「サガンー悲しみよこんにちはー」シルヴィー・テステュがサガンそのもの!

週始めからノンストップの忙しさ。昨夜ようやく一息つけるかと気が緩みAmazonプライム覗いてこれ見つけ、ノンストップで掴まって睡眠不足になったという愚か者だ。
フランソワーズ・サガン「悲しみよこんにちは」はサガン18歳のデビュー作。少女だったわたしは偶然手にとって読んで以来、しばらくサガンの世界に浸り続けていたという記憶がある。
この映画はサガンが劇的なデビューを果たした18歳の頃から孤独のうちに亡くなるまでの生涯を描いた作品だ。彼女の私生活についてはほとんど知らなかったが、小説よりもドラマティックな人生だったらしい。自由でエキセントリックで、愛を求め続けながらも孤独で。若くして富と名声を得、常に男女の取り巻きを侍らせ、ギャンブル三昧、交通事故で生死を彷徨い、麻薬に溺れ・・・。またバイセクシャルだった彼女は二度結婚したがいずれも離婚となった。一人息子とも心通わせることができなかった。
こう綴るとなんだか切なくなってくるが、映画は主演のシルヴィー・テステュの熱演もあり、サガンその人にぐっと焦点を絞った展開がテンポよく流れていき、前述のノンストップ状態でラストまで連れて行かれてしまった。
シルヴィー・テステュを見ていると、きっとサガンはこういう人だったに違いないと思えた。今もう一度見直したい気持ちになっている。本当に素晴らしい演技だった。
そして今日、またサガンを読み直したくて河野万里子訳「悲しみよこんにちは」を購入した。わたしが昔読んだのは朝水登水子訳で、それぞれの良さがあるらしい。
サガン作で読みたい本がたくさんある。また映画化された作品も多くあるので、機会があったら是非観たい。