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人生のテーマは空調です。興味があることは躊躇せず、等身大の自分で空調を極める。-Ren

MAKERS U-18にはどんな人が集まっているのでしょう?5期生、小林廉さんに詳しく聞いてみましょう。

9期生エントリー受付終了!10期は2025年3月末開催予定。今冬情報解禁。
詳細はこちら▶https://u-18.makers-u.jp/

簡単に自己紹介をお願いします。

 小林廉です。空調について昔から研究しています。空調と冷凍は大体同じ分野なんですけど、冷凍空調に限らず空調に関する色々な分野について1人で引きこもって勉強したりとか、学会で本買ったりとか、そういうことをずっとやっています。

空調に興味を持ったきっかけを教えてください。

 本当の最初は1歳ぐらいの時になるんですけど、母親にベビーカーでお散歩してもらってる時に、エアコンの室外機がいっぱいあるわけですよ。それで、なんで興味持ったのかわからないんですけど、幼稚園で配られたりするスケッチブックに室外機の絵とかをいっぱい描いてたんですね。たとえば、これが多分2007年ぐらいで僕が4歳ぐらいのときのスケッチブックです。

当時のスケッチブック

 こんなことをやっててですね、そのまま小学校に入りました。小学校でも図工とかで好きな絵を書いてくれって言われたら、大体室外機を描いてたんですけど、そうしたら図工の先生が、ダイキン工業さんで設計とか開発をしてる卒業生の方がいるってことで紹介してくださって。それでダイキン工業さんが毎年大阪で夏に開かれている納涼祭というお祭りに父親と一緒に行くことになったんですね。そこからダイキンさんだったり色々な方と繋がりを持つことができまして。

 あとは、今日場所をお借りしているここが新宿のフーハ東京っていうダイキン工業さんのショールームなんですけど、ここが僕が小学3年生の時に開館して、よく通うようになりまして。それでますますエアコンについてもっと知りたいって思うようになりました。それがきっかけです。

思った以上に小さい頃からで驚きました(笑)。見学したりイベントに行ったりする他には何かされていたんですか?

 小学校や中学校の自由研究とかでも、ずっと一貫してダイキン工業さんとか空調についてずっと調べていました。で、中学の時に冷凍サイクル以外にも気化熱のこととかもちょっと勉強してみたりとか、中学3年生のときにペルチェ素子っていうちょっと変わった熱電素子があるんですけど、機械で色々な実験をしてみたりとかしてましたね。

 高校の時は特に優等生とかじゃなくて、時々学校抜け出して学会に行ったり、冷凍空調学会ってのがあるんですけどそれ行ってましたね。あとは某大学の教授のところに遊びに行って学生さんと空調についてお話したりとか、そういったことをしてました。

 今19歳なんですけど、今になって思うのが割と僕の生き方というか考え方というのが、人生立ち止まって色々考えたりとかしてもいいんじゃないかって思っていて。みんな大学ってすぐに卒業したがるじゃないですか。だけど、もちろんそれも大事かもしれないけれど、必ずしも全てが順調に進んでいく必要はなくて。こっちの方が僕の勉強している分野として面白そうかなとか、いろんなことについて幅広く興味を持つって点で時々人生立ち止まってもいいんじゃないかなとか、そういった人生観で空調についてずっと勉強してます。

空調のどんなところが好きなんですか?

 なかなか空調が好きになるって人はあまりいないと思うんですけど。僕はダイキンさんのこの渦巻きの形状とか三角形のロゴマークだったりとか、幼いながらにかっこいいなと思うポイントがいくつかあって、おそらくそれで室外機が好きになったんですね。物を温めるって割と簡単じゃないですか。何かを燃やせばできるし、ヒーターとか使えばいい。でも、物を冷やすっていう原理が小さい頃全くわからなかったんですよ。扇風機で物を冷やすってなかなかできないし、エアコンってどうやって動いてるのかなって素朴な疑問がありました。どうやって冷たい風が出るのっていう。それって研究の第一人者の研究の方でも全て理解してるわけではなくて、まだまだ面白いところが空調にはたくさん残っているなと感じてます。

 空調の何が本当に好きか、正直自分でもよくわかってないから長続きしてるのかもしれないですね。予想がわかっちゃったら、もう嫌いなものも避けられるようになるし人間ってそんなに器用じゃないので。

学会によく行ってたってお話だったんですが、学会って同世代いるんですか?いなかったら、どうして一人でも行ってたんですか?

 空調が好きだからです。好きなことに同年代がいるとかいないとか関係ないし、いないからこそ居心地がいいのもあるし。年月経てばそのうち同年代いっぱい出てくるんで。それに広い世界を見れば、僕よりもっともっと空調が好きで、空調について詳しくて、能力を持っていて、絶対に敵わないなって人は絶対にどこかにいるはずなんですよ。それをまだ自分が見つけられてないだけで、だからあんまり同世代いるかとかは良くも悪くも行く行かないの基準にはならないですね。

 そうだ、先日東北大学に遊びに行ってまして、何で行ったかっていうと東北大学にナノテラスっていう次世代放射光施設ができたんですね。その見学会を学会が主催してくれて、ちょっと面白そうだな行ってみようかなって思ったんです。特に何も考えず申し込んで行ったんですけど。行ったらなんと、僕パーカー着てたんですけどもパーカー着るような年代の人が僕一人だけで、他はみんなおじさまたちだったんですよ。そういう時はさすがにちょっと場違いなとこに来てしまったかなって気持ちが湧いてきます(笑)。だけど、何か気になったことにためらわず遊びに行くとか、勉強しに行くってのはとても大事かなって思ってます。

今の目標があれば教えてください。

 今のところ19年生きて確信を持っているのが、人生のテーマは空調だなと思っているし、そうでありたいと思ってるし、自分もそれをテーマにしたいと思っているんです。だから、生涯かけて空調についていろいろ考えたりとか研究したりとか勉強したりとかしていきたいなって思ってます。僕は一日中空調のことをぼんやりとでも考えてるし、夜寝ても夢の中でも考えているしそれぐらい没頭できるものっていう、そういった魅力は少なくとも空調にあって。空調について考えていられるのであれば他のことはそんなに必要ないかなって。その環境があればそれだけで大喜びだし、空調や室外機を親の顔より見たようなもんなんで。大好きというよりも、自然と息を吸うように考えていられることなので、やっぱりテーマになるのかなって思いますね。

 僕がとても大事だなと思っているのは、好きだと思うことをとことんやることはもちろんで、正直ちょっとこれは語弊があるかもしれないんですけど、僕今19歳であと3ヶ月ぐらいで20歳になるんですけど、20代ぐらいっていうのは何かに没頭できる最後のチャンスだと思うんですよね。遊ぶって言い方したらちょっと語弊がありますけど、色々なものを遊ぶ必要があると思っていて。じゃないと正直自分に何が向いているかとか、自分がどんな仕事ができるかとか、何かわからないような気がするんですよね。今の日本人の平均寿命って81歳ぐらいじゃないですか。80年あると思うから残りがいっぱいあるように感じますけど、20年×4回ぐらいだと思えば残りってあんまり無いですよね。人生をどう捉えて生きるかってことだと思うんですけど、最近は20年区切りで考えたりすることがあります。そしたら僕もあと3ヶ月で20歳になってしまうんで、ちょっと最後頑張らなきゃなと思っています。

 でも、ちょっとこんなこと言うのあれですけど、何かに没頭できる時間というのがすごく大事だって話はしたんですけど、そうなったときに僕は、簡単に何者かになろうとすることってのはすごくよくないと思ってるんですね。それは自分への戒めでもあって、というのもやっぱりMAKERS U-18に応募するような人の中には本当に色々なバックグラウンドや能力を持った方がいらっしゃると思うんですけど、簡単に何者かになろうとすると、世間からどう見られてるかっていうのをどうしても考えなくちゃいけなくなってしまいますよね。それは何かに没頭することをものすごく阻害する、大きな代償だと思っていて。僕はそれについては慎重な意見を持ってます。自分というのがわかるまでは本当は仕事なんて選べないんです。

 自分の中の僕は今、何か使命感を持っているわけではないんですが、空調ってのはやっぱりすごくよくできています。よくできているけれどまだまだ改善の余地があるところってのがいっぱいあって、新しい空調の仕組みに興味があります。冷凍空調の仕組み作りにすごく興味があって、そういったことを勉強したいなってことを今思っています。

このインタビュー取材はダイキン工業株式会社様のご協力のもと、特別な許可を得て撮影しています。撮影のためにマスクを外しています。

<編集後記>

小林さんの想いや理想、そこから湧き出る行動や挑戦、いかがでしたか?
引き続き、応援してます!

[取材日]2022/12/5
© 2022 Ren Kobayashi&ETIC. All Rights Reserved.

<最後に>

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