ディスレクシアの息子。ダメ人間と言われて。
ー息子ディスレクシア編②ー
学校からどうやって帰ってきたか
覚えておらず。
なんとか家に帰り着いた。
息子は
『先生なんだって?』と
何度も聞いてくる。
私は応えることがなかなかできずに
『うん』とか『うーん』とか
誤魔化していた。
しかし
感覚派の息子は直ぐに察知して
『また、俺の悪口言われてきたんだろ』と
『正直に言って』と詰め寄る。
私は『うん、○○(息子)が反抗的態度だって』
それだけ伝えると
息子は直ぐに部屋に入り
出てこなくなりました。
夕飯の仕度もでき呼んでも出てこない。
ようやく息子がでてきたと思ったら
一人で急いで出てきて1階へ降り
また2階に上がってきた。
『母さん、俺を殺して』と
手には包丁を持っている。
わたしは驚き
『何言ってるの?』
という言葉しか出てこない
息子は泣きだし
『俺は生きてるのが辛い。
生きていても意味がない
俺をこれで殺して』と。
私は涙が止まらなかった。
泣きながら息子に
『私にはあなたを産んだ責任がある
母さんは○○(息子)を、殺せない
もし本当に死にたいなら
私を殺して自分で死になさい』
と、ようやく言葉にして伝えた。
息子は大泣きした。
私は息子の手から包丁を取りはずした。
そして
『どんなに辛くても一緒に生きよう』
『私は○○に生きてほしい』
と必死に伝え
ハグして
二人で泣いた。
誰からも理解されなくても
私はあなたを守ると
心で誓った。
【つづく】