見出し画像

AURORAロンドン公演2019

2019年

大好きなオーロラの音楽を生で体感したい!と思いはじめてはや4年。オーロラは一向に日本でブレイクする気配がなかった。当時まだUniversal music Japanもオーロラに関するプロモーションはしておらず知名度はなかなか上がらない状況。1stアルバムAll My Demons Greeting Me As A Friendのツアーではアジアに来ないまま幕を閉じ、Infections Of A Different Kindのツアーも同様に終わった。2018年の学校のロンドン研修時にオーロラのインストアライブを観れるはずだったが、オーロラのフライトがキャンセルになりこちらも断念。このままじゃ最新作A Different Kind Of Humanのツアーも観れないままおわってしまう!と悟った私は覚悟を決めた。

「ロンドン遠征する〜🇬🇧✈️」


この調子でツアーを逃しまくると初期の好きな曲がセットリストから抹消されちゃう!しかも私は今学生!(当時専門2年生) この機会を逃したらもう一生海外にライブ観に行けないかもしれない!!

そして5月、オーロラのUKツアーの日程が発表された。

11月11日ロンドン公演!

しかし申し込んでいた学校のロサンゼルス研修とダダ被り。友達と「楽しみ〜!」と盛り上がっていたのに.............と悲しんでいたが悲しむ時間がもったいないので友達を裏切ってロンドン公演のチケットをポチった。


念願の海外ライブ遠征でワクワク✨行きたいスポットをマークしてワクワク✨そうやってワクワクすること3ヶ月....


イヤ日本来んのかーいっっ!!!

このタイミングでまさかの初来日決定。しかもロンドン公演の2週間後...笑 むちゃくちゃ嬉しいけどなんでやねん!!!!とツッコミまくりながらこちらもバッチリチケットは確保した。

「来日決定したからロンドン遠征やめるわ」とはならないので出発前夜にパッキングをし、
いざロンドンへGo ✈️



🇬🇧ロンドンに到着🇬🇧

写真は宿泊先の最寄りキングスクロス駅。ライブ当日まではブライトンに留学中だった友人に色んなところに連れて行ってもらったり、美術館に行きまくった。そしてスーパーで売ってる生焼けのマフィン最高なんだよな。ほかには大好きなColdplayの聖地巡礼やお買い物。
旅行の感想ははしょってライブの話に移ります↓



ROUNDHOUSEに到着!

午後1時過ぎに到着したのにすでにファンが待機中!だけどこのときシステムがよくわからなくてCamden Townに遊びに行っちゃった⭐︎

3時ごろにライブハウスに戻ると、以前からSNSで繋がっていたロンドン在住の女の子が到着していた。DMで少しやりとりをしていて、私が声をかけると「やっぱりアナタだよね!すぐわかったよ!」と言って友達の輪に混ぜてくれた。彼女は友人と4人でチケットを取っていたらしい。私は日本から持ってきた抹茶キットカットをプレゼント。

その友達によると、最初に来たグループの人に声をかけて手の甲に整理番号を書いてもらうらしい。海外のライブは日本みたいにチケットに整理番号の表記がないから自分たちでどうにかしないといけない。私は確か26番ぐらいだった気がする。

(オーロラのインスタストーリーより。待機中のファン)

この日のロンドンの気温は10℃を余裕で下回っていて普通に寒い。朝は2℃とかだった。そしたら友達2人が「なんか買ってくるわ〜」って言って出発。しばらくするとホットチョコレートとチョコクロワッサンを買ってきてくれた!チョコ大好きだからすごく嬉しかった!!そして彼女たち本当に天使で、私はこの支払いをすっかり忘れてしまっていて次の日DMでそのことを伝えると

「あれは私があなたに買ってあげたかったから
買ったの。だからお金はいらないよ!
ロンドンに来た歓迎のご馳走だよ〜
✌️

アアアアアアアアアア"!!!なんて優しいの!!

日本では何が流行ってるかとか、ロンドンきてからどこに行ったか、自分たちの作品について。ほかにどんな音楽が好きか。自分なりに頑張って喋ると、へたくそ英語なのに真剣に聞いてくれてすごく優しい。そして私にもウォーリアーペイントをしてくれた。


↑ウォーリアーペイントを施したファンたち


開場まで1時間を切ると座り込んでいた人はみんな立ち上がり整列をはじめる。白い柵が用意されてRoundhouseに沿ってゴタゴタ並ぶ。並ぶと言うよりも柵の中に閉じ込められた。食べ物の持ち込みは原則禁止なので、友人は急いでチートスとシュリンプカクテル味のポテチを貪り食う。

ここで面白いのが2人やってきて、

1人目はこれ↑
自転車で現れて、道路を挟んで向こう側でメガホン持ってAURORAの曲を歌いはじめたw しかも整列中のファンもいっしょに歌うw めちゃくちゃ近所迷惑なので、ほどなくして通報が入ったと思われる。警備員が説得して謎のおじさんは帰っていった。

そのおじさんがうたっている間に2人目登場。
「3ポンド3ポンド3ポンド!!!!!!」と男性が叫びながら走ってきた。何かと思えば大麻の密売。周りにいた10人ぐらいが「買う!」って秒で取り引きして、その男性はすぐ走って消えていった。カルチャーショック〜⭐︎



いよいよRoundhouseの中へ!

当日のグッズ販売はこんな感じ〜!めっちゃ充実してる!購入にはカードも使えてめっちゃ便利!

そしてホール内へ...

でっかい月がある〜🌝✨

Roundhouseのキャパは3300人。私は2列目を確保!ライブハウス内は人が密集することもあってあったかい!ここでは水は無料で提供していて友達がもらってきてくれたのを回し飲み。

「何かオーロラにプレゼントがある人は回収しまーす」と言ってスタッフが回収しにきてくれた。私は日本のお菓子やポストカード、小1レベルの漢字と文法の練習ドリルに手紙を添えてプレゼントした。ちゃんと本人に届けられたかは謎だけど...笑

日本のライブハウスとはくらべものにならないぐらい高い天井と美しい建築!ライトもめっちゃ綺麗でここでAURORAを観れると思うとワクワク〜!2階席もある!ちなみにこの日のライブはSold Out超満員御礼コンサートとなった。そしてめっちゃファン層が広い!


日本のライブに比べると開演時間はかなり遅め。
8時に前座のアイリスのパフォーマンスがスタート!

偶然、私と友達4人は全員服飾学生だったので前座が終わるなりコスチュームの話ばっかり!「チュールだったよね?めっちゃかわいい!」「アームだけボリューミーでバックで繋がってるよね」などなど国は違えど服飾学生の着眼点は万国共通だなと思った。たのし〜!
アイリスのしなやかなダンスはすごく美しかったな〜


もうすぐ夢にまでみたオーロラのステージ。

会場のヴォルテージはどんどん上がる。手元に余った無料の水が邪魔で「水いるやつ〜だれかいない〜?」と叫んで見ず知らずの人間で回し飲みして飲み切る。こんなん日本じゃ絶対ないよ。




隣にいたおじさんが話しかけてくれて、その言葉を今でもずっと忘れられずにいる。


「オーロラのライブは初めて?
きっとライブが終わる頃には君の世界はガラッと変わるはず。すばらしい体験になるよ。」



そして会場は暗転...


暗転しただけなのに涙が止まらない....



...ついにオーロラが登場

オーロラは静かに登場しマグナスと共にChurchyardをアカペラで歌い出す。
会場はどんどん盛り上がりを増して行く。
日本では信じられないレベルのシンガロングが巻き起こる!ヘレッヘロッヘレ!実はChurchyardはそこまで好きじゃなかったんだけれどライブ観てから大好きになった。ラストはドラムの音と共にこの決めポーズ!オーロラめっちゃロックじゃん!



オーロラって本当に表現力がすごくて......こればかりは生でライブを観ないとわからないと思う。YouTubeでは絶対に伝わりきらない。正直こんなに芸術性の高いライブははじめて!もちろんColdplayのようなド派手さはないし、Sigur Rosのような凝った視覚効果は一切ない。しなやかに動く彼女の手首はまるでのようで、その指先からは間違いなく人々を魅了する魔法が放たれていた。彼女自身が楽器であり、芸術作品だった。

All Is Soft Insideでは後半の盛り上がりに向かうにつれて前傾姿勢になり、シルバーの髪を振り乱す。獣でしかない。彼女は妖精の皮を被った獅子。


オーロラがファンのために書いたというWarriorでは戦士を彷彿とさせる動きと共にステージの端から端へと、パワフルに動き回る。これでもかというほど走り回って、飛び跳ねて、踊りまくっても全く息切れしないし声もブレない。

ネットで見ていた1stの頃の彼女のパフォーマンスはこんなにイキイキとしたものではなかった。自分自身と向き合い、世界を旅して、様々なことを吸収した彼女は万物の女神のような神々しささえある。


この日はUKツアーの最終日。MCではUKツアー中に起こったエピソードをシェアしてくれた。マンチェスターが思い出せなくて「マ、マ、マ、マ、マ.....マンチェスター!マンチェスターではまだ歯が2本しか生えてないめっちゃかわいい子に会ったけど私めっちゃ酔っててさ笑」「バーミンガムは、、、私何してたっけ?たぶん1日中めっちゃ寝てた笑」などなど、飾らない彼女らしさが最高だった。


正直このライブを観たのは2年前の出来事だから細かいことは覚えてないし、当時も興奮して何が起こったかは理解できなかった。でもこの日、私は異国の地、大好きなロンドンで大好きなオーロラを観れた。今思い出しても幸せな気持ちでハッピーティアーが溢れ出す。


Murder SongIt Happened Quietではオーロラ独自の死生観が語られる。先ほどまで元気いっぱいで踊り狂っていたオーロラが一転、しっとりと歌いあげる。ストーリーテラーオーロラが繰り広げる静かな死にオーディエンスはグッと惹きつけられる。ボディランゲージはもちろん表情の豊かさにも驚かされた。彼女の目には狂気が満ちていた。その表情は決して天使や妖精ではない「目が合ったら殺されるのでは?」とさえ思う。これもYouTubeなどの画面越しで見るものとは全く違う。表情で訴えるオーロラのパフォーマンスには鳥肌が止まらない。


Apple TreeでSilja(シルヤ)といっしょに前に出て歌うのめっちゃかっこよかった



「この世界はあなたのような人間がいるべき場所じゃない。家に帰ろう」とうたう表題曲A Different Kind Of Human。「あなたは感染してる」「あなたは違う種類の人間だと思う」「母船があなたを高く高く導く」ここでのオーロラは宇宙人でありアウトサイダーの味方

ここからはあくまで私の推測だけれど、ステージに用意された大きな月は宇宙を連想させる。オーロラは自身をMoonchildと自称。彼女の言うHome(家、いるべきところ)は月なのかも?
前作Infections Of A Different Kind(直訳:異なる種の感染)ツアーでは天井からクラゲが吊るされていた。クラゲを「人間とは異なる種=宇宙人」に見立てていたのかも。そしてオーロラもその宇宙人に感染した。あの独特なヘアスタイルは感染してしまった証??(ヘアスタイルについては諸説ある)
正解はわからないけど、繋がっている気がしておもしろかった。


私はライブ中ずっと泣いていたから、きっとみんな引いてるだろうなと思ってた。だけどここはオーロラが築きあげた女王国、Queendom!友達や見ず知らずの観客がライブ中に手を握ってくれたり、優しく抱きしめてくれた。余計に泣いてしまうよ、、、

そう思っているとThe River!!!

すでにエモーショナルになって号泣しているのにYou can cry, You can cry, You can cry...と優しく歌うオーロラの声を聴くとさらに泣いてしまう。



全ての生き物を祝福する曲Queendomでは会場が一体となって高らかに歌いあげる!幸せに満ちた空間。これこそオーロラのQueendom!Roundhouseは照明もめちゃくちゃ美しくて最高に楽しかった!私はようやく彼女のQueendomに迎え入れられた!!



幸せいっぱいの女王国とは一転しThe Seedでは少し怒りを抱えたようなオーロラが観れた。この曲では環境破壊など、人間が自然にもたらす悪影響についてうたっている。「オーエオーオーア、エオーエオーオーア」と歌うパートでは自らと共に世界に立ち向かう仲間を集めているようにも感じた。ここで会場のヴォルテージは最高潮に!



本編ラストのRunning With The Wolves!
荒々しいシャウトも交え、身体をフルに使ったパフォーマンスはめちゃくちゃロックに進化していた!!!彼女の歌声をかき消すぐらいのシンガロングに包まれる圧巻のステージ!何度も言うけどオーロラは決してかわいいだけではない。音楽を通してオーディエンスを1人残らず魅了する。音楽という名の最強の武器を身につけたオーロラは無敵だった。


オーロラのライブを観て、彼女の内側にある、大好きな地球への愛や、立ち向かう闘志、生きることへの喜びや死を受け入れる覚悟を再確認できた気がする。オーロラワールド全開のライブはアンコールのDaydreamerで幕を閉じた。



ライブ後、もちろん私は泣いていた。ずっとずっと観たかったオーロラのパフォーマンスを観れたから。異国から来て号泣している私を見た観客たちがグループハグをしてくれた。「日本から来たの?泣く必要なんてないのに〜!素晴らしいステージだったね。ロンドンへようこそ!」と言っておでこにキスしてくれる人までいた。オーロラのQueendomは愛で溢れていた。オーロラがインタビューでも語っていた通り、Queendomは全ての人、生き物を祝福してくれる美しい空間だった。


開演前におじさんが教えてくれたとおり、はじめてみたオーロラのライブはとても特別で素晴らしい経験になった。そしてそこは私にとって夢のように美しい空間だった。わざわざロンドンまで観に来て本当に良よかったと、心の底から思えた。


当日のセットリストはこちら↓

Churchyard
All Is Soft Inside
Warrior
Forgotten Love
Murder Song (5, 4, 3, 2, 1)(acoustic)
It Happened Quiet
Runaway
Animal
Apple Tree
A Different Kind of Human
The River
Queendom
The Seed
I Went Too Far
Running With the Wolves

Encore:Daydreamer


オーロラのことが気になった人には是非、彼女のライブに足を運んでもらいたい。

きっとそれは素晴らしい体験になり、あなたの世界をより美しいものにしてくれるはずだから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?