自分の好奇心を大切にする方法

一昨年からはじまって、じりじりと煮詰めてきた初の単著がやっと校了して、Amazonもオープンして、さてこれから怒涛の販促の日々がはじまるぜってとこまでやってきました。タイトルは「仕事と人生がうまく回り出すアンテナ力」。三笠書房から1500円ほど。買ってください買ってください買ってください。

といいつつ、今を逃すとこの激流に飲まれて行って、「売ることが目的化」しそうな自分がコワイので、立ち止まって、そもそもなんでこの本を書いたのか、この本を世に出すことで、なにをしたいのかを、徒然書いてみたいと思います。

最初に結論っぽいことをいってしまうと、
この本は、「自分の好奇心を大切にする方法の本」だと思ってます。


「好奇心≒人間」

仕事がら、いろいろなプロフェッショナルと幸いにしてご一緒させていただいてきました。ご一緒まで行かなくても、本やSNSを通じてこの世にはたくさんのプロフェッショナルがいること、そしてその人たちがどんな心持ちでどんな毎日を送っているのか、かつてよりもたくさん垣間見させていただける時代に自分はいまいると思ってる。そんなこんなでいろんな働き者を見てきたけど、結局、好奇心がすべてのエンジンで、どんなに地頭がよくても優秀で対象に「興味がない」となってしまったら、それまで。ゆくゆくは好奇心がないと、AIに勝てない時代がくるともいわれているけど、それは好奇心を言い換えれば「新しいことへのモチベーション」ともいえるから。人が体毛を捨てて単なる裸のサルになったのも、遠く遠くまで走りまくっても熱を逃がしやすくするためで、そのおかげで脳も大きくなったというんだから、それだけ、新しい可能性を模索し続けることを優先してきているわけです。


でも好奇心は教えられない、と思われている。

好奇心って内発的なものだから、他者から教えたり、「出せコラ」と言って出てくるものでもないのだと思う。ないものはない。人が持てと言って、持ってもらえるものでもない。厄介だ。どんなに自分にとって楽しい仕事でも、それに対しての後輩のひきつった「オモシロソーッスネ」に好奇心の微塵もないことぐらいわかるし、それでいろいろ自分まで冷めることすらある。そしてその後輩から好奇心を引き出すのは至難の業であって、だからこそ、「本来、そのモノゴトに興味のない人に、いかに興味を持たせるか」ということが、産業として成立しちゃうわけです。広告はずっとそれをやってきたし、自分は新卒就職以来、その業界に身を置いてきているわけです。

ただね、それで思うのだけど、本当に純粋に好奇心が皆無な人間なんてこの世のいるのだろうか?ということなんです。絶対に、なんかしら、何かに対しての好奇心はあるんです、人なら。ただそれを「どう発露したらいいのか」わかんなくなっている本人と、そんな人に「どんなきっかけで投げかけたら振り向いてもらえるのか」がわからない周りとの残念な関係があるだけで。で、だとしたら”働きかける側”をずっとやってきた自分として、次に考えるべきは前者の「自分はどうやったら、自分の好奇心を楽しく育てられるんだろうか?」という問いというわけです。


好奇心を自分でアゲていける人になるために

尊敬する同い年、みやぞんがイッテQのハードなロケの最中、山を登りながら言っていた、「自分の機嫌は自分でとるんですよ」っていう言葉が忘れられない。あと、僕が幾度となく引用しまくっているスナフキンの「大切なのは、自分のしたいことを自分で知っていることだよ」という言葉も、好奇心を自己認識できているかという話だと思ってます。楽しく生きている人からわかることは、言い換えれば、「自分の好奇心を自分で前向きにする」ことにも、工夫と技術があるってことだし、冒頭のプロフェッショナルたちはみんなそれをやっているんだろうと。楽しみ上手、面白がり上手、自分のモチベ上げ上手。結局はそういう人が最強だと思うけど、それって誰も教えてくれないことだから、【考好学研究室】もそれで立ち上げたし、この本も書いた。僕自身とどのつまり、人間に興味があって、その人間の中でもっとも「人間を人間たらしめている」好奇心に興味があったから、この本を書いたのだと思う。

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これからこの本の上梓をきっかけに仕掛けていきたいと思っている妄想だけ書いてみると、

・企業や組織の中の「好奇心」学習のプロセス開発 / ワークショップ開発
・「考好学研究室」と連動した”人が物事を好きになるメカニズム”の究明
・面白い考え方の人の「アンテナ力」の収集。好奇心行動をモデル化したい
・集団、チームでの「アンテナ力」の持ち方
・自分のアンテナ力のさらなる更新

これくらい、あります。Forbesの藤吉さんとの新宿の宵で盛り上がった「本はゴールじゃなくてツール」という言葉、まさにだと思っているし、ツールとして最高に機能する本こそ、結果的に売りも伸びるように思うんです。だから、いろいろここから始めていきたいと思ってます。この文章に共鳴してくれる人がもしいたら、絡んでもらえると幸いです。

あと、「 #わたしのアンテナ力 」で、いろんな人の「自分流の好奇心の大事にし方」を可視化していったら、世の中がもうちょっと明日を向くんじゃないかと思っているので、もしそのうねりに一つのってみてやってもいいよ、という方がいたら、twitterで一言だけ参加してもらうのでもいいですし、noteにその企画で記事を書いていただけるととっても嬉しいです。

そんな、著者の頭の整理でした。
さてさて、とはいえ、売らないといけないのも事実なので、販促頑張ります…!


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