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n巡経過後の生牌孤立役牌の行方(共通役牌編)

研究協力者 nisi
研究協力者 とつげき東北、みーにん

1.はじめに

特に序盤について、生牌孤立役牌の扱いに迷うことはよくあると思います。自分で重ねて使うために残すとか、他家に重ならないうちに早いうちに切るとか。生牌孤立役牌の処遇について語るうえで、その役牌がどのように分布している、もしくは今後どのように分布していくか(自分の手牌or他家の手牌or捨て牌or山)を知ることは重要な判断材料になろうかと思います。

そこで今回は、ある起算とする巡目生牌孤立共通役牌を持っていた場合に、現在もしくは未来の巡目でその役牌の分布の仕方について牌譜解析で調べてみました。

2.牌譜解析条件等

・ある起算とする巡目と、起算巡目からn巡(n=0,1,2,3,…18)経過した巡目の、自分の切り順を調査対象とする。
三元牌、場風について、それぞれ調べる。
起算巡目において、該当役牌が手の内で1枚持ち、1枚見えである。
n巡後巡目までに、自分は該当役牌を切っていない。
・立直の有無、副露の有無については無条件とする。
起算巡目別、経過巡目(n)別、n巡後の該当役牌分布(*1後述)別に分類する。

*1  n巡後の該当役牌分布について
次の24種類のいずれかで分類する。

自鳴き
自3
自2捨2
自2捨1他1
自2捨1山1
自2他2
自2他11
自2他1山1
自2山2
自1捨3
自1捨2他1
自1捨2山1
自1捨1他2
自1捨1他11
自1捨1他1山1
自1捨1山2
他鳴き
自1他3
自1他21
自1他111
自1他2山1
自1他11山1
自1他1山2
自1山3

数字は該当役牌の枚数を表す。

具体的にはこのような形の表を作成します。

画像1

行方向がn巡後の該当役牌分布についての分類、列方向が起算巡目による分類、左上マスが経過巡目(n)で、マスの中の数字がある起算巡目、ある経過巡目(n)の場合に、該当役牌の分布がある種類になっている確率を表しています。

無料部分で見せている範囲の場合、起算巡目が1巡目かつn=0巡経過(同じ1巡目時点)の場合で、該当役牌の自分の手にある枚数、他家の手にある枚数、捨て牌にある枚数、山にある枚数のうち、どの種類になっているかの分布(ある種類になっている確率)を表しています。

1巡目孤立生牌共通役牌の場合、現在1巡目時点で、残り3枚が、
・山に3枚の確率が30.6%
・他家に1枚、山に2枚の確率が44.4%
・他家2人に1枚ずつ、山に1枚の確率が14.1%
・他家に1人に対子、山に1枚の確率が7.4%
・他家3人に1枚ずつの確率が0.7%
・他家1人に対子、もう一人に1枚の確率が2.3%
・他家に暗刻の確率が0.4%

の計100%の確率となっています。

他家対子の場合、100%鳴かれると仮定すると、1巡目で切ると、2.3%+7.4%=9.7%だけ鳴かれる確率があるということになります。

以下では、起算巡目1巡目以外の場合、n=0巡経過以外の場合について、有料部分で表を掲載と分析していきます。

3.生牌孤立共通役牌の分布(牌譜解析結果)

まずは、n=0巡経過の場合の残りの部分(起算巡目2巡目以降)を見ていきます。

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