お香の種類
はじめに
動画にまとめたので最初にご覧ください。
お香の歴史
6世紀に仏教が伝来したのと同じ時期に、中国から貴重な香を焚く習慣が日本に伝えられました。まもなくして香は仏教で使われるだけでなく感覚を喜ばせる趣味や芸術の世界にも広がりました。美を知覚できるように精神を養うことは、貴族社会で培われたような高度な生活文化の論理的基礎と考えられていました。香を聞くことは霊感や感覚の鋭敏さに達する能動的な形態です。こうした背景のもと香道という文化が成立し、様々な香りの線香を生み出してきました。
お香の種類
お香形状の種類は大きく分けて4つにわけられます。
①線香
②渦巻型線香
③コーン型香
④その他の香
線香
①芯の無い線香
日本では一般的なペースト状の香は、パスタを作るときに似た方法で押し出して乾燥させて固めて制作します。この線香の長所は次に説明する竹ひご線香のように燃やしたときに竹ひごの焼ける嫌な匂いを感じないことです。
②竹ひご線香
竹ひごを芯にして、3分の2の長さまで湿ったペースト状の香を練りつけたものです。このペーストの基材に、レッドサンダルウッドやレッドシダー心材のような高価な香木が使用されているのが理想です。
渦巻型線香
芯の無い線香と同じ方法で作られるもう一つの製品が渦巻型の線香です。燃焼時間が長いので、広い空間を香りで満たしたいときや、長い時間香を焚くときに好んで使われます。虫除けとしても使われることが多く、日本では蚊取り線香として、インドでは虫除け効果の高いイネ科のシトロネラを原料とした線香が使われています。
コーン型香
お香を焚くのに世界で最も普及している形状はコーン型です。線香と違って折れにくく、あまり熱を発しないので、小さな陶器の皿で焚いてもまったく問題ありません。
その他お香
芳香植物を単独で炊くということもあります。特定の木やハーブを適切な方法で切り少し乾燥させてまとめて火をつけて時間をかけて燃焼させます。お香は色々な香原料が混じって作られているのもが多い中、芳香植物単体を焚くことはその植物本来の香りを体験できるためとても刺激的です。もちろんうまく調合してあるお香を嗅ぐ方が安定感はありますが、芳香植物単体の香りも嗅いでみる新たな発見があるかもしれません。
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