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ロックは下火?! 最近「注目されてる」音楽ジャンルはどれ? ~Google Trend比べてみた編~

さて、私のこのnoteアカウントが、次々とリア友に特定されている今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか?

いや全然ありがたいけど、ありがたいけど、仕事関係の人にアカウントがバレると休日のショッピングセンターで同僚とはち合わせたときみたいな顔で通知を見てしまうよね。「あ... こ、ここでお会いするなんて~!」みたいなやつね。でも、読んでもらえるのは素直に嬉しいので、本当にありがとうございます!

そういうわけで、今回はちょっと肩の力を抜きまして

結局、いま流行ってる音楽のジャンルってなんなのか?

を見てみようと思います。

元をただすと、前回の記事(「今年のサマソニ、人少なすぎ」問題を調べてみた ~サマソニ vs フジロック~)のデータ取りがしんどすぎて、現実逃避であらゆる単語をGoogle Trendに突っ込んでたら、結構おもしろかったのでそれをそのまま記事にしたというのがコレですね。いうなれば前回の記事のボーナストラック。CDで最後の曲の10分後とかに始まるやつね。

※ちなみに再度、Google Trendとは「Google でその単語(とトピック)が検索された数を見れる」というスーパーお役立ちツールです!念のため。

あと、使ったことがある方はご存知かと思うのですがGoogle Trendって

いい意味でも悪い意味でも「ざっくりした」データが取れる

のがウリみたいなところがあり、

・「検索が多い=売れてる」というよりは「検索が多い=音楽クラスタ以外も含めた一般ユーザーからの興味が大きい認知度が高い」が正しい

・単語によってはデータが歪んでいるので、Google Trendが使えない単語がある

という注意を念頭に置いた上で読んでいただいた方が、より正確に楽しんでいただけるかと思います!

※2点目の「Google Trendが使えない単語」について補足すると、今回の記事でいうなら「J-POP」とかは無理でした。(「J-POP ZONE」という中国の違法ダウンロードサイトの検索が多すぎて、本来の意味で使われている「J-POP」だけのデータが出せないため)なので、本記事はそれなりにまともなデータが取れた単語のみでお届けいたします!

では、あれこれ言ったけど、早速本題に入りましょう! 今回扱うジャンルはざっくり4つ、

1. ポップス・ダンスミュージック系

2. サブカルチャー・カウンターカルチャー系

3. オタクカルチャー系

4. 番外編

です。

今回はこれを、それぞれ 2004 - 2018 年にどれくらい検索されたか「検索数の推移」で比べてみようと思います。

1. ポップス・ダンスミュージック系

まずは、ポップス & ダンスミュージックからいきましょう!

まあ、上であれこれ説明したけど、読むよりグラフ見る方が早いよね。

というわけで結果がこちらです。

シンガーソングライター強くね

これ、個人的にはかなり意外だったんですがどうなんでしょう?

確かに星野源やmiwaから、家入レオ、大森靖子までシンガーソングライターは元気な印象がありますが、逆にいつの時代も元気だった気がするので、特に流行っているとは思ってませんでした。でも検索が増えてるってことは注目されてるってことですもんね。星野源効果なのだろうか...?

それから、隆盛を極めまくっていたEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)が、2016 年 6 月をピークとして下降気味なのもショック。ULTRA JAPAN の動員数は毎年うなぎ上りだけど、EDM自体は全盛期を終えて安定期に入ったという感じなんでしょうか?

そして、K-POPは根強い...! ピークをすぎても、かなり安定的に検索されてるジャンルですね(おそらくコアファンが強いんだろうと思われる)

ちなみにこれ、本当は日本のアイドルと比べたかったんですがGoogle Trendだと「アイドルマスター」の検索の威力が大きすぎて、データが歪んでるのでやめました。さすがアイマス、3次元の「アイドル」検索データを吹き飛ばすレベルのすごい存在感でした。なので、アイドル人気はK-POPも含めて別の方法でまたちゃんと調べてみようと思います。

2. サブカルチャー・カウンターカルチャー系

さて、続いてはサブカル&カウンターカルチャーです。微妙なまとめ方で申し訳ないんですが、ざっくりと「メインストリームじゃない感」のある音楽2つの結果がこちら!

明暗

いやもうこれは完全に明暗。すぱっと明暗が分かれてる。ゆるやかに減少しているロック全般と、伸びつつあるラップ

※ちなみに「ヒップホップ」だとなぜかGoogle のアップデートで正確な数値取れなかったので、ラッパー含めた「ラップ」でデータ取っています。

でもようやく「ラッパー」が認知を拡大しつつあるのはめっちゃ嬉しいことですね。この前会ったラップ大好きな知人が

「日本のラッパーはな、ずっと永遠の氷河期だったんだよ!!」

って叫んでたけど、グラフを見るとまさに雪解けって感じがしてめちゃくちゃエモい。良かったよなぁほんと...

とはいえロックも頑張って欲しいけれど... ちなみに、出来る範囲でロックの細かいジャンルを調べてみたのが以下になります。

パンクで調べるとファッションの方が出てきちゃったり、ヘビメタだとBABYMETALしか出てこなかったりで、調べられる範囲内のみになっちゃったので、ジャンルの粒度がバラバラなんですが、こう見るとロックのジャンルのうち何かが急激に落ちているわけではなく、

どのジャンルも「維持」か「流行が過ぎた」ことでロック全体が緩やかに落ちてきているのか?

 という感じがする。あくまで憶測だけど。

あと個人的には 

「ロキノン」減少傾向なんだ...! 

っていうね。当たり前に「ロキノン系」って使ってたけどそんなに浸透してないっていうか、「もしかして世間的では、一時の流行だと思われてたんだね...?!」という示唆を得ました。(まあGoogle Trendだから実際の売上はわかんないが)

しかし、なんていうかコレは本当に、自分が住んでるクラスタのことが一番よくわかってないという事実を突きつけられた気持ちでいっぱいだった。データはいつでも残酷だよ~。

3. オタクカルチャー系

ではだんだん世知辛さが強くなってきたところで、続いてオタクカルチャーです。

オタクでまとめるのもどうかと思いましたが、まあなんやかんや「ニコニコ・Twitterカルチャー発祥」系でまとめた方がわかりやすいかなと。

というわけで結果がこちら。

ぜ、全部下がってる...?!

いや、かろうじてアニソンは元気ですが、「アニメ」自体は2016年をピークとして下がってるんですよね...

※ちなみにアニメ業界自体は海外展開で成長しているので元気です(ソースはこちら(※有料の資料です))

そして、アニソンの一種「キャラソン(キャラクターソング)」も、ボカロと同様に一時増加のあと、減少傾向。こうなってくると

いまのオタクは何の音楽を聴いているんだ?

という話になるんですが、これがなかなか見つからず、あれこれ探していた中で一番それっぽかったのがこれ。

ただ、歌い手ファン=オタクで完全一致ではないと思うので、オタクカルチャーについては正直言ってよくわからん... よく言われている

昔はボカロそのもので聴いていた → 今はボカロの曲を歌い手で聴くのが主流

っていうのは、Google Trend上でも裏付けできるようだけど、いかんせんそれ以上が出てこない。まあオタクカルチャーって奥深いし、浅めのデータだけだとしんどいので、これは別途で調べるしかないかな... どんどん宿題が増えていく...

4.番外編

ではラスト! 最後はそれ以外のジャンルで、私が意外だと思った音楽ジャンルだけをピックアップして並べるという、ただの私得のコーナーです。皆さま、せっかくここまで読んでいただいたので、どうぞ最後までお付き合いください!笑

というわけで、その他ジャンルで意外だったもの1つ目!

その1:サントラ

映画を始めとしたサントラは、2004年からずっと減少傾向でした。

個人的には、ミュージカルも増えてるし、アナ雪のヒットとかもあったし~ と思っていたが、現実は甘くなかった... けっこう綺麗な減少傾向でちょっとショッキングなデータ。

ちなみにですが、映画自体は増加してます。

※映画業界の興行収入は増加~横ばい、映画館の入場者数は40年ぐらい横ばいですね(※ソースはこちらの4ページ目)

だからサントラも落ちることないと思うんですけど... 邦画が活況だと落ちるのかもしれない...!

その2:レゲエ

すみませんこれ、減少傾向とか維持とかそういうことではなくて、すごいどうでもいいんですが

レゲエ、めっちゃ夏だけ検索されてるやん

というのが面白かっただけでした。めちゃくちゃ綺麗に毎年8月だけ検索されてるんですよね。いや、気持ちはわかるけど..!

ちなみに「スカ」とか「ラテン音楽」とかあれこれ入れてみたけど、ここまで夏が見せ場の音楽はレゲエだけだった。横浜レゲエ祭の影響もあるのかな? 恐るべしというか、イメージの固まり方がすごい。

その3.演歌

私、今後これよりもビックリな音楽データをしばらく探せる気がしないんですけど、演歌は2013年から増加傾向でした。

ちなみに、一過性の流行りではなく、5年連続増加してるので普通にトレンドと言っても大丈夫そうですよね。自分で書いててまじかって気持ち。

個人的には

・Google検索自体が、シニア層にも広がっている

・カラオケなどで、演歌に興味を持つ人が増えている

の2つかなと思いますが、いかんせん自分の知識が浅すぎて、これについては本格的に専門家の意見を待ちたい笑。でも調べてみたら、ちょくちょくこういう記事は出てました。

さらに、これだけ気になり過ぎたので、日本レコード協会が出している「オーディオ新譜の数」を追加で調べたんですけど笑、グラフで見るとこんな感じになりました。

(演歌みたいに昔からあるジャンルは、データが多いうえに、正確なので大変ありがたい!!!)

2017年どうしたの?

いや多くない? 新譜のが増えてるだけならわかるけど、割合も増えてるってもうそれ単純に増えてるよね?  えっどういうこと? いやむしろ私が演歌について無知すぎる? なにこれどういうこと?(混乱)

ちなみにシングル全体が、そもそも 2004年 → 2017 年 で年間 1000枚分ぐらい増えてるから、一緒に演歌のシングルが増えるのもわかるんだけど、やっぱり2017年はなんなんだ笑 アルバムもシングルも、ここ13年で一番新譜出てるよ! どうして!

そして、新譜数が増えているのが 2012 ~ 2013 年からで、Google Trendとほぼ一致してることも私の混乱を煽っているよね...。自分で調べといてアレだが、なんなんだろう、このデータ。怒髪天が大喜びだよ。

まあでも記事を書いてる身としては、なんとなくまとめないといけないのでむりやりまとめると笑、

演歌は流行っていると言うにはやや弱いが、今後もっと大きなトレンドになる可能性がある

という形でしょうか?

なんていうか、私の率直な感想としては、ここまでR&B、テクノ、ロック、ボカロ等々、めっちゃ減少傾向の音楽ジャンルだらけだったのに、ここにきて「お前まじラスボス...!」みたいな気持ちだ... 調べないとわからないこともあるんだと思ったし、私はシニア・マーケットのことも音楽業界のこともまだまだ何も知らないんだという気持ちでいっぱいです...

というわけで、前の記事のオマケで書こうとしたら思いのほか本気の記事になっちゃったけど笑、今回はこれでおしまいです。Google Trendは仮説を立てたり、何かを調べる前に簡単な確認をするのに便利なんですが、データとして「確実か?」といわれるとアレなので、ここでわかったことを元にまたちょくちょく深堀してみようと思います。

では、長文お付き合いいただきありがとうございました!良かったらフォローしてねん。

読んでいただき、ありがとうございます!