続•アスリートのリハビリ事情 人生初の再手術
みなさん、こんにちは。
Jリーグブラウブリッツ秋田所属の増田繁人です。
5月に入り暖かさを感じる日々が増えました。
キャンプ好きな僕としては、そろそろ出陣する準備をしなければなりません。(炭が恋しい)
チームは15節を終え、6勝7敗2分 15位
前節、首位横浜FCに勝利し大混戦の中、奮闘しています。
そんな中ぼくは、現在も絶賛リハビリ中です。
(前回の記事はこちら)
いやー、改めてリハビリって難しいですね。
なかなか痛みがとれません。笑
先が見えない状況が続いていた為、この度、再手術を受けてきました。
今回のnoteはなぜ再手術したのか、手術の内容と現状を話していきたいと思います。
(今回も骨の画像などショッキングな写真が載っているので、苦手な方は遠慮して頂きたいです)
現状
まず初めに現状報告から
再手術後7日目の写真
現在は荷重をかけ始め、少しずつ歩行出来る様になってきました。
前回のオペとは内容も違う為、腫れも少なく状態は良好です。
では、どこをどうオペしたのか、
術前のリハビリを振り返りながら、詳しく書いていきたいと思います。
経緯
まずは再手術に至った経緯を。
ずっと痛かった足首、手術をしても症状は改善せず、完全復帰目安であった術後3ヶ月を過ぎても痛みが続いていました。
基本的に痛みは右足首。前方と内側。
踏み込みや、ランニング、基本的にはどの動作でも痛みが走ります。
原因は長母指屈筋の石灰化による痛みだと診断を受けていました。
秋田の病院では、腱の石灰化の摘出を勧められました。ただ、
『石灰なのか骨になってしまっているのかハッキリしない。
摘出することを推奨するが、完全に痛みが取れるかはわからない。』
とのことでした。
年末にオペをした千葉の病院を再受診しましたが、同様の診断でした。
【手術をしても完治するかはわからない】
であれば、メスを入れることは極力避けるべきだと思い、手術をせず回復する可能性を探るため、東京でリハビリを開始しました。
治療、リハビリを繰り返すたびに状態は良くなっていきました。
このままでもいけるのでは?と希望を持つこともできましたが、急に出る激痛は収まらず、、、
進んでは戻るを繰り返す日々が続きました。
原因が定まらず、先が見えない状況だったのでサードオピニオンを受診。
そこで感覚と診断が重なった気がしました。
診断
では、どんな診断を受けたか、画像を交えて詳しく書いていきたいと思います
まずは、3DCTから
ゴツゴツ。
遊離体だらけですね。笑
右は骨のみ。
左は右の画像に腱を映し出したものです。
ただ、足首は骨が多いので、なにがどうだかわかりませんよね。
印を付けていきます。
青丸で囲った3つは本来ない骨です。
(右側に複数の小さい破片もありますが)
これらが腱に接しているのがわかりますでしょうか。
『これから擦れて痛みが出る。また、1番右の骨自体がかなり動いていて、いる場所によっては痛みが出るのではないか。関節にハマるリスクもある遊離体である。』
との診断でした。
(普通の骨片は動かないが、この骨は指で触っても動かせてしまう程。)
なるほど。急にくるあの激痛は動く遊離体のせいだったのか。だから良くなったと思っても激痛が走るのか。
なんとなく腑に落ちた自分がいました。
『オペをせず注射などで誤魔化したとしても、いつか痛みは出ると思う。
開いて取っちゃったほうがいいんじゃない?摘出するなら腱鞘を開く必要があるかもしれないけど』
腱鞘(腱を包んでるもの)が骨化しているため、取り出すには開く必要があるとのことでした。
腱鞘を切って動けるようになるのか不安ではありましたが、状態が良くなっても振り出しに戻ることを考えると、ここで、2回目のオペを受けることが最善の選択だと思いました。
手術
では、実際のオペ内容がどうだったのか詳しく書いていきます。
(実際に摘出した骨が写っているので、気分を悪くした方がいたら申し訳ありません。)
こちらが実際に摘出した骨です。
1番大きい骨は2cmを超え、その他3つは1cm超の大きさです。
想像以上の大きさに驚きました。
それぞれ長母指屈筋、後脛骨筋、長趾屈筋に沿って出来ていました。
(少し漢字が多くなりますがご了承下さい)
※長母指屈筋(親指の腱)
後脛骨筋(内くるぶし沿いに走る腱)
長趾屈筋(親指以外の指の腱)
1番大きな骨は、長母指屈筋腱鞘内に入り込み、神経とも癒着して絡んでいました。
関節にハマり激痛が出ていたと思いましたが、神経との癒着が痛みの原因の一つだったと考えられます。
癒着を剥がす時に、かなり痺れが走ったので強く癒着していたはずです。
(下半身麻酔で、感覚がない状態)
術後、激痛に襲われましたが、現在は痺れもなく順調に進んでいます。
摘出した骨が、痛みの原因の一つになっていることは間違いありません。
ただ、全ての原因が取り除かれた訳ではなく、軟骨や組織損傷にもアプローチしなければなりません。
リハビリの本番はこれからで、筋拘縮、瘢痕のリリース、アライメントの調整などやることはてんこ盛りです。笑
手術が終わった今でこそ前向きに進めていますが、再手術の現実を突きつけられた時は、正直落ち込みました。
再手術は人生初。
30歳を迎えるJリーガーにとって、先の見えない現状は『引退』という文字が迫り来る感覚に陥ります。
果たして復帰できるのだろうか。
あと半年で契約を勝ち取らないといけないのに。
そんな不安に感情が揺さぶられました。
ただ、起こるかもわからない先のことを気にしても何も変わらない。
今出来ることは何か。
やるべきこと、目指すべき場所を整理し、歩み始めています。
振り返った時に後悔しないように。
今出来ることを少しずつやっていこうと思っています!
いやー、リハビリって楽しい!!!(強がりです。笑)
でも本当に今の人生を楽しめている。
そう自負しています!
困難だからこそ乗り越えがいがあるってもんだ!!
…笑
そんなこんなで長くなりましたが、最後に一つだけ。
今回、僕の身体を治そうと全力で向き合ってくれている人達がいます。
時間を割き、技術を使い、目の前の僕をただ良くしようと奮闘してくれる。
本当にありがたいです。
この場を借りて、感謝申し上げます。
正直、他人じゃないですか僕。
僕がどうなろうと影響はないじゃないですか。
でも、本当に全力で治そうとしてくれる。
そんな気持ちに胸が熱くなりました。
その想いにちゃんと応えたい。
ちゃんとプレーしている姿を見せて
『おかげで元気になりました!ありがとう!』と伝えたい。
僕の中のエンジンがより強く回った気がします。
もちろんSNSを通じて励ましてくれる人、連絡をくれる人、たくさんの人にパワーをもらってます!!
本当にありがとうございます!
(綺麗事ですが、これ本当です!)
自分がサッカーをしたい。楽しみたい。
そうゆう気持ちが一番にあることはもちろんですが、のせてくれた想いに応えることもサッカー選手の醍醐味だと思っています。
またサッカーできる日を夢見て、明日もリハビリに励んでいきたいと思います!!
みなさん、本当にありがとう!!!
それでは、明日もいい一日に!👍
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