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日々之雑感 20

この10年くらいの自分をなんとなく思い返してみていた。

札幌→インド→東伊豆→箱根→インド→西伊豆→南紀白浜→札幌→大阪

大学入学から同じ場所に腰を据えていたが、家庭の事情やら自分の体調不良やらで、あの手この手でしがみついていた仕事を手放し、こだわりまくって作り上げた部屋を引き払い、大量の本やCD、家財道具のほとんどを処分して一旦実家に引っ込んだ。とりあえずの仕事も見つけ、これで大人しく故郷で暮らす人になるだろう、と親が胸を撫で下ろしたのもつかの間、とにかく寒いのが大嫌いな似非どさんこの私は流れ始めるわけだ。

主に海辺とインドをふらふらと流れて、あっという間に大阪が一番長くなった。その前に南紀白浜にもいたわけで、もう少ししたら10年のうち半分くらいは関西エリアにいることになる(白浜を関西エリアに含めていいかは微妙だけどね 笑)。

大阪は楽しいぞ。日本が間違いなくアジア圏だと嫌でも認識させられるカオス。物価は安くてご飯は美味しい。おっちゃんもおばちゃんもやかましくて優しい。夏は高速バスに飛び乗れば日本海にも太平洋にも行ける。お寺を巡りたければ電車ですぐに京都・奈良へ行けばよし。



10年前の私は、ずーっと1か所にいついていた(時々のインドは除く)。自分のいる世界に固執していたからあちこちを流れるだなんて考えたこともなかったし、10年後に大阪に住んでいるなんてこれっぽっちも想像していなかった。

あんなに固執していた自分をとりまく環境や、こだわりの部屋や、大量の本やCD、服や家財道具もなくなってみればなんてことはなく、そこそこ健康な自分の身体さえあれば、あとはどうにでもなることがよくわかった。

絶対になくしちゃいけないものは直感と行動力と面白がる心かなぁ。あれこれと考えこむのも嫌いじゃないけれど最終的には直感で決める。例え周りからバカだ、それは失敗だと言われてもあまり頭がよろしくないのでやってみなくちゃわからない。だから、直感に従って行動する。

しんどくても諦めず、その状況をちょっとにやにやしながら眺められる自分がどこかにいればまだ大丈夫。眺められなくなったら我慢の限界。そういう時には「ごめんなさい」してさっさと逃げる。逃げ足の速さも生き延びる術だよ。

……ってなことをぼけーっと考える夜。
あかんあかん、明日も仕事や、お風呂へ入ろ。



©madokajee

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