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空に墨汁をぶちまけたような夜、の次の日。インド旅行記16

これは2016年の6月26日にfacebookに投稿していた旅行記です。

移動中に書いたものなので、節々に文章がおかしかったりしますが、お許しください。

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ラクダ以外の動物の気配を感じ、ベッドから体を起こすと、犬がいた。

昨晩、さんざん吠え捲くって、私を恐怖のどん底に陥れた野犬達だった。

ガイドのシャアラさんに、「なんで砂漠に野犬がいるんだ」と聞いたら、「飯目当て」らしい。観光客が村から出たときに、ついてきて、夕飯をちょっとわけてもらおうという魂胆らしい。

昨晩はチャパティを食っていた。野犬はチャパティが欲しかったから吠えていたのだ。どうして犬と人間は会話ができないんだろう。「チャパティをくれ」と言ってくれれば、話は早いのに。

それにしても、あの恐怖は二度と味わいたくない。



さらばタール砂漠!!!
昨夜を振り返りわかったことは、普段誰かと何かを共有出来るのは素晴らしいこと。「この酒うまくない!?」とか些細なことも。恐怖を誰かと共有できないのはキツいと思った。というか、話し相手がひとりでもいる状態は、幸福なことだ。

ガイドのシャアラさんに助けを求めたかったが、砂漠慣れしているので野犬なんておかまい無しでグースカいびきをかいて寝ているし、ラクダのララちゃんは一晩中歯ぎしりをしている。

携帯電話の光が野犬を刺激するので二時間程微動だにも動かず、誰とも会話もせず、電気も何も無い暗闇の砂漠の中、一人ずっと息を凝らしていた。誰か、話し相手がいたら、怖いことはなかったように思う。

恐怖のあまりに心拍数が上がり、胸式呼吸が激しくなり肩が上がってきたので腹式呼吸に切り替え、恐怖を紛らわせる為に瞑想を行い、東京にいる友達の事や鳥取にいる家族の事など明るくなる思い出を振り返ったが容赦無く闇の砂漠で ””悪魔の使い手with野犬”” の鳴き声がこだまして、明るい記憶も闇に喰われていく。

昨夜は一人で恐怖を抱えなければならなかったので、心臓が破壊されそうで辛かった。だから普段誰かと何かを共有出来るのは素晴らしいことなんじゃないかって気になった。

朝、日が昇って砂漠の姿を確認出来た時も、太陽の光に対し有難く感じた。
あんなに闇の中で自分の心と向き合う事は生まれて初めて!!! ああ!! ほんとに恐ろしい砂漠の夜だった!二度とあんな思いはしたく無い!!


つづく

ありがとうございます。
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マンガ修行中。別名義でアニメ脚本。🐝鳥取文芸 エッセー部門佳作入賞🐝 マンガ部活動の黒歴史入賞🐝武蔵野美術大学通信学部在学中。Twitter@nekota_oman

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