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クイズの哲学を共有_その③(最終)

[前回の話題クイズ]

ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」や映画「舟を編む」などのロケ場所にも使われたが、今年(2020年)中に解体されることになった神保町の大衆居酒屋は?

<正解>酔の助(よのすけ)

[ほぼ読み終えました…]

今日の1日を振り返ると・・・

午前中に雑学記事の執筆、午後に前々回・前回に引き続き「クイズの世界」の読書と今回の記事執筆。

昼食後、「3時間で読破するだろう」とくくっていた僕だったが、読むペースが遅くかつ理解しがたい論評に時間がかかり、30分以上オーバー。。。

途中で読むのを中断し今回の紹介記事を執筆に至った。

この雑誌をほぼ読み終えてみた感想。

構成作家・クイズ作家・作家・クイズプレイヤー・社会学・メディア関係者が執筆した文章はしっくり入って理解度を深められたのに対し、理性生命科学・ロボット哲学など理系分野における専門家が書く文章についていけなかった。(僕は理系出身ながら、(読んでいるうちに)ついていけなかったのが不思議。。。)

小カッコ内に抱いた疑問は山本高光(文筆家)が執筆した「問題がモンダイなのだ」を読んでいくうちに分かった。今回はそれを紹介して締めくくる!

※執筆時で未読の事柄は「仏教の問答」「質問の意味論」の見方からクイズについて綴っており、紹介するには難しいため割愛する。明日時間あるときに読むぞ!

[クイズの段階]

クイズに対してどのようなイメージを大衆は抱いているのか?

一般には「Q&A式」だ。引用すると

「クイズではまず問いがある。誰かが問いを提示する。そして誰かがそれに答える。出題者と解答者がいて、Q&Aによってクイズが成り立つ。」

さらに著者曰くクイズはこのような三つの段階で成り立つことを主張している。

①出題 ②解答 ③評価

⇨ある人が問題を出題し、別の人が解答してから、その解答を出題者が用意している正解と照らし合わせて評価(正解or不正解)する。

以上の事柄を満たせばクイズは成立する。

[一人でできるクイズ?]

出題者と解答者がクイズの必要条件とされているが、それは本当なのか?

クイズの問題集、パソコン、スマホアプリや自作自調(答えを知らない問題を自分で作り、検索して正解を導く手法)であれば、一人でも成立するのでは?

………

そう思ったあなたは一息置いてほしい!

問題集やパソコンやスマホ上のゲームはあらかじめ制作者がいることで成り立っており、検索して出てきた情報は誰かしらが書いたものに基づいている。

従って「クイズとは複数の人のあいだで行われる営み、社会的な営み」といえるのだ。

[クイズと学術の違い]

僕が読み進めていくにあたり一番深くささったのがココだった!

人類にとってすでに知っている事柄(既知)とまだ分かっていない事柄(未知)が存在している。著者は話を簡単にしやすく「百科全書でもって人類の既知を代表させる」ことにしている。クイズの正解の根拠はこの既知に基づいている

「見方を変えると、百科全書という既知の外側には未知が広がっている。血の果ての先には、人類がまだ答えを知らない領域がある。」

ではその答えを知らない領域とは、何か。そうそれが「学術の領分」なのだ。

学術(「自然科学、人文科学、社会科学」)は「まだ人類の誰も答えを知らない問題を探求している。というよりも、まだ誰も答えを知らないからこそ探求するわけである。」

まとめると以下のようになる。

クイズ・・・「正解がある/既知を問う」

学術・・・「正解が不明/未知を問う」

クイズと学術の違い、それは問題を問う方向にある。「クイズは百科全書の内側へ、学術は百科全書の外側へ」向けているのだ。

小学校~大学時代に学んだことは既知だが、それを乗り越えて専門家はある対象に対する未知のことを追求するのだ。


大学院博士後期課程の在学当時の僕は学術(知の外側)に捧げていたが、正解が存在する既知の領域(知の内側)に次第に惹かれ、学術よりクイズへの関心を強めたと(勝手ながら)推察した。。

読者に問う。知の内側にこもるならクイズを、外側に踏み出したいのなら学術を究めることを強く薦める、と!!

[今日の話題クイズ]

今日(2020年6月29日)開かれたアース・モンダミンカップで、1702日ぶりに復活優勝した女子プロゴルファーは?

正解は次回の記事で!


クイズの哲学を共有シリーズはこれにて終了!

明日は改めて今後の展開を綴りますd( ̄  ̄)

それではまた明日👍


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