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次世代の美人の当たり前をつくる。かわいさ×クリーンビューティーで、仲間と共に新たな世界観を創り上げる。-Ellie

MAKERS U-18にはどんな人が集まっているのでしょう?7期生、児玉英里さんに詳しく聞いてみましょう。

9期生エントリー受付終了!10期は2025年3月末開催予定。今冬情報解禁。
詳細はこちら▶https://u-18.makers-u.jp/

簡単に自己紹介をお願いします。

 児玉英里です。肌や環境社会に優しい化粧品ブランドっていうのを立ち上げてます。

児玉さんが立ち上げた化粧品ブランド『Rulie(ルリー)』。クラウドファンディングも実施しました。
https://camp-fire.jp/projects/view/612954

 クリーンビューティーっていう考え方があるんですけど、これは3年前くらいにアメリカで生まれた言葉で、肌や環境に有害とされるような成分を使わないこと、動物実験をしないこと、パッケージや製品の製造過程とかにサステナビリティを意識すること、そして製造過程に透明性を担保することっていう四つが主に大事とされてるようなものでまだ定義がないんですね。

 だからクリーンビューティーって調べてみてもいろんな文献というか、インターネットの記事とかはあるんですけど、何がクリーンビューティーで何がクリーンビューティーじゃないのかってボーダーラインがすごい曖昧で、ブランドによっても結構違ったりとかして。

 その中で私もクリーンビューティーの考え方はすごくいいなと思ったし、人を美しくするものために何かを犠牲にしていいのかみたいなところの課題意識に対して、クリーンビューティーの考え方ってすごく合っていたというか、これだなってすごく思いました。時代の流れで最近出てきた言葉ですって説明を聞いた時、自分が違和感を持っていることに他の人も違和感を持っていてそれが求められるようになってるんだ、それを解決することも今は求められるって知った時にすごい嬉しかったというか、私も一緒にこれを盛り上げていきたいって思ったのがクリーンビューティーコスメブランドを立ち上げようと思ったきっかけです。

ブランドを立ち上げた時の話を詳しく教えてください。

 Rulieは私が高校3年生の時にビジネスコンテストに応募することを通じて立ち上げたコスメブランドになります。最初はビジネスコンテストに応募して、肌とか環境、社会にやさしいコスメ作りたいですみたいなことを言って、もう本当に右も左もわからない状態でアンケートをとったりとか工場とかにアタックして作らせてくださいって言ってプレゼンして、高校の友達に一緒にやろうって言って巻き込んですぐ進んでって。半年後くらいにインスタグラムのストーリーで一緒にやりませんかみたいな募集したらいきなり16人メンバーになって、もう訳がわからないってなってましたね(笑)。

どうしてクリーンビューティーの化粧品ブランドを始めようと思ったんですか?

 そもそも私が小学生の頃から化粧品が大好きで、化粧品で人を幸せにするっていうのが自分の将来の夢だっていうのをずっと言ってたんですよね。ずっと化粧品業界で働きたいなってずっと思っていて、化粧品大好きで小中高と過ごしてきたんですけど。高校生になった時に社会問題とかいろいろ調べるようになった時に、自分が無知だったなというか、今まで「幸せだな〜」と思って生きてきた世の中が「実はこんな側面があったんだ」っていうことを色々と知る中ですごく衝撃を覚えて。それがすごい目に刺さってた時期があって。友達から動物実験の動画が送られてきて自分が大好きでキラキラかわいいものだと思っていた化粧品も、その反面では社会課題に加担している側面があったんだっていうことを知って、すごくモヤモヤするようになったというか、そこから社会課題解決のビジネスを調べるようになったのが、自分が今、このコスメブランドを立ち上げてるきっかけかなと思います。元から将来は化粧品を作りたいなって思ってた中でクリーンビューティって概念と出会ったことで今やるのが良いって思ったのもありますね。

どういう問題に気づいてモヤモヤしてたんですか?

 一番最初は、人を美しくするものが何かを犠牲にしているっていう現実のモヤモヤを解決したかったっていうことにモヤモヤしてて、それを解決するっていうためだったっていう感じがします。自分の中でそこが違和感があったというか、人を美しくする化粧品なのにそれが何かを犠牲にしてる、それって本当に本質的に美しいのかなみたいなことを考えていて、私の考える本質的に美しい化粧品っていうのを一度形にしてみたいなって思って、今回は作り始めたって感じです。

どうして化粧品を好きになったんですか?

 小学生の頃は化粧品紹介などのYouTube動画を見るのが大好きで、動画の中でどんどん綺麗になっていく様子を見るのがもう魔法みたいで、すごいかわいいみたいな感じでただ見るのが好きだったんですけど。

 中学生高校生とかになると、自分が化粧をするようになりました。すごいコンプレックスが小学生の頃はあったんですね。例えば人に比べて唇が分厚いなっていうのとかが結構コンプレックスだったんですけど、自分のかわいいなと思う色のリップを買って塗ってみると自分面積広いからすごいかわいいのがたくさん入れられるみたいな。そういう感じで自分のコンプレックスに思ってたものもそうやって自分でメイクをしていくことによってチャームポイントに思えたりするような経験があって、その中で化粧品ってすごいな、いいなみたいな感じで思うようになりました。

例えばヘアケアとかファッションには惹かれなかったんですか?

  確かに美容というか可愛くなるためのツールとして、髪の毛だったりとかヘアケアもそうだし洋服とかファッションだったり、この間占い師さんに「あなたファッション向いてるよ」って言われたんですけど、いやそうじゃないそうじゃないメイクだって思ったんです。

 なんでそうなのかなって考えてみると、人の顔っていうものが好きで、人の感情が表れる場所だし、なんかすごく"その人"が詰まっている場所が顔だなってすごい思うんですよ。そこを自分の好きなように自己表現をするって、ただの粉っていったらただの粉なんだけど、それを塗ることによって自分に自信がついて、なんかいつもより笑顔になれたりとかって化粧品ならではの力というか、化粧品の意味みたいなのがあるのが面白いところだし、自分が好きでこれをやりたいなと思ってる理由かなと思います。

 ただ、粉って言えば粉じゃないですか。1万円のファンデーションとかあるんですよ。冷静に考えて、粉だよなとか思います(笑)。でもそこにブランド価値とかが詰まってるから1万円もしていて、それでもみんなが買うってのが商材として面白いなと思ってます。

化粧品を使った人にどうなって欲しいですか?

 自己受容ができる人が増えたらいいな、自分のことを愛せる人が増えるといいなって多分、小さい頃から思ってたなって思います。自分は化粧もあってコンプレックスをチャームポイントに感じられたような経験とか、物事をポジティブに捉えられるのが自分の強みだなっていうふうに思うんですけど、「すごく幸せな人が増えたらいいな日本。」って思ってて。お化粧をすることでさっき言ったようにコンプレックスをチャームポイントに思えたりとか自分ってこうありたいなっていうのを実現できたり、それを認識できたりとか。そうやって幸せな人が増えたらいいなっていうのが大元にあって。

 今回のプロジェクトでいうと、化粧をするって自分が可愛くなるために化粧するっていうのが一番だとは思うんですけど、今回私がやっているのは肌とか環境社会に配慮した化粧品っていうところで。今、化粧品を選ぶときの判断基準ってかわいいパッケージとか値段がいい感じとか、自分にとって直接のメリットとなる部分で判断してると思うんですけど、何かそこで自分の将来の環境のことだったりとか自分と全然違う国に住んでいる人たちの労働環境とかそういったところにまで想像力を膨らませて商品を選んで、自分も綺麗になりながら地球を美しくするみたいな、そういった世界観を私は作りたいなってすごく思っていて、使った人がかわいくなるっていうところだけじゃない、そういう精神的豊かさみたいなことを感じる一つのきっかけとなったらいいなっていうのがあります。

作っていく中で難しかったことはありますか?

 私は良く言えば飛び込み力が高いんですけど、逆に言うとあんまり計画性がないというかやっちゃえって感じなので、「私できる気がする」って思って飛び込めちゃうからこそ、今回クラウドファンディングを目標金額500万円って設定していて、まだ商品ができていない私達、しかも学生で知名度も全くない状態から化粧品のクラファンって大体10万20万が目標金額だったりとか、多くても100万円くらいって中で500万円。製造開発で必要な費用全てをとりあえず目標金額ってしたっていう。今回の反省点としては、500万円を集められる根拠は何なのかみたいなところをきちんと固めずに行ったというか、私達ならできるみたいな感じで進んだのが反省点かなと思います。

 でも今回すごく学んだのは、これまではメンバーが14人いるんですけど、私のトップダウンみたいな形でやってたんですね。責任者みたいなのをあまり分担していなかったというか、私がやりたいと思って始めたものでそれについてきてもらってるから私が全部決めてそれをやってもらってるみたいな感覚だったんですけど、クラウドファンディング中ってイベントにすごく呼んでいただいたりとかもして、いろんなチャンスをいただいてその中で私のキャパがパンパンになってしまって、これは無理だったなって。本当に私、クラファンが人生で一番つらい経験だったんですけど、そのくらいこれは無理だってなって。

 そこからクラファンが終わってからですけど組織の形っていうのをみんなで話し合って変えていっていて、学んだことっていうのはトップダウンの形の良さももちろんあるし悪さも難しさもあるし、だから自分たちのフェーズによってもそれって変わると思うし、組織の形に正解はないみたいによく言われますけどそれを身をもって体感したのがクラファンだったなっていうのはすごい思います。あとは、クラファン期間中はEXPOとか展示会みたいなところに呼んでいただいたりとか、文化祭とかにも出展したんですけど、その中で私達学生の強みを活かすためには、直接何か訴えかけるのが一番いいんだっていうのは本当に思いました。多くの大人とかが集まるようなところに行かせてもらって、通行していく人たちに「ちょっと待ってください」って言って「ちょっと私の話聞いててください」みたいな感じで声をかけた期間だったんですけど、そこですごくご縁が広がったし、チャンスもいただいたし、直接訴えかけるのって言葉、表情とか声とか大事なんだなっていうのはすごい学びました。

クラファンが終わって、今は何をしているんですか?

 第1弾商品としてはアイシャドウを今作っていて、クリーン×かわいいっていうのを両立したものを作ろうとしてます。一般的な化粧品とめちゃくちゃクリーンな化粧品があったとして、今ってめちゃくちゃクリーンな化粧品を選ぶ人って日本では特に少数だなと思っていて。一般的な化粧品をかわいいとか値段がいいとか、そういうのを判断基準に選んでいる人たちがいきなりクリーンな化粧品を使いましょうって言われたとしても多分選ばないなっていうのが現実だなと思ったときに、そこの間を取れるようなクリーンさも可愛さも両立しているような、だからクリーンビューティー度でいったらそんなに高くないかもしれないけど、きちんとクリーンビューティーの理念を体現しつつ、かわいさっていうところも追求しつつっていう商品を今作ろうとしています。

 クリーンビューティーの概念を知った時、小売店とかに行って見てみたんですけど、すごい値段が高いし、あとはアイシャドウのラメとかの輝きがあんまり強いものがなかったりとか、発色もあんまりよくなかったり、すごくナチュラルな色味のものが多かったりとかして、当時高校生の私からしたらすごく物足りなかったというか。韓国コスメのプチプラのものとかと比べるとクリーンビューティーの商品を手に取りながらも頭の片隅ではあっちで売ってた韓国コスメ系のやつが欲しかったなって思ってたところが正直あって。広めたいと思っている私自身が心の底から欲しいと思ってないのに広めようとしても広まらないなって思ったので、自分自身が本当に欲しいと思えるクリーンビューティーの商品を作ろうって思っていたのもありますね。

これからどうしていきたいですか?

 私自身起業家になる未来を全く見たことがなかったというか、「起業家」「起業」っていう言葉が自分にとって無縁なものだと思っていたんですけど、自分がこういう世界観あったら素敵だな、こういうものを実現したいなってものを形にしようとしたらビジネスをすることになったみたいな感じなんです。今そんな感じでスタートしたので、クラファンってお金をくださいって言っていることと同じなので、私達のやっていることをめちゃくちゃいいな、応援したいなって思ってもらわなきゃいけないってことで、たくさん説明をしたというか、自分の思いについて伝え、言語化して伝えてきたんですけど、その中で私達だからこそやる理由、学生の私達が何でやるのかってことを考えて喋ってたんです。その中ですごく思ったのは、大手化粧品企業とかが売り出すときって作り込まれた世界観をこういうモノどうでしょうっていう感じで提案するみたいな形でこれ素敵だな共感するなっていう感じで買うっていうのが大半だと思うんですけど、私達学生だからこそ、これからの化粧品のあり方ってどうなんだろうとか、本当の美しさって何だろうねっていうのをお客さんと一緒に議論しながらというか、もはやもうRulieを知ってくださっている人たちみんなを巻き込みながらブランドを作っていってこれからの時代の化粧品のあり方とかを一緒に考えていくっていうのが面白さだし強みだしっていう風に思って。

 環境に優しいものを使いましょうとか、すごく押し付けられている感覚になってしまうことってよくあると思うんですけど、自分にとって心地良い選択肢って何だろうっていうのを一緒に考えながら一緒に物を作っていけたらすごい面白いし、環境に優しいものとかを使うきっかけになれるんじゃないかなってところでこれまでは商品を作ることに注力してきました。

 これからやっていきたいと思っているのは、ブランドに多くの人を巻き込んで、対話をして協働して一つのものを作ることを目指して考えながらイベントとかを企画しています。将来的には、クリーンビューティーっていう単語でなくてもいいとは思うんですけど、人も環境も美しい未来っていうのを化粧品を通じて実現していけたらいいなっていうのが、これから私がやりたいことでそのために今動いているという感じです。

 少しわかりづらいけど、私が今やっていることは『次世代の美人の当たり前をつくる』っていうのが今私がやってること、やりたいことです。これが何なのかっていうと、美人って言葉を辞書とかで調べてみた時に、<容姿が美しい女性のこと>っていうのが意味として出てきたんですけど、美しいのって女性だけじゃもちろんないし、容姿だけが判断基準なのかというとそうじゃないしっていうことをすごく感じて、これからの美人のあり方、美しい人とは何なのかっていうのをみんなで一緒に考えて、それを化粧品を通して実現していくというか。化粧品ブランドっていうのを通じて"美しい人"って何だろうっていうのを考えていきたいというか、色々な人の意見を聞いてみたいし、私自身もそういう美しい人になりたいしっていうのが、今すごいやりたいなと思ってることです。

<編集後記>

児玉さんの想いや理想、そこから湧き出る行動や挑戦、いかがでしたか?
引き続き、応援してます!

[取材日]2022/11/12
© 2022 Ellie Kodama&ETIC. All Rights Reserved.

<最後に>

▶︎MAKERS UNIVERSITY U-18について知りたい方へ
公式WEBサイトをぜひご確認ください。

▶︎MAKERS UNIVERSITY U-18のコンセプト
こちらのnoteに新キャッチコピーに込めた想いを綴らせていただきました。

▶︎他のMAKERS U-18生についても知りたい方へ
自分のスタイルで挑戦を続ける、カオスなまでに多様なMAKERS U-18生を紹介しています。これまで取材したメンバーをこちらにまとめておりますので、ぜひご覧ください。

▶︎MAKERS U-18を体験してみたい方へ
U-18革命児の皆さんの背中を押すための企画を随時開催いたします。こちらのnoteに開催予定のイベントスケジュールをまとめています。

▶︎大学生以上の方へ
大学生版MAKERS UNIVERSITYもございます。ぜひこちらもご覧ください。

▶︎教育に想いがある方へ
MAKERS出身の若手起業家・イノベーターが、その生き様を高校生に伝える高校への出張授業プロジェクトも始まっています。

今後とも、応援よろしくお願いいたします。

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