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日本語が話せる外国人に、英語で話してしまっていないか

Don't switch to English when foreigners speak to you in your language.
「外国人があなたの母国語であなたに話している時、英語に切り替えてはいけない」

先日、SNSを見ている時に、この文章が目に飛び込んできた。

きっと、日本にいる時の私だったら何とも思わなかった文章だったと思う。

でも、今ヨルダンで暮らしている私にとって、この文章は「まさに!!」と胸に刺さるものであった。



思い返してみると、日本にいた時の私は、外国人と英語で喋っていた時の方が多かったように思う。

例えば、以前勤務していた中高一貫の女子校。
当時英語教員だった私は、ALTのアメリカ人の先生と授業の打ち合わせをする時は、ほとんど英語で話をしていた。
彼は流暢に日本語が話せる人だった。

日本で交流していた外国人の友だちとの会話。
日本語が話せる友だちとの間でも、英語の方がコミュニケーションが取りやすいと(私が勝手に)思って、英語で話していることがほとんどだった。

当時の私にとっては、そこまで深く考えることなく、英語で会話をしていたけど、今になって彼らの気持ちを考えてみた時に、彼らは本当は日本語で私と会話をしたかったんじゃないか、と思わされた。



そう思うようになったのは、もちろん私がヨルダンに来てから。

首都アンマンや観光地では、英語を話せるヨルダン人に多く出会う。

私は見るからに外国人なので、彼らにとって、初対面の人は特に、私がアラビア語を話せるとは思わない。

私はできるだけヨルダン人とはアラビア語で会話をしたいので、彼らに向かってアラビア語で話しかけることがほとんど。

でも、私がアラビア語で話しかけているのにも関わらず、英語で返答してくるヨルダン人が一定数存在する。
もちろん、彼らは英語が喋れる人たちだ。

英語で返答してしまう気持ちは分かる。
英語でコミュニケーションを取る方が、スムーズだと無意識的に思うのだと思う。

だけど、外国人である私にとっては、彼らとアラビア語で話をしたい。
アラビア語でコミュニケーションを取る方が、私にとってアラビア語の練習になることはもちろん、何よりも気持ちの面で彼らに近づけると思うから

英語で返答されると、少し悲しい気持ちになってしまう。
それはきっと、彼らに近づきたいという気持ちが、英語での返答によって、見えない境界線を引かれてしまう気がするからだと思う

私との会話を毎回英語で話してくる人には、「私はあなたとアラビア語で会話をしたい」と伝えるようにしている。

そうすると、彼らも「あっ」と気づいて、アラビア語に切り替えてくれる。

私の拙いアラビア語に付き合ってくれる優しいヨルダン人に救われることばかり。



ヨルダンに来て、自分がマイノリティーになって気づいたことがたくさんある。

今回の気づきも、そのうちの一つ。
マイノリティーになったり、逆の立場になって初めて気がつくことの多さに驚くことが多いけど、そういった一つ一つの気づきを、ちゃんと自分の中で深めていきたいと思う。

そして、日本に戻った時には、日本語が話せる外国人とは、しっかりと日本語で会話をしたいなと思った。




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