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知っていてほしい。障害があっても心の中は、あなたとなんら変わらないことを。

街中で歩きなら大きな声をだしたり、
独り言を言いながら歩いたり、
飛び跳ねるように駅のホームを走り抜けたり。

そんな子どもや大人を見ると、

多くのひとは無意識に、

『この人は自分と違う。』と思うだろう。

でも、知っておいてほしい。

頭の中で考えていることや感情は、

あなたとなんら変わりない、ということを。


口にだして言わないから
信じられないかもしれませんが、

『今日の晩ご飯は何かな』とか

『最近ちょっと太ったな』とか

『あいつあんなこと言ってたけど、マジむかつく』とか。


鋭い目線に引け目を感じたり、
思い通りにできない自分にイライラしたり、
迷惑をかけて申し訳ないと思ったり、

自分の言いたいことが伝えられないことに、
もどかしさを感じたり。

優しい眼差しに安心したり、

がんばったことを認めてもらえて、
ちょっと照れくさいけど嬉しかったり。


私たちが当たり前に毎日しているすべての『表現』が当たり前にできない・・というだけで、

私たちは無意識に、

まるで違う世界の住人のように感じてしまう。

何を言っても大丈夫。
何をしても傷つかない。

だって、

何されてもヘラヘラ笑ってるじゃん。

どうせ、わからない。
どうせ、すぐ忘れてしまうだろう。



別にそう感じることを責めているわけじゃない。


普通に生きてきたら、

誰かにどこかで教えてもらったり、
特別な環境で育たない限り、


知的障害のある人たちが、
自分と全く同じだなんて知らない。

というか、

改めて考える機会もないと思う。


だから、


理解を強要しようとも思わない。


私だって、


知的な遅れのある自閉症の息子を授かり、
言葉はなくとも心は通じ合っていたけれども、

正直なところ、


『どうせ言ってもわからない』と思ったこと、
何度かある。


だって私は、


完璧な人間でも、
聖人でもなく、

障害のある子どもを産み育てるために
生まれてきた人間でもないからだ。


でも、

東田直樹さんのドキュメンタリーを見て、
私は180度見方を変えることができた。


こんなにも周囲をよく見て
豊さで溢れていることを、


ちゃんと知ることができて、
本当に良かった。


本当に本当に、
よかった。




障害のある子へのいじめ問題が話題になり、

知的障害の子どもを持つ親御さんの多くが、他人事とは思えない気持ちを抱えていると思う。


『障害があっても、

 あなたやあなたの大好きな人たちと、
 何ら変わりがない』

ということを、
1人でも多くのひとに知ってもらえたら、

世の中はもう少し柔らかい感じになるんじゃないかなって、思う。

しつこいようだけど、

共感や理解や同情を求めているのでなく、
単にこの先を生きていく上で、


『ごぼうの皮は丸めたアルミホイルが剥きやすいよ』とか

『ランニングよりウォーキングの方が脚は細くなるよ』とか、

『アベンジャーズは全23作制覇しなくても18作ぐらい見ればエンドゲームは充分楽しめるよ』とか。


そのくらいの『ちょっと知っておくといいよね』でいいから、


ちょっと知っておいてほしい。


私の言いたいことは、
それだけ。


東田直樹さんのドキュメンタリー一部

#発達障害啓発週間 重度の自閉症である東田直樹さん。13歳で執筆した「自閉症の僕が跳びはねる理由」が、世界30か国以上で出版され、ベストセラーとなりました。24歳になり、プロの作家として歩み始めました。直樹さんにしか見えないものを、誰もが共感できるものに置き換えることを目指して… 発達障害に関する記事をまとめています→https://www.nhk.or.jp/heart-net/tag/28/

Posted by NHK ハートネット on Saturday, April 3, 2021

noteの記事も全部よくて選べないけど、これはけっこう好きな記事。


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