タンヤオ_平和

【麻雀統計データ】私と鳳凰民の手役分布比較|I am デジタル系手役派雀士(*’ω’*)

研究者

研究代表者 nisi
共同研究者(主として統計学関連) とつげき東北
共同研究者(主として牌譜調達関連) みーにん

序文

 私(nisi)は、麻雀研究をやっているだけでなく、天鳳の鳳凰卓プレイヤーとしての顔も持っていますが、最近思ったのは、私が他のプレイヤーと比較して、どの手役を多く(または少なく)アガっているのかを調べてみたくなりました。
 必要なデータは、私のアガリ時手役分布(役複合率)と鳳凰民全体のアガリ時手役分布(役複合率)の二つです。このうち私のアガリ時手役分布(役複合率)については、天鳳Windows版の牌譜解析スクリプトの役統計から調べることができます。
URL:http://tenhou.net/1/script/ana2_top.html
 鳳凰民全体のアガリ時手役分布(役複合率)について、私の持っている牌譜解析プログラムで今回調べてみました。
 対象とするデータは2017年までの鳳凰卓四麻の牌譜1402万8144局のうち、
・アガリが発生したときに
・各役が成立している回数をカウントする。

 これ以外の条件はなく、すべてのアガリを対象とします。ただし、ドラ・赤ドラ・裏ドラについては複数枚乗るケースもあって分析しづらかったので、今回は対象から外しました。

鳳凰民全体の手役分布と私の手役分布

 鳳凰民全体の手役分布と私の手役分布を並べたものが下表となります。

 この後は有料記事(200円)にて、以下の内容を掲載します。
・段位別アガリ時手役分布
・統計検定(母比率の差の検定)の解説
・統計検定(母比率の差の検定)による評価・分析の文章
・手役成立時門前割合
・七段者と強者(九段以上)の手役分布の統計検定と分析の文章

 統計検定(母比率の差の検定)による評価を無料部分でちょっとだけ見せておきます。

 鳳凰民全体と私の手役複合率に差があるかどうか、ということを調べています。
 なお、「自分のデータでもやってみて欲しい!」という方は、ご連絡ください(有償ですが)

ちょっと解説させろ:とつげき東北

とつげき東北【以下】は、統計学的検定の基礎の話なので、【以上】まで読み飛ばし可です。理屈を知りたい人はどうぞ。

統計学における仮説検定の基本は、「帰無仮説」(Aだと仮定する)を立てて、もしAだとすると、「そんなことが起きる確率は超ちっちぇえ」という事実をもって、「対立仮説」(Aではない)を主張する方法です。つまり、「Aとは言えない」と論じたい場合に使うものです。
今回は、「母比率の差の検定」という有名な検定を使います。例えば、「ある施策に、男性のX%賛成していて、女性のY%賛成している時、前者と後者の『賛成の度合い』に、どの程度有意な差があるか、それともあるとは言えないか」を調べるような手法です。
表にある「p値」というのが、「鳳凰民全体とnisiさんの手役複合率に差がないかどうか」を表します(確率ではありませんので注意。なお、一般的に両側検定という手法を使います)。統計学における検定では、p値として、5%、1%、0.1%などが使われます。例えば、立直のp値が5%を下回っていることから、「鳳凰民全体とnisiさんのアガリに対する立直複合確率が同じである確率は5%以下」であることがわかり、これを統計学では、「有意水準5%で鳳凰民全体とnisiさんの立直の手役複合率の間には差がないとは言えない=差がある」と結論します三色同順にいたっては、p値が0.1%を下回っているので、かなりの確度(有意水準0.1%)で、鳳凰民全体とnisiさんの三色同順複合率の間に差があると言えます
実はp値で全てを記述すること自体には、昨今、色々な問題が指摘されていて、信頼区間を表記すべきだ、などがありますが、それはここでは無視します。
本来、互いに相関のある変数同士において、別々に母比率の差の検定を行うことは厳密ではないのですが、局数が十分にあることと、互いの相関係数が相応に低いことを考慮し、ここでは当該検定を利用することが妥当であると考えます。

【以上】

 このような分析をしています。ご興味のある方は購入していただけると嬉しいです。
 ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました(=´∀`)人(´∀`=)

段位別アガリ時手役分布


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