わたしにとってのセラピー
突然ですが、なんらかのセラピー経験ありますか?
アロマテラピー
カラーセラピー
アニマルセラピー
アーユルヴェーダ…
ひとくちにセラピーと言うても、数えればきりがないくらいあります。
どんなセラピーでも共通している効果は「いやし」「心の浄化」ですよね。
つきはなこさんの記事をお借りしました。鼻息セラピー!!
わかるわ~ 私はよく子供の顔にこっそり近づいてやってます
ほかにマッサージなんかもセラピー効果がありますが、お金をかけられない自分にとっては、雨音を聞きながらアロマをたいたり、ドライブがてら森へ行って、ザクッザクッと葉っぱを踏みしめる感触と呼応する音を楽しんだりすることに効果を感じます。川のせせらぎや鳥のさえずりにただただ耳を傾けるだけでも、癒やしをもらえ、気持ちをリセットできますよ。
では、普段の生活の中でもうひとつ、これまでの私を支えてくれたものでもある、とっておきのセラピーをお伝えします。
それは陶芸家さんの作るクラフトのうつわです。
名付けるならば「うつわセラピー」(まんま)
どうしてうつわにセラピー効果があるのか、言語化してみたいと思います。
1うつわの手触り
土もの特有のでこぼこした手触りが好きです。石ハゼや鉄粉と呼ばれる石粒が表情をより豊かに見せてくれます。持ったときに、そのひっかかりで滑りにくく、安定もするおまけつきです。
釉薬が変わればツルツルにもサラサラにも感じられます。これがまた、頬ずりしたくなる肌触りなんですよね。特に気分が上がらないときはカップでもお茶碗でも、両手でうつわを包み込むように持つのがポイント。一つ一つ手にとってみなければわからないクラフト特有の温かみが伝わってきて心がなごみます。
粘土を使った土物(陶器)ばかりではありません。一般にはキリッとしてクールな印象のある磁器にも、柔らかさとたおやかさを兼ね備えたものもありますよ。
2うつわの重さ
はじめて陶芸家さんのうつわを手にしたとき、これまで使っていた百均やプロダクトのうつわとの重量感の違いに驚愕しました。ずっしりと重いものもあれば、土なのにこんなに軽いの?とびっくりするものもあります。
そしてなんのへんてつもない均一だった毎日に、ひとつひとつ違った重さが加わることで、食べ物が食卓にやってくるまでのストーリーにも思いをはせる人間になりました。だんだんと食べることで生きる、生かされている、という当たり前の気持ちが感謝にかわり、食べ物をより大切にしようという優しい気持ちにもなれました。
3うつわの料理映え効果
気分が乗らないときや忙しいときは、料理も簡単に済ませたり、お惣菜を買ってきたり適当になりがちです。家族の分でも、自分で作ってないものを出すことに引け目を感じることなんてありません。だって味の素もセブンも、スーパーの惣菜部のみなさんだって、まずいものを届けようなんて考えてないと思うから。涙ぐましい企業努力をされてます。
でもやっぱり味気なさを感じるとき、まさにうつわの出番。お気に入りのお皿に乗せるだけで、疲れ切っていた心身をもうひと踏ん張りさせてくれます。さらに忍ばせておいたとっておきのお皿を使うと、それだけで特別感が出て、気持ちが切り替わることも。
また、料理に自信がなかったり、忙しくて料理に時間をかけられない人にもオススメです。もう自己満足の世界です。いいんです。べつにインスタ映えしなくても。SNSにアップする必要もない。セラピー効果に重点を置きましょう。もちろん「いいね」もらうことで気分が上がる効果もあります。アップすることを否定するわけではなく、それぞれの考え方でオッケーだということ。
どんな料理でもやさしく受け止めてくれ、心まで癒やしてくれるという魔法をかけてくれるのがクラフトうつわの魅力なんです。
3うつわに込める陶芸家の思い
プロの料理人の料理を食べると、その余韻だけで3日ぐらいは白米がいけちゃうレベルですが、それは味も含めて料理人のワザと心意気がダイレクトに伝わってくるからです。同じように、クラフトのうつわを使うと、その陶芸家さんの気持ちがヒシヒシと感じられます。
陶磁器が美術品ではなく生活工芸として親しまれるのは、作り手の思想ややりたいことのゴリ押しではなく、使い手のこともちゃんと考えてくれていて、使い手に寄り添い、使い手が育てていく、そして使い手も一緒に育っていくようなうつわだからということ。だから使っていて気持ちいいんですよね。
4最後に
うつわが好きで、あまりジャンルにこだわることなく、一期一会の出会いを大切に、ピピッとシンパシーを感じたうつわを集めてきました。不揃いで、バランスタワーゲームのように、おっとっとと倒れそうで倒れずに積み重なったうちの食器棚。でもどれも愛おしい、毎日ひとつずつなでなでしたい(しないけど)レベル。うつわセラピーで、これからも心をきれいにしてもらいたいと思います。
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