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個性溢れる前線をどうマネジメントしますか?!

先日アップした記事でこのような事を書きました。

実際に今年の栃木SCは活発な補強を行い、前節では試合に出場した14人(途中出場も含める)中、9人が新加入選手でした。

特にフォワード陣は今までになかったような層の厚さがありますし、いくつかのサッカーメディアでも「誰が起用されてもおかしくない」「どのような使い方をするのか非常に楽しみだ」という声があがっています。

そこで今回は、栃木SCを応援するファンサポーターの方々にTwitter上でご協力頂き、「アナタが思う最強のツートップは?」という事を聞いて回ってみました。その中で、得る事の出来た様々な意見と、僕自身の見解を織り交ぜながら、執筆を進ませていきたいと思います。どうぞ、お付き合いください。

【やはり矢野貴章は外せない】

十数人のファンサポーターから、現時点での最適なツートップを聞いて回ったが、矢野貴章を外す“監督”は誰もいなかった。

「開幕戦での空中戦の強さは圧巻だった」「試合終盤になっても落ちる事の無い運動量は味方にとっても相手にとっても多大な影響を与える」

J2第1節の【空中戦勝利数ランキング】では見事1位に輝いた。もちろん僕自身も矢野選手といえば“高さ”と“献身性”というイメージを抱いていたが、本物の矢野貴章はそのイメージを遥かに超えていた。

もちろん187㎝という高さが有利な状況をもたらしてくれているのだが、その高さを生かす上手さと経験が光っているように見えた。“引く動作”を怠らない。ロングボールやクロスが入る前に矢野選手は引く動作を入れる事によって自分がヘディングを叩きつけるスペースを空けている。そして高さでは負けないという自負がある為、ディフェンスの背後を取る。ポストプレーもうまい。

「矢野選手が最前線にいる事によって深さを保つ事が出来る」「矢野選手が前線からプレスに行ってくれるので栃木のDF陣は自信を持ってインターセプトを狙う事が出来る」「矢野選手がプレッシングをかける姿を見ると得点への期待を持つことが出来る」。

まして矢野選手は日本代表にも選出され、2010年南アWorld Cupでも出場を果たす等、豊富な経験を持っている。その経験はチームが苦しい時ほど効果が発揮されると思うし、開幕戦も試合中、味方選手に声をかけるシーンがあった。そういう選手がいるのといないとでは、チームの成績や雰囲気には大きな違いが出てくる。

【チーム内トップスコアラーになって欲しい】

そうなってくると、そんな矢野貴章の“相棒”を誰が務めるのかという話になって来る。(もちろんこれも我々ファンサポーターの仮想)

その中で一番意見として多かった選手が、昨季鹿児島ユナイテッドでルーキーながら二桁得点(11得点)を挙げた、ハンヨンテだった。

「得点能力が高く、どんな状況でも貪欲にボールを追いかけ、ゴールという結果にこだわっているし、得点パターンも豊富。相手ディフェンスと激しく体をぶつけあってファイトする事も出来るし、今年の栃木にはピッタリの選手だと思う」「矢野選手とハン選手が前線で闘ってくれれば、セカンド回収が楽になると思う。ストーミングをするにあたって欠かせない」。

「前線に張るだけではなく、サイドに流れたり、中盤に落ちてきたりして、前を向いて仕掛ける事も出来るし、ボールを運ぶ事もできる」。

確かに昨季の鹿児島でのパフォーマンスや、開幕戦を通しても分かるように、相手DFとの闘いでは必ず負けないし、ゴールへの意識は各段に高いように思える。矢野貴章が空中戦を制するのであれば、ハンヨンテは“地上戦を制する”イメージだろうか。

「栃木でも二桁得点を取って、チーム内トップスコアラーになってほしい」。ファンサポーターからのハンヨンテに寄せる期待を感じる事が出来た。

【鹿島アントラーズの生え抜き選手が秘める可能性】

今季、鹿島アントラーズから期限付き移籍でやってきた有馬幸太郎(19)。開幕戦では見事先発出場を果たし、ファンサポーターも驚きを見せた。

「有馬選手のスタメン起用はサプライズだった」。

また、有馬幸太郎が秘めるポテンシャルを確信するサポーターもいた。「鹿島アントラーズジュニアからトップチーム昇格を果たした生え抜き選手。身長(181㎝)もあるし、足元の技術も確かなものがある。まだ一試合しか見れていないし、まだまだこれからの若い選手だから、大いに期待したい」。

「能力が高い事は間違いないと思うが、まだ経験が足りないと思う。栃木でたくさん経験を積んで、このFW陣のなかで揉まれて、シーズン通してレギュラー争いの絡んで欲しい。それがチームの底上げ、FW陣の底上げにもつながる」。

まだまだ若いし、成長スピードも早い。このようなエネルギッシュで能力のある選手が、シーズンを通して怪我をする事無くプレーしてくれれば、他のFW選手にもポジティブな緊張感をもたらしてくれる。その現象は自身の成長にも繋がる。日頃のトレーニングにどのような姿勢で取り組むのかが大事になってくると思う。

【昨季終盤に見せた献身的なプレーを栃木サポーターはよく知っている】

左利きの献身的プレイヤー、榊翔太。昨季の終盤、残留をかけた戦いを強いられる中、前線から相手DFにプレッシャーをかけ続け、チーム残留の為ハードワークを辞めなかった。

「誰にも負けないスピードがある。相手が疲れた状態で投入すれば、相手DFをかき乱すことが出来る。スーパーサブ的な存在になって欲しい」「昨季終盤に見せてくれた献身的なプレーを栃木サポーターはよく知っている」。

「矢野選手とのスタメン起用が良いと思う。スピードがあって小回りが利く。セカンドボールへの予測能力が高いし、矢野選手と良いコンビネーションを発揮できる」「献身性やスピードだけでなく、強烈な左足も持っている。覚醒すれば、めちゃくちゃ面白い選手」。

空中戦で強さを発揮する矢野貴章に対し、セカンドボールへの嗅覚に優れた榊翔太が効果的に絡む事が出来れば、栃木SCの掲げるストーミングを実現できるかもしれない。

【チームにアクセントをもたらせる“唯一無二”の存在】

このFW陣の中で一際異彩を放っている選手がエスクデロ競飛王だろう。僕の印象としては、とにかくうまい。開幕戦ではわずかな出場時間だった為、過去のプレー集を拝見したが、テクニックがあって、前線で絶対的な“違い”を作れる。

背負いながらのプレー、ドリブルで仕掛けるプレー、味方を活かすラストパス。そして何より絶対にボールは渡さないという“執念”感じる事が出来た。

ファンサポーターからの期待も大きい。

「何をとっても能力が高い選手。チームにフィットする事が出来れば間違いなく“違い”を生み出してくれるだろうし、エスクデロ選手のラストパスから矢野選手やハン選手の得点を期待したい。逆もしかりで、矢野選手やハン選手が起点となって、エスクデロ選手が自由にかき乱して欲しい」。

こんな声もあった。

「特徴の異なる矢野選手とエスクデロ選手をスタメンで起用したい。そこに対して、“なんで俺を使わないんだ”とボルテージをフルにチャージしたハン選手を投入して、相手DFをかき乱して欲しい。」「田坂監督には、ハン選手とエスクデロ選手二人の熱を削がずに上手く捌ききってほしい」。

「エスクデロ選手のハングリー精神と明るいキャラクタ―が、数年前のネイツペチュニク選手とかぶる。精神的支柱としても期待したい」。

【田坂監督の腕の見せ所】

「田坂監督は対戦チームによって、戦術やメンバー構成を組み立てるイメージが強い。FWの起用の仕方で大きく結果も左右されると思うし、豊富なバリエーションを巧みに使いこなして欲しい」。

“全員戦力”という言葉通り、FW陣も全員戦力思考を持って、シーズンを闘いきる。もちろんシーズンを通し、頭一つ抜ける形でパフォーマンスを発揮してくれる選手も現れるだろう。そんなポジションも楽しみたいと思う。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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