えたって脇役にしか思えないし、脇役どころかモブだったり、なんなら背景や小道具なんじゃないかなと思うぐらい存在感もない。

それでも世界は容赦なくて、脇役でも主人公の人たちと平等に時間は流れていく。だから脇役は脇役として生きていく覚悟を決めるか、脇役から主人公になるためにあがくか決めないと、ダラダラと時間だけが過ぎていって、「今日もつまらなかったなぁ」と鈍い後悔が残る日々を過ごすことになる。

自分が主人公になるなんておこがましくて恐れ多いのだけど、面白い一日を過ごしたいなと思ったので、ちょっと冒険してみることにした。

小さな小さな冒険。

ヒントをくれたのは、こちらのnote。

↓↓↓

「日常を3日間、タイムループさせる」

3日間おんなじことを意図的に繰り返したら、日常が非日常になったという、お話だった。

面白い。

わたしは意図しなくとも最近毎日が同じことの繰り返しなので、反対に、普段なら絶対にしないことをしたら非日常体験ができるのではとひらめいた。


人と話をしてみる

今日は整体に行く日。

近所のショッピングモール内にあるので、車で向かう。

日曜日ということもあって、駐車場が全然空いていない。ぐるぐると車をいったりきたりさせる。「お、空いた!」と思ったら先に待っている車があったり、「あそこ空いてる!」と思ったら、後ろの方に停めているだけで空いてなかったり、そんなこんなしてたら後から来た車に停められたりして、予約の時間を過ぎてしまい、非日常体験の幸先がかなり不安になってしまった。

こんなことでくじけてはならないと、意を決してお店に入る。

いつものわたしなら、お店に入って、当たり障りのない挨拶をして、静かにイスに座って、携帯をいじる。話しかけられるのは好きだが、自分から話しかけるのは苦手。極力、人と会話をせずに生きている。

でも今日のわたしは違う。

お店に入って、元気よく挨拶をして、イスに座るなり受付のお姉さんの髪型について話しかける。

「髪、結構長いんですね!」
「実はそうなんですよ〜この髪型にしたらよく言われます」

いつものわたしだったら、この会話だけでも「よくやった自分!」と満足して終わる。今日のわたしはそうはいかない。

「いつから伸ばしてるんですか?」
「基本長い髪型なんですか?」 
「めちゃ似合ってますよね!」
「わたしはそんなに伸ばせないのでスゴいと思います!」

会話が終わるごとに会話のボールを投げる。投げる。投げる。もちろん相手の返答はしっかり受け止める。受け止めて、また投げる。あっという間に時間が過ぎた。

施術中も積極的に先生と話をする。

施術が終わったら、また受付のお姉さんお話をする。

店を出たら家で待つ旦那のためにお弁当を買いに行く。お弁当屋のお姉さんにもグイグイ話しかけてみる。なんとなく見たら分かることをあえて聞く。「これってチキン南蛮ですか?」「もしかして、これってこのコロッケが入ってますか??」以前から食べたかったコロッケだった。ラッキー!


ノリで食べ物を買ってみる

帰宅後、しばらくゆっくりして買い物にでかける。

いつもなら赤ちゃんの沐浴があるから夕方でかけないけれど、今日はいつもと違うことをしようと決めたから、思いきってでかけてみる。

今週の食材を買いだめして、ノンアルコール飲料のストックを買った。出かける前に「お昼のお弁当が炭水化物多めだったから、夜は炭水化物無しでいこう」と旦那と話していたばかりだったけど、美味しそうなカレーが2割引になってたから買っちゃった!

もう一つのお店では、前食べて美味しかったアイスが売り出しになっていた。普段この状況なら絶対買わない。このお店は現金オンリーだし、太っちゃうし。でも今日は買っちゃった!!!


ミーハーなことしてみる


帰宅してテレビを見ながらカレーを食べていたら、外で大きな音が聞こえてきた。この音は…花火!

今年はコロナ対策で密をさけるため、シークレットで花火があがることが多い。先日も花火があがっていたけれど、気がついたときには最後の方で楽しめなかった。

今回は、まずTwitterで検索してみてインスタライブにたどりついた。インスタライブを見るのも初めてだった。インスタライブで楽しんでいると、外から聞こえる花火の音が大きいことに気がついた。暑くて上半身下着姿だったけれど、そのへんに転がってた赤ちゃんのおくるみをかぶって、急いで外に出た。

空が明るくなっている方向を見ると、
花火が見えた。

近所の家々の屋根でキレイには見えなかったけど。

「花火見えるよー!!」

眠りにつきそうな赤ちゃんを抱っこしている旦那を大声で呼び、玄関先で3人で花火を見た。赤ちゃんはほとんど寝ていたけど、生まれて初めての花火だった。今年は花火を見る機会なんて無いと思っていたから、肉眼で見られてちょっと感動してしまった。一部しか見られない花火でも、いろんな人たちの想いがこもっているのかもと思って見たら、とてもとても美しく感じた。


主人公にはなれなかったけど


一日普段ならしないことをしてみて、わたしは主人公になれただろうか。おそらく、なれていない。自分を中心に周りを巻きこんで物語がはじまるような主人公には、なれていない。

けれど、いつもの日曜日よりもずっと充実した日曜日になった。

人と話すことで、人の笑顔を見れた。

食べたいものを食べて、身体が元気になった。

花火を見に行って、心がしあわせになった。

主人公たちはこんな日々を毎日送っているのかもしれない。主人公たちの見ている景色の一部を、今日見れた気がする。

自分次第で日常は非日常になるし、

きっと主人公になれるんだ。


次の日曜日も、
きっと面白くなるよ。



具のない🍙まき子(@makicome1986

※追記※

普段、夜はSNS等見ないようにしているのですが、逆さまをつらぬいてチェックしてみたら、参考にさせていただいた島田彩さん(@cchan1110)からコメントが来ていました!!とっても愛を感じるコメントです。このページの下の方にありますので、ぜひご覧下さい。

あと、買ったアイスは花火を見たあとに旦那と食べました。すてきな夏の一日でした。

この記事が参加している募集

数多ある文章の海から、 みつけてくれて、ありがとうございます。 現在、不定期更新・お休み中です。 鹿児島から愛を届けています。