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香取慎吾にドラクエ。立ち上げ1年足らずでエンタメxARを手がける「pictPOP」ができたわけ

こんにちは。株式会社MAGICでクリエイティブディレクターをしております山崎大佑です。
僕はCCOを務めるMAGICが手がけるエンタメARアプリ「pictPOP」では、昨年6月のローンチから、香取慎吾さんや稲垣吾郎さん、スターダストのアイドル・超特急や、ドラゴンクエストのPRなど、開始1年とは思えないほどの大きいコラボを行なってきました。
エンタメとITに特化した企業は様々ある中、なぜ新興のスタートアップがそのようなコラボが可能だったのか?

今回は、自分がどういう経歴で映像を制作し、なぜMAGICを立ち上げ、どんな思いでARのクリエイティブを作っているかを話していこうと思います。
(僕とCEOの斎藤のインタビューはこちらにもあります)
高まる期待。ARxポップカルチャーで日本は世界をリードできるか?

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MAGIC inc CCO:山崎大佑(Daisuke Yamasaki)
エンタメARの「pictPOP」や、アーティストのライブ演出やアートディレクションを手がけるMAGIC incの立ち上げメンバー。
LAで映像を学び、帰国後独立。東方神起や浜崎あゆみ、EXILEなど国内外のアーティストの映像演出などを数多く手がける。
Instagram:https://www.instagram.com/dicektokyo/


MAGICを立ち上げたのは去年の6月。
おかげさまでエンタメARのpictPOPはたくさんの方に使っていただき、先日は香取慎吾さんのアルバムの施策も提供させていただき、Twitterを中心に話題となりました。


MAGICは、同じ高校で、25年来の親友だった代表の斉藤信介と「リアルとデジタルを組み合わせた新しい体験をつくりたい」という話になり、立ち上がりました。

僕のことを話します。僕は、23歳のときに渡米し、ロサンゼルスの学校で1年間映像を学びました。その後、クラスメイトのつてで、運良くAppleのCMを手がけるような有名なデザイン会社でインターンとして採用され、そこで見たことがいまでも大きな影響になっているくらいすごい会社でした。当時は熱心に働く日本人は重宝され、その後別の会社も含めアメリカで4,5年働きました。

ただ、CGは作業が細分化されていて、分業なんですね。
作品規模が大きいほど、自分がどのパートを作ったと説明するのががわかりずらいんです。
もちろんそこを深めてCGクリエイターとして極めていく未来もありましたが、もっと自分のクリエイティブや、可能性を広く知りたくなり、自分で企画や演出するという分野に興味を持ち始めたんですね。
それで日本に28歳のころ帰ってきたんです。最初は日本の映像業界にツテがないので、とにかく業界紙を見てディレクターさんや映像制作会社にメールを送りまくりながら、フリーランスで映像クリエイターとしてMVやCMに携わっていました。

その後、あるきっかけでいただいたライブ映像の仕事で、ステージ演出や空間作りに興味を持つようになり、ライブやイベントの仕事を増やしていきました。もともとピアノをやっていた母の影響で音楽は好きでしたし、ライブは届けるお客さんがそこにいるので、生のリアクションを感じることができ、やっててとても楽しんです。これまでの実績では、東方神起さん、3代目J soul brothersさん、浜崎あゆみさん、近年では超特急のライブ映像演出を行なっています。

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ライブ演出はあくまでお客さんの目当てはアーティストさんであり、映像は空間の1つの役割ですが、とてもパワーのある要素の1つです。
ライブの映像演出で思ったのが、高いお金をかけて高価な映像を作っても、アーティストがその場に出ていないと、お客さんのトイレ休憩タイムになってしまったり、興奮をキープして見続けてもらうことって難しいんですよね。
僕はライブ演出は、届ける人たちが見えるので好きなのですが、反面それが悔しくもあって、なにか平面的な映像だけじゃない新しい体験が作れないのかと考えていました。例えばホログラムで空間にライブ出せないかな、とか。街中に突然アーティストが現れて一曲パフォーマンスしたり、なにもないところに映像の力で空間体験を作ることができないかなと。

そんななかで高校時代の友人の斎藤と合流しました。CEOの斉藤はITやゲーム業界の第一線でやってきている人間で、2人の力を1つにしたらイメージしていることが実現できる気がしたんです。
最初はプロジェクションマッピングを街中のビルに仕掛けられたら面白いんじゃないかって施策を重ねて見たんですが、プロジェクションマッピングは暗くないと見えにくいなど、制約が大きく、断念しました。その後試行錯誤を続けて、ARなんじゃないかという結論にたどり着いて。そしてpictPOPが生まれるのですが、最初からAR技術ありきで考えたものではなく、やりたいことは、何もない場所にライブのような空間を作ること。そのための手段を消去法で考えたらまずはARだったんです。

そしてARをやりはじめたら、エンタメとの相性が良いことの手応えを感じてきて。


新しい地図の香取慎吾さんの展覧会で絵を動かしたときは、お客さんの反応がSNSで分かるし、喜んでくれるし、クリエイターとARの掛け合わせに可能性を感じました。


ARは、新しい作り手の人たちが活躍できる新しいフィールドになるんじゃないかなと思っています。
pictPOPは、映像作家やクリエイターのプラットフォームみたいになって、新進気鋭のクリエイターたちがAR映像で参入してくるようにしたいと思っています。

あとは、アートにARを加えて、デジタルアートとしての付加価値をつけていったりもしたいですね。現在は来たるARグラスの時代を見据えた新しい試みもスタートしています。もっと壮大な規模のものです。

今は夢みたいな内容ですが、そもそも僕らがやってるのは「そこにないものを出す」という試みですから‥笑 
恵まれた仲間たち、映像作家としての経験、pictPOPで得た手応え、この3つで自信は十分すぎるほどです!
pictPOPローンチから1 年足らずで様々なエンタメとコラボさせていただけているのは、僕たちの思いと実績が時流に乗ったからに他ありません。
今後も自分たちのビジョンを達成すべく、走り続ける所存です。

【株式会社MAGICの公式サイトはこちら】
https://www.magic-tokyo.com/

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