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酔うと言葉が出なくなる謎

私は酔っ払うと、しゃべることができなくなる。

悩んでいるわけではないんだけれど、共感する人はいるのかなぁという興味本位で書いている。

もともと口数は少ないけれど、酔うと単に無口になるのではなく、思いを表現したくても言葉が出てこなくなる。
言葉が出せないことが無性に悲しくなってきて、涙が出ることもある。
呂律が回らないというのとはまったく違う。

イメージとしては、心の中に「考えるゾーン」と「しゃべるゾーン」があって、ふだんは「考えるゾーン」がデフォルトで、話さなきゃいけないときに「しゃべるゾーン」へ意識がスムーズに移行していくんだけれど、酔うとその切り替えができない。
「考えるゾーン」から「しゃべるゾーン」への移行通路が通行止めになってしまって、「考えるゾーン」から抜け出せない状態になる。

言いたいことがあったとしても、のどの下の方に詰まって、声にならない感じ。
なんていうか「発話の金縛り」とでも言うのかな。
涙が出るからいわゆる「泣き上戸」でもあるのかもしれないけれど、それは言葉が出せない結果なので、あまり関係はなさそう。

とは言え、文章を書くのはできそうな気がする。試したことはないけれど。

20代終わりくらいの一時期、私はひどい自己嫌悪に陥ったことがあって、その時期は自分の吃音傾向を自覚した。
もしもっと昔からその傾向があったのだとすれば、この「発話の金縛り」も吃音の一種かもしれないと考えられる。
ただ、吃音は、言葉は出てくるけどうまく声に乗せられないことを言うらしい。酔ったときの私は、思い返す限り、話す言葉さえ見つかっていない状態なので、やっぱりちょっと違う。

こういう「発話の金縛り」になる方って、他にもいるのだろうか。
アルコールが入ったときや、それ以外の場面でも。

そんなこともあって、お酒は楽しめないので好きになれない。
自分から何も話す必要がないという場なら、お酒も悪くないのかもしれない(弱いけど)
でも、飲み会という場の性質上、そうもいかない。

思えば、アルコール無しでも、子ども頃にこういう「発話の金縛り」になるときはあったなぁと思う。場面緘黙の一種なのかな。お酒が入ると、その状態になりやすいのかもしれない。

こうもりあそびばは自己資金で平日の夕方に毎日開けていましたが、子育てが中心になってきて、現在はほぼ休止状態。今後のサポートは、執筆活動の諸費用(取材の費用、冊子『小さな脱線』の制作など)に充てます。少額でも非常にうれしく、助かります。