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なぜ 『 マジシャン 』 ではなく 『 魔法つかい 』 なのか? 〜魔法つかいの原点〜


こんにちは、「魔法つかい」のKOJIです。


今日は、40歳にもなる大人が恥ずかし気もなく『魔法つかい』という肩書きを使い続けている理由について書いてみます。


実際、年に300回以上質問されますし、あえて質問しないけれど、イタいやつだと思っている方も多いと思います。

むしろ、普通はそうでしょう。笑


さすがに15年以上同じエピソードを答え続けてくると、うーん、これは合計すると膨大な時間のロスなのでは?と思い至り、ここにまとめておくことにしました。

「マジシャンはいっぱいいるし、「魔法つかい」の方が夢があるし、目立つし、なんとなく良いかなーと思って!」


というわけではありませんし、

「僕がやっているのは魔法であって、決してマジックではありません。ほんものの魔法なんです。断じてマジックではありません!」


という不思議チャンでもありません。

『魔法つかい』になりたいと思った原体験は5歳にまで遡ります。では、しばしお付き合いのほどよろしくお願いいたします ↓ 

VISION

魔法の瞬間。

それはすべての人が「ただの人」になる瞬間。

人種・宗教・国籍・性別・肩書きなどあらゆる壁が溶けてしまい、その場を笑顔で共有できる。

魔法を通して、そうあってほしい世の中が見えてくる。


これは2004年のデビュー当時から一貫してホームページに掲載し続けてきたビジョンですが、実は5歳くらいのときに心に刻まれた原体験が元になっています。

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魔法つかいになりたいと思った日 


それは4歳か5歳、アメリカに住んでいた頃の話です。
 
 
ある日の夕方、屋外でディズニーの映画『ファンタジア』を見る映画祭のようなイベントが催されていました。しかし日本とは違っていろいろな人種、宗教、国籍を持った人が集まっていたせいか、人々が自然にそれぞれのグループごとに固まって、いくつもの見えない壁ができていました。
 
 
決して険悪な雰囲気ではないけれど、なんとなく他のグループとは必要以上に近づかないようにしている。そして子ども達がグループから離れないように気を配っていました。
 
 
大人になって自分にも子供ができた今考えると、リスク回避のためには当たり前のことです。しかし、当時のぼくは大人の事情などこれっぽっちもわからない子どもだったので、その状況に違和感を感じて納得がいきませんでした。
 
 
大人たちがつくり出している見えない壁。どこにも線なんてないのに、なぜかハッキリと存在する境界線。そんな存在がとにかく嫌だったという記憶があります。

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魔法の瞬間
 

しかし、その思いが解消される出来事が起こりました。
 
 
映画の中でミッキーが魔法を使うシーンが映し出されると、子どもたちが至る所で「魔法つかいごっこ」を始めたのです。

言葉はお互いに通じませんが、全身から溢れる子どもたち特有の身体言語は大人たちが創った壁を超えて伝わります。

「ぼくが魔法をかけたら君は勝手に踊りだしちゃうんだよ!」
「わたしが魔法をかけたらみんな笑い出しちゃうのよ!いい?」


魔法に興奮した子どもたちの魔法ごっこに壁はなく、次第に子どもたちの笑顔が入り乱れました。
 
 
その様子を見ていた大人たちは、「どうやら今日は大丈夫そうね」と安心したのか、会場の中にたくさん存在していた境界がうっすらと溶けるように消えていったのです。(もちろん無くなるわけではないのですが。)
 
 
そのとき、

「魔法を見ると、大人も子どももみんな仲良くひとつになっちゃうんだ、スゴい!ぼくもみんなが仲良くできるように魔法をつかいたい!」


そう思ったのが今の自分のルーツであり、人生で初めて「魔法」を体感した瞬間です。
 
「映画の中でミッキーがつかった魔法」そのものよりも、「魔法の後にその場がひとつになってしまったこと」こそが本当の魔法だと感じました。


ただ、『魔法つかい』 になりたいと思った。


当時はマジシャンという職業なんて知りませんので、マジシャンになりたいなんていう思いは頭の片隅にもありませんでした。たったひとつの小さな魔法が使えるだけでも良いので、人と人の間に存在する見えない壁を溶かす魔法つかいになりたいと本気で思ったのです。

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その後日本に帰国してからも

「みんなが一瞬でただの人になっちゃうような、魔法つかいみたいな人になりたい!人がみんな仲良くなれるような空気をつくれる人になりたい。」


という思いがなんとなく残っていました。

「ピアノを極めたら魔法つかいになれるかな?」

「バスケを極めたらマジック・ジョンソンやマイケル・ジョーダンみたいな魔法つかいになれるかな?」

「空手を極めて波動拳が出るようになったら魔法つかいになれるかな?」


その後もハンドボールなら、、、インラインスケートなら、、、と、色々なことを試しては諦めていくうちに

なんでもすぐにやめちゃう飽きっぽい人代表!


みたいなレッテルを貼られながら、ぜんぜん自己実現できない青春時代を過ごしました。 


マジックとの出会い


そして、ついに高校1年生の時に出会ったのがマジックでした。最初に体験したマジックは決して高度なものではなかったのですが、それでも身体に電気が走りました。

「マジックはどうせタネがあるものだし、マジシャンとは人が驚く姿を見て楽しんでいるイヤな奴。」


いつの間にかマジックに対してそんなイメージを持っていたのですが、いざ生で体験してみると、子供みたいに大喜びして食い入るように楽しんでいる自分を発見しました。

「これだ!これこそ自分にふさわしい職業だ。」

「マジックという芸能の力を借りて、あの時思い描いた『魔法つかい』になれるかもしれない! 」


そんなわけで、

『マジシャン』になりたくて『マジシャン』になったのではなく、『魔法つかい』として存在するために『マジック』という芸能の力を借りていくようになったのです。

指先で使っているのが『マジック』であろうと、ぼく自身はその場に『魔法つかい』として存在し、機能し続けたいのです。

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ほんものの魔法


僕にとっての『魔法』とは、指先で起きる小さな現象たちのことではなく、その先に起こる人の心の変化や空気の変化のことを指しています。

魔法の瞬間、その場にいる人の心の壁が溶けてしまい、みんなが「ただの人になる」 それが『魔法』

 だから、どんな職業であれ、人々を一瞬でも『ただの人』にしてしまうような人たちはみんな魔法つかいだと思っています。

音楽で人々の心をつなぐ魔法つかい。

圧倒的な身体能力で人々の心を奪うスポーツの魔法つかい。

一口食べただけで脳がとろけるような料理を出す魔法つかい。

どれも、本物の魔法つかいです。


「魔法つかいになりたい!」


という思いから始まったことなので、肩書きは『魔法つかい』にしようとデビューの時から決めていました。

それが、『マジシャン』ではなく『魔法つかい』にこだわる理由です。


(追記)大志を抱いた後、心が腐って目が死んでいくのですが、そのお話はこちら ↓ 


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最後までお読みいただきありがとうございました!
本日も魔法に満ちた1日をお過ごしください✋✨

コミュニケーションにおける間合いと、相手や自分自身を見極める目を獲得するためのノートはこちら ↓ 

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