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お地蔵さんぽ

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人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。 子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵さんぽ」。 きょうもお地蔵さ… もっと読む
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#エッセイ

#42 傳蔵地蔵尊@西神田

人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。 子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。 きょうもお地蔵さまを探しながら歩いています。 人の名前がつけられたお地蔵さまというのもけっこういらっしゃる。 以前書いた浅草の半助地蔵尊もそのひとつだ。 今回ご紹介する西神田にある傳蔵(でんぞう)地蔵尊も人の名前がついたお地蔵さまだ。 場所は外神田。 日本橋川にかかる橋のたもとにお地蔵さまはいらっしゃる。 上には首

#41 愛全地蔵尊@神保町

人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。 子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。 きょうもお地蔵さまを探しながら歩いています。 神保町に「ぶん華」という町中華がある。店頭に中華鍋が掲げられている。 営業中は中華鍋は表向きになり、そこには「創業昭和25年)と書かれている。 準備中になると中華鍋が伏せられる。この店のおすすめは「ぶん華ランチ」。 チャーハンにチンジャオロースをかけたものだ。 僕がいただ

#40 復興地蔵尊@湯島

人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。 子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。 きょうもお地蔵さまを探しながら歩いています。 僕がイメージするお地蔵さまにピッタリのたたずまいなのが湯島にある復興地蔵尊だ。湯島天神へのぼる石段の下にある。 階段下に2体のお地蔵さまがいらっしゃる。湯島天神の坂は男坂と女坂があるのだが、こちらのお地蔵さまは男坂の下にある。 お花も供えられていて、よくお世話されてい

#39 馬頭観音@綾瀬

人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。 子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。 きょうもお地蔵さまを探しながら歩いています。 『散歩の達人』(交通新聞社)で連載している“町中華探検隊がゆく”で、足立区綾瀬のお店にうかがった。 足立区綾瀬4丁目にある「味好(あじよし)さんだ。こちらのお店の駐車場にこんなものがあった。 お店の方にうかがうと、これは馬頭観音なんだとか。 お地蔵さまではないけれど、

#38 名前のないお地蔵さま@入谷

人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。 子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。 きょうもお地蔵さまを探しながら歩いています。 入谷の鬼子母神の前にある路地に以前から気になっていたお地蔵さまがいらっしゃった。手を合わせてお参りをして、何度かカメラにその姿をおさめた。 一般のお宅の前にあるお地蔵さまで、顔などがはっきりとしているわけではなく、簡単に輪郭があるだけだ。 お地蔵さまのことを聞こうと、何

#37 ひまわり地蔵尊@南千住

人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。 子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。 きょうもお地蔵さまを探しながら歩いています。 ずいぶん前に山谷の人たちがつくった地蔵が投込寺にあると誰かが教えてくれた。 南千住にある通称「投込寺」は浄閑寺のことで、散歩の記事を書くために何度か足を運んだお寺だ。しかし、そんなお地蔵さまがいらっしゃるとはまったく知らなかった。 住所は南千住だが、最寄り駅は東京メトロ日

#36 福徳子育地蔵尊/すこやか地蔵尊@東浅草

人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。 子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。 きょうもお地蔵さまを探しながら歩いています。 町中華探検隊という活動をやっている。昭和のころ創業した個人経営の中華料理屋さん。中華といいながらもカレーライス、カツ丼、オムライスがあったりする。また、中華とはかけ離れた和食の定食、たとえば焼き魚定食もあったりする店だ。 東浅草あたりにある町中華にやってきたら、定休日だ

#35 姥ヶ橋延命地蔵尊@上十条

人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。 子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。 きょうもお地蔵さまを探しながら歩いています。 東京都北区には多くのお地蔵さまがいらっしゃる。十条駅から10分ほど環七方向へ歩くと姥ヶ橋陸橋がある。この手前にいらっしゃるのが姥ケ橋地蔵尊だ。 環状七号線は前の東京オリンピックのときに整備された道路だ。かつてはここには石神井川の支流である稲村川が流れ、姥ケ橋という橋があ

#34 見守り地蔵尊@東十条

人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。 子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。 きょうもお地蔵さまを探しながら歩いています。 45歳のときに糖尿病と診断され、医者から歩くように言われた。 そのころ、体重が100キロを超えていたので少し歩くだけでも息切れがしてあまり歩けなかった。 しかし人間やってみればできるもので、次第に長い距離を歩けるようになり、体重も減り、糖尿病もよくなった。 最初は健康のた

#33 如意輪観音@台東区小島

人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。 子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。 きょうもお地蔵さまを探しながら歩いています。 お地蔵さまというのは、散歩の途中で偶然に見つけることが多い。探しているわけではないのだけれど、ふと目の前に現れる。逆にこのあたりにないかと探して歩くと意外にお会いできなかったりする。 それを思い知ったのが、『散歩の達人』(交通新聞社)という雑誌で上野界隈のお地蔵さまをめ

#32 満願寺@西新井

人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。 子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。 きょうもお地蔵さまを探しながら歩いています。 ついついGoogleマップなどのネットの情報を鵜呑みにしてしまいがちだけれど、実は間違いも多い。 仕事で足立区の足立区役所へ行こうとGoogleマップで検索したら、足立区西新井6丁目にあると出た。実は何度か足立区役所に行ったことがあったので、おかしいなと思ったのだけれど

#31 お化け地蔵@橋場

人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。 子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。 きょうもお地蔵さまを探しながら歩いています。 台東区にある橋場という地名をご存じだろうか。 隅田川近くにあるところで、『義経記』や『源平盛衰記』にはこの場所に浮橋をかけたという記述もある、古くから歴史に登場する場所だ。 江戸時代には橋場の渡しがあった。 舟で隅田川を渡る様子が浮世絵にも描かれている。 そんな橋場へ続

#30 縛られ地蔵@茗荷谷(2)

人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。 子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。 きょうもお地蔵さまを探しながら歩いています。 こちらは前回紹介した2009年1月の縛られ地蔵だ。 縛られ地蔵に関する画像が一部、見つからないまま前回の原稿を書いたのだけれど、それが見つかったので、その後のことを書きたいと思う。 前回もご紹介したこの画像だが、その1年後に訪問すると劇的な変化があった。 なんと、縛られ

#29 縛られ地蔵@茗荷谷(1)

人々を苦しみから救ってくれる存在として、古くから日本人に親しまれてきたお地蔵さま。 子どもの頃からいつも側にいる、ちょっと不思議な守り神を探す「お地蔵散歩」。 きょうもお地蔵さまを探しながら歩いています。 何度も書いているが散歩の途中にお地蔵さまを発見することがよくある。あまりにユニークなものだとオールアバウトなどの散歩記事にした。そもひとつが、茗荷谷の林泉寺境内にあった「縛られ地蔵」だ。今から10年前、2009年1月にオールアバウトに記事を書いている。 この原稿は地下鉄